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「壁ドン」で逮捕者が出た!! ナンパした男はなぜ”暴行罪”で捕まったのか?

そんなことで捕まるのかよ!!
2016/08/04 UPDATE
 
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壁ドン

少女マンガに登場して以来話題となり、「一度はされてみたい」と女性に
言わしめるまでになった壁ドン。


だが、「好きでもない人からされたら、それは犯罪」という声も上がっていたという。


今回、逮捕に至ったこのケース。


一体何があったというのか?

「ナンパしようと思った」

和歌山県田辺市の文化施設内で、市内の高校3年の女子生徒(18)が
男に柵ぎわに追い込まれた。

そして両手をついて逃げられないようにして、胸を押し付けたという。

男は酒に酔っており、女子高生を「ナンパしようと思った」などと話しているという。

直接暴力を振るわれたわけでも、腕などをむりやり掴まれたわけでもない今回の事件。


一体、何が原因だったのか?


弁護士は次のように話す。

「胸を押し付けた」は暴行罪にあたる

「刑法208条の暴行罪が予定する『暴行』とは、人の身体に対して加えられた不法な有形力(物理的な力)の行使を意味します。

直接人の身体に向けた物理的な暴力であって、殴ったり蹴ったりする場合はもちろん、他人を押して転倒させたり、衣服をつかんで引っ張ることも暴行に含まれます。

また、相手方の身体に接触しなくても、人に向かって物を投げつけたり、日本刀を振り回すなどの行為は、それが人体に直接的な危害を及ぼしうる限り、暴行罪が成立します。

今回のケースでは『胸を押し付けた』とありますから、これは不法な有形力の行使と言わざるを得ず、暴行罪が成立するでしょう。ただ、物理的な接触があった際にも、親愛の情を示す握手や、軽く腕をつかむ行為は暴行罪には該当しないと解されています」

「壁ドン」自体の罪は?

では、「壁ドン」自体は暴行にあたらないということなのだろうか?

「下級審判例の中には、ある労働争議に関して『必ずしもその性質上傷害の結果発生に至ることを要するものではなく、相手方において受忍すべきいわれのない、単に不快嫌悪の情を催させる行為』について暴行罪を認めたものもあります。

この考え方によれば、『壁ドン』も暴行罪に該当しそうです」

相手に「嫌な思い」をさせれば、暴行にあたるということだ。

確かにこの考え方だと、好きでもない男性から「壁ドン」されることは、
暴行罪にあたりそうだ。

「しかし、このような考えに対しては、たとえば、相手方に唾を吐きかけるような行為も暴行罪の暴行に含めてしまうと、威力業務妨害罪にいう『威力』や軽犯罪法上の『迷惑行為』と区別できないという批判があります。

ちなみに、この下級審判例では、犯人が塩が入った壺の中から塩の塊を掴みだして、被害者に投げつけたものであり、有形力の行使と認定しうる事案でした。

こうしてみると、『逃げられないように両手をついた』というだけで、暴行罪の成立は難しいのではないでしょうか。

せいぜい、『公共の会堂…で入場者に対して乱暴な言動で迷惑をかけた』(軽犯罪法1条5号)、『他人の進路に立ちふさがって立ち退こうとしなかった』(同条28号)として、軽犯罪法違反の可能性がある程度だと思います」

「壁ドン」で逮捕者が出たことによる、ネットの反応

このように、

「マンガの世界のみだから許される行為」

「壁ドンをされるならイケメンに限る」

「好きではない相手なら、威圧や脅しに感じる」

と言った意見が多数を占めた。


世の女性が皆「壁ドンをされたい」と思ったら大間違いである。

彼女達は闇雲に壁ドンをされたいのではなく、好きな人からの壁ドンを待っているのだから。

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