出典: toyokeizai.net
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ノンフィクションライターの中村淳彦氏が、東洋経済オンラインにて
「貧困に喘ぐ女性の現実」という記事の連載を行っている。
飽食の現代、貧しいということはあっても「食べられない」ということが
現実にあるのだとどれだけの人間が知っているのだろうか。
ドラマでしか観たことのない世界は誰しもある。
しかし、”現実”に、この”日本”に起こった貧困の根は実に深かった。
出典: blog.livedoor.jp
以下、中村氏のルポの引用である。
万引きをする人と聞けば、「スリルを楽しみたい」とか「ゲーム感覚でやっている」
というイメージがあるであろう。
しかし、この女性の場合はそのどちらにも当てはまらなかった。
出典: www.oklab.ed.jp
盗んだものの中に、自分だけが使って楽しむような娯楽品は一切ない。
すべて、生活に必要なものだけだった。
買えないわけではなかったが、盗んでしまった。
その背景に、いったい何があったというのか。
出典: pixta.jp
身内に相談できなかった彼女は、1、2回しか会ったことのない中村氏の何気ない
一言でAVに出演することを決めてしまう。
ただ、借金が返済できればとの思いだけだった。
出典: amanaimages.com
経済苦で精神的に追い詰められた彼女の万引きが、精神障害の一つである
「窃盗症」である可能性はある。
なぜ、万引きを繰り返してしまうのか。
なぜ、やめられないのか。
なぜ、相談できないのか。
経済苦なのも、彼女が浪費したわけではないのだから夫に相談すればいいのにと
周囲は思うだろう。
でも、相談できないのだ。
彼女自身の心の底を、すべてを打ち明けた時に理解されないのではないか、
子供と引き離されてしまうのではないかという真っ黒な不安が覆っている。
中村氏の言うように、また万引きをして捕まるのも時間の問題であろう。
彼女のように悩んでもシグナルさえ出せない人々が、今日もどこかで万引きを
しているかもしれない。
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