幸福度を向上させると科学的に証明されている方法をまとめた、インフォグラフィックがある。
このインフォグラフィックは、縦軸が「幸福度の上昇レベル」、横軸は「努力レベルや時間レベル」を表している。
感じ方は個人差があるため、表の通りにはならないかもしれないが、以下の方法を試してみてほしい。
2011年に行われた研究によれば、ついほほえんでしまうようなポジティブなことを考えると、より幸せな気分になるという。
また、クラーク大学が2003年に行った研究によると、ほほえむことそれ自体によって、ポジティブな記憶が呼び起こされるそうだ。
フロリダ・アトランティック大学の研究によると、顔を上げて大股で歩くだけで、楽しい気分が高まるという。
この研究によれば、大股で腕を大きく振り、顔をしっかりと上げて歩くように言われたグループは、下を向いて小さな歩幅で足で歩くように言われたグループに比べて、3分間の歩行後に感じる幸福感が高かったという。
声をあげて笑うことで、気分が高まってストレスが和らぎ、不安やうつといった精神的な症状が緩和される。
人生の中で小さな楽しみを見つけ、それを楽しむことによって、脳がネガティブ・バイアス(否定的なことに目を向ける傾向)から抜け出し、脳の配線を文字通りつなぎ替えて、幸福感を得られるようになる。
そう語るのは、『Hardwiring Happiness』の著者である心理学者リック・ハンソン氏だ。
「あたりを10秒か20秒見回すだけで、自分にとって有用な経験に気づき、そこから学ぶことができる。われわれはチャンスに取り囲まれているのだ」とハンソン氏は米ハフィントン・ポストの取材に対して語っている。
誰か知らない人に親切にしてみよう。
そうすればより幸せな気分になれると、カリフォルニア大学リバーサイド校の研究結果は示している。
精神性を高める活動や宗教活動は、満足感と幸福感を高めることに貢献する。
これは、精神性と健康の関係をテーマにした300を超える研究結果の再調査から明らかになったことだ。
また、祈ることによってストレスが緩和されるという。
脳の回路は、子犬などの動物と遊ぶことを楽しいと感じるように配線されているのかもしれない。
ある研究によれば、もふもふした毛を持つ相棒を可愛がると、喜びや楽しみに関連する、脳の左側の活動が活発になるようだ。
また、ペットを飼うこと自体が幸福感の高まりにつながるという説もある。
自分のいまの状態に感謝しよう。
感謝の気持ちと幸福感には強い相関関係があることが多くの研究で明らかになっている。
それは幼い頃からそうなのだ。
学校で子供に「感謝すること」を教えると、肯定的な感情と楽観的な見方を高めるという。
関係して、楽しかったことを思い出すと、幸福感が増し、未来に対してより楽観的な見方ができるようになると、イギリスのサウサンプトン大学が行った最近の研究は示している。
楽しい音楽を聴きながら、みんなで力を合わせて何かに取り組んだ学生は、幸福感と気分の高まりを経験したという。
これは、2013年版の『The Journal of Positive Psychology』誌に掲載された小規模な研究で報告されたことだ。
睡眠不足はストレス・レベルを上昇させる。
ある実験によれば、リストに書かれた単語を暗記した後に、睡眠時間を短縮させられた学生は、否定的な意味合いを持つ単語(「癌」など)の81%を思い出したのに対し、肯定的または中立的な単語(「日光」など)は41%しか思い出せなかった。
さらに、うたた寝が気分の改善に貢献しているという調査結果もある。
自然の中で過ごすことには多くの健康上のメリットがあり、幸福感も増す可能性がある。
イギリスで行われた研究(PDF)によれば、都市環境より自然環境にいるときの方が、被験者の幸福感ははるかに高かったという。
ジョギングなど、体を動かすことは、気分や幸福感を高める脳内の神経伝達物質エンドルフィンの放出を促進する。
瞑想は、ストレス・レベルを減らし、軽いうつの症状を和らげるのに役立つ。
また、精神的な安定と睡眠の質の向上に貢献するという。
他人を助けることは、自分自身を助けることに大いに役立つ可能性がある。
イギリスのエクセター大学が最近行った調査によれば、ボランティア活動は、幸福感を高め、憂鬱感を和らげるばかりか、長生きにつながる可能性がある。
オランダで2010年に行われた調査によると、次の旅行を楽しみに待つだけで、場合によっては旅行の8週間も前から、全体的な幸福感が高まることがあるという。
***********************
日常生活の「ちょっとしたこと」で幸福感を味わえたなら、人生も楽しく過ごせるに違いない。
ぜひ、自分に合った「幸せ」を見つけていただきたい。
コメント