【２億人に１人の奇病】水分を一切受け付けない”水アレルギー”とは？

私達の生活に欠かすことのできない、”水”。

もしもこの水に、アレルギー反応が出たとしたら…？

水アレルギーとは「水蕁麻疹」の俗称である。

実際はアレルギー性ではなく物理的刺激による蕁麻疹であり、極めて稀な症状で、
世界でも３５例しかこれまでに症例がないという。

名前のとおり水に反応し、自分の体の涙や汗、唾液などにも反応し、
皮膚に水がかかるとおよそ１５分後に当該部位が赤く腫れ、痒みや激痛を伴う。

この症状は２時間ほどで治まるが、患者は相当辛い思いをするという。

なお、アレルギー疾患ではなく皮膚疾患であるため、体内の水分は害をなさない。

現在の医療では、対処法はないという。

水アレルギー - Wikipedia

追加しています...水アレルギー（みずアレルギー）は、水蕁麻疹 (aquagenous urticaria, aquagenic urticaria, water urticaria) の俗称である。実際はアレルギー性ではなく物理的刺激による蕁麻疹であり、ICD-10ではL23「アレルギー性接触皮膚炎」内ではなく、L50.8「その他の ...

出典: ja.wikipedia.org

出典: nomusoku.blomaga.jp

水の入ったグラスを持つ、かわいらしいこの女性。

彼女はアメリカ•ユタ州に住む女子高生のアレクサンドラ・アレンさん。

彼女がこの不思議な奇病に罹ったのは、１２歳の時。

家族との旅行先でバスタブにお湯を張って入った際、全身に蕁麻疹が出て、
内出血や関節の痛みも併発したという。

以来、身体に水がかかると呼吸困難を起こすようになったというのだ。

出典: iemo.jp

彼女の生活は、極めて制約が多い。

水泳や、浴槽につかることなどは論外。

雨に降られることも、汗をかくことすらも御法度なのだ。

水分に長い時間触れていると、皮膚に異常をきたし、最悪の場合は
ショック死に至る可能性もあるという。

汗をかかないように、運動はクーラーで空調管理されている場所でしか行えない。

インタビューで彼女は次のように語る。

「精神的にも身体的にもとても辛く、厳しいです」

出典: www.excite.co.jp

そこで彼女は、週に３回だけ短い時間の冷水シャワーと、汗をかかないように
体温を上げすぎないようにすることを強いられている。

肌が炎症を起こしてしまった際の痛みも、非常に辛いと言う。

「まるで紙ヤスリでこすられたような激痛が走ります。次第に痛痒くなってきますが、でも絶対に掻いてはダメなんです。もっと酷くなって、出血してしまうから」

出典: www.excite.co.jp

汗のみならず、涙が頬を伝うことも危険なのだという。

病院でも原因が特定できず、類を見ない症例だったため、正式な病名が
判明するまでには時間を要したそうだ。

同じ病気の患者はアナフィラキシーショックで死亡してしまう可能性もあり、
年齢が上がるにつれてその危険性が増してしまうという。

だが、この困難な状況でも彼女はめげずに前を向いている。

「私は自分がラッキーだと考えるようにしています。他の難病と違って多少なりともコントロールできるし、耐えられるものだから......」

出典: www.excite.co.jp

将来は海洋生物学者になりたいと語るアレクサンドラさん。

多くの人から励ましと賞賛の声が届いているそうだ。

出典: zapzapjp.com

この傘をさしているイギリス人女性も、水アレルギーに苦しむひとりだ。

彼女の発症のきっかけとなったのは、１９９４年。
水を飲んだ時に息苦しくなり、身体に発疹が出たことだった。

その後、症状はひどくならなかったが、２０１３年、シャワーを浴びている最中に
激しいショック症状に襲われ、搬送先の病院で水アレルギーであることが判明した。

それから彼女の生活は一変する。

雨の日の外出はもってのほかとなり、シャワーは一週間に一度、しかも
１分しか浴びられない。

汗をかくことも、泣くことも命に関わる。

幸い、牛乳や紅茶は飲むことができるが、水は２０年間一切飲んでいないという。

この水アレルギー、現時点では日本人で発症した人はいないとのこと。

出典: sekatan.mag.ink

この女性は１４歳の時に水アレルギーを発症。

１４歳で扁桃腺を手術で除去し、多量のペニシリンを投与したことから
水アレルギーになったのではないかと現在考えられているとのこと。

皮膚科医はペニシリンが彼女のヒスタミン濃度(ヒスタミンはアレルギー
反応を起こす物質)を変えてしまい、彼女を水アレルギーにさせたのでは
ないかとしている。

彼女は上記の女性達同様に汗をかくスポーツはできない。
そして彼の汗が付着しないよう一緒に寝ることもできない生活を送っている。

彼女が上記の女性達と違う点は、激痛に耐えながらも毎日欠かさずにシャワーを
浴びていることだ。

「私は痣を見るたびに私の体は汚いと感じていました。しかし、私は自分の体がとても綺麗だと考えることができるようにもなってきています。痣は見た目においても非常に見苦しいものですが、それよりも痛みを耐えることがなによりも厳しいです。そして発疹が収まるまで2時間の間どこにも行くことができません。そしてその間体はかゆみを伴い、一度掻き毟ると出血さえ起こしてしまうほどです。」

出典: o-navi.net