入社三年目に新しい部署に異動、心機一転…したいけど、慣れない仕事に四苦八苦の毎日でした。
そんな時に、優しくしてくれる近藤先輩。
指導係って人じゃないけど、隣のデスクで厳しい指導担当の女性先輩にしごかれている姿を見られてからずっと優しくしてくれる…。どうやら彼女はいないし、年齢も三つ上だけどすごく大人な感じで休憩時間はちょっとした愚痴を聞いてくれる。
少しは仕事が慣れた、ゴールデンウィーク前の飲み会で隣の席に。
入社三年目に新しい部署に異動、心機一転…したいけど、慣れない仕事に四苦八苦の毎日でした。
そんな時に、優しくしてくれる近藤先輩。
指導係って人じゃないけど、隣のデスクで厳しい指導担当の女性先輩にしごかれている姿を見られてからずっと優しくしてくれる…。どうやら彼女はいないし、年齢も三つ上だけどすごく大人な感じで休憩時間はちょっとした愚痴を聞いてくれる。
少しは仕事が慣れた、ゴールデンウィーク前の飲み会で隣の席に。
同じ部署でなかなか話せない人と色んな話が咲いて、ゴールデンウィークの休みに男女三人ずつで人気のレジャースポットに行くことに。
もちろん、近藤先輩も!これはツーショットのチャンス!
おまけに『一緒に回ろう』って…これは逃す手は無い!
当日…いい天気で行楽日和、待ち合わせで気合いを入れて淡い色のワンピース。
みんなスーツ姿じゃないから、印象が違う…そんな事を考えながら、汗ばむ陽気にハンカチで汗を押さえながら…近藤先輩、他の女性と話している!しかも、全然離れようともしない…
と・・・その時、横に私の好みじゃない男性が。「今日は熱いですね、僕も汗っかきなんです」
そこまではよかったんだけど…
笑っても、爽やかじゃないしかえって暑苦しい!!
おまけに、汗臭い?私が汗臭い…!
その言葉がグルグル回って…どんなアトラクションに乗ったか分からないぐらいに、あっという間に二次会はどうしようか?という話に。
私はハッと気がついて、猫を預かってたとか適当な言い訳をして退散!
駅に着いた時に、スマホの電話帳から親友の美保に連絡を入れて、中間地点のもつ鍋が美味しいお店で合流。
一杯のはずが、女二人で焼酎のボトルを頼んで、酔った勢いで今日のショックだった一言を美保にぶちまける。
「面と向かって言うのって、デリカシー全然無い!何なの?汗臭いって!!」
美保は『何で困惑しているの?』って顔をしているけど、そこは同情するところでしょ?
「うーん、前から言おうと思っていたけど…先に言われたか…」
先に言われた…それって…
「前から、汗臭かったの??」
美保はまぁまぁと抑えながら、
「中学からの付き合いだけど、大学でもずっとスポーツやってたじゃない。だから気にはしてなかったんだ」
出典: slism.net
わきが(ワキガ)とは、正式には「臭汗症」や「腋臭症」と呼ばれています。 わきが(ワキガ)とはわきの下から放つ嫌な臭いで周囲の人たちに不快感を与える症状です。わきがの原因はあるアポクリン汗腺という汗腺が活発に働くことが原因。そのアポクリン汗腺から異様な臭いを放つのがわきがの症状なんです。
……そういえば、身体を動かすの好きだし、毎朝ジョギングしてからシャワーを浴びて出社しているけど、そんなに汗臭いなんて…ショックすぎる!
出典: wakiga-no1.com
「まぁまぁ、まだ部署変わったばかりだし挽回のチャンスはあるよ」
親友はごそごそと、鞄の中から何かを取り出した。
これって何だろう?
「これから、もっと汗かく季節じゃない?試しに使ってみる?」
見せてもらったのはラポマインというチューブ型のクリーム。
詳しく話を聞くと、ワキや気になる場所に塗るだけで汗のにおいはともかく、デリケートゾーンにも塗ってもOK。
「それじゃ、匂いがきつくても…」
「普段から香水をバンバンかける人、いるでしょ?それも不快でしょ、あんた、香水嫌いだし」
確かに…通勤電車でも気持ち悪くなるぐらい嫌い。それにデリケートゾーンに香水は、あり得ないよね。
「これを塗れば、そんな心配は無用。それに、これのお陰で彼氏も出来たし…」
あ、さらっと言って…そういえばこの指輪は何!親友の美保に追及しながらも、ちゃっかりラポマインは何処で手に入るかを聞き出したのだった。
連休明けに、数日前に届いた『ラポマイン』をつけて、効果を実感してから朝のシャワー後に忘れず気になる部分に塗って出社。
仕事は相変わらず忙しい、けど珍しく上手く書類をまとめる事が出来て指導の女性の先輩にチェックをしてもらう。「この調子で…そういえば、香水変えた?」
…鋭い!
「いいんじゃない?近々外回りする?そろそろ新しい仕事も覚えないとね」
新しい仕事…認めてもらったって事?
数日後、外回りの隣にいるのは近藤先輩!「気楽に、笑顔を絶やさずにいればうまくいくよ」
近藤先輩と一緒に何件もお得意先に行って、挨拶と名刺交換をして、笑顔を絶やさず…
出典: woman.mynavi.jp
お得意先の印象も良く、相手が水をこぼした時にハンカチを出したり、近藤先輩がもたついていると感じたら、さりげなく資料を出したり…臨機応変に外回りは終了。
「今日は直帰だから、どこかで食べて行かない?初めての外回りお疲れさま」
近藤先輩からのねぎらいの言葉…しかも眩しい笑顔で、凄く嬉しい!
「何か食べたい物、ある?」
「もつ鍋!」
言った瞬間、しまったと思ったけど、
「僕も好きだよ。日本酒と焼酎、どっちが好き?」
「どっちも好きだけど、焼酎かな…」
近藤先輩は嬉しそうに、
「芋焼酎飲める?」
「大好きです」
そんな話をしながら、近藤先輩ともつ鍋と芋焼酎が美味しいお店へ。
「女の子で芋焼酎が好きな子って、なかなかいないから嬉しいな」
「けど意外です、近藤先輩って洋酒ってイメージあるから」
「全然!友人の結婚式で初めて焼酎を飲んで、それが美味しくてね」
それから仕事の話に…
「あんなに気が利くとは……おかげで助かったよ」
「こっちは無我夢中で…ずっとスポーツやってたから、上下関係はしっかりしないと」
近藤先輩に褒められると、お酒とは別に顔が赤くなる。
「身だしなみといい、香水もいい感じで不快にならなかったし。取引先にも印象が残るからその調子でしばらくは外回り、一緒に行って感覚を掴もう」
仕事だけど、凄く嬉しい!
「実は、帰りにもつ鍋と芋焼酎を食べたいだけだけどな」
食事は経費で落とせるから、と言って、意外と近藤先輩はちゃっかりしている。
もつ鍋も雑炊になったところで…
「この間の…ゴールデンウィークの時、ごめんね」
どうしてこんな時に…
「あの子、かなり強引でね…ずっと引きずり回されて。一緒に回ろうって飲み会で約束したのに」
そういえば、飲み会の時にアトラクションを一緒に回ろうって…覚えててくれたんだ。
「二次会には行かないって、怒ったよね…本当にごめん!」
それって、まさか…?
「今度の休み、ゴールデンウィークのやり直ししない?」
その直後、顔を真っ赤にしながら返事をしたのは言うまでもない。
出典: woman.mynavi.jp
数か月後…近藤先輩と私は、晴れて会社の公認カップルに。
数人のやっかみの視線が痛いけど、指導役だった女性先輩がたしなめるようにぎろりと女性たちをけん制している。
実は指導して下さった先輩にも『ラポマイン』を教えたら、それ以来上機嫌。
「恋愛は二の次!ちゃんと仕事が出来るように、ビシビシ鍛えるわよ!」
ちゃっかり女性先輩まで味方につけちゃうなんて…『ラポマイン』って侮れない!
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