1年前の春にバイトで大学生の女の子が入ってきた。
柳原可奈子に似ていたから
以下可奈子と呼ぶ。
可奈子は明るくていつも笑顔でいたから
すぐに周りに馴染んだ
俺は可奈子の指導係になったから
可奈子はバイト中は俺にくっついて仕事してた。
俺もバイトの子を指導するのは
これが初めてだったから丁寧に教えた。
1年前の春にバイトで大学生の女の子が入ってきた。
柳原可奈子に似ていたから
以下可奈子と呼ぶ。
可奈子は明るくていつも笑顔でいたから
すぐに周りに馴染んだ
俺は可奈子の指導係になったから
可奈子はバイト中は俺にくっついて仕事してた。
俺もバイトの子を指導するのは
これが初めてだったから丁寧に教えた。
出典: venus-news.com
しばらくしてから可奈子の歓迎会を開いた。
歓迎会は楽しく終わって、帰りに店長に
「俺君、可奈子ちゃん送ってやってよ」
と頼まれた
それで俺は可奈子と帰りのバスが
同じだということを知った。
バスの中で無言なのも変かと思って、
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「仕事慣れた?」
とか
「学校楽しい?」とか
可奈子にいろいろ尋ねてた
可奈子はバイトするのが
うちで初めてだったらしい。
「俺さんが親切に教えてくれるから助かります」
と笑顔で言われた
それから可奈子はちょっと黙ってから
「俺さんって彼女いますか?」と訊いてきた
俺はそこでおや?と思ったわけだ
いないと正直に答えたら
可奈子はちょっと嬉しそうだった
それから可奈子は俺に頻繁に
メールを送ってくるようになった。
うちの職場ではバイトも含めて
クルーはみんな連絡先を共有するのが
普通だったから、 可奈子も当然
俺のアドレスを知っていた。
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内容は仕事のことだったり雑談
だったりで、 正直メールする必要の
あることかと思うような内容もあったが
別に俺も苦ではなかった。
ここらへんで俺の予想はほぼ確信になっていた
可奈子は俺に気がある、そう思っていた。
可奈子に試しに
「矢田ちゃん
(矢田亜希子似の大学生バイト、可奈子と仲がいい)
って彼氏いるか知ってる?」
とか訊いてみると
返信がちょっと元気のないような
感じになっていた。
他にも、
「彼女欲しいなー」とかメールすると
「作らないんですか?」
とか
「気になる子いないんですか?」
とか返信が来た
今まで彼女ができたことなかった
俺でもすぐにわかった。
可奈子は俺のことが好きだ
俺はその頃には確信していた。
最初にも書いたが可奈子は
柳原加奈子にそっくりだった。
顔だけじゃなくて体型もな。
つまりデブだったわけだ。
だから可奈子にもし告白されても
俺は断るつもりだった。
可奈子は確かにいい子なんだが、
それはあくまでも後輩とか妹とか
そういう感情であって異性として
可奈子を見ることはできなかった。
でも何であれ誰かから好意を
持たれることは嫌ではない。
むしろ今まで誰かに好かれた
ことなんてなかったから嬉しくもあった。
今思えばこの頃が一番俺も可奈子も
幸せだったのかもしれない。
そんな時間を壊したのは可奈子だった。
可奈子が休みのときに、矢田に
「俺さんご飯奢って下さいよww」
と言われた。
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それで俺は
「じゃあ今度休みのときなw」
と言ったのだが、
何と矢田がそれを可奈子に言ったらしい。
その夜に可奈子から
「矢田ちゃんのこと好きなんですか?」
とメールが来た。
俺は「そういうのじゃない」と言ったのだが
可奈子は疑っているようだった
そして最後に
「明日話があるので俺さんの仕事終わるまで待ってます」
と言われた。
何となく嫌な予感がしたが俺はそれをOKした。
翌日、宣言通り可奈子は俺が
仕事を切り上げるまで待っていた。
可奈子も人の目を気にしたらしく、
「外で時間潰してるので終わったら教えて下さい」
とメールが入っていた
仕事が終わってから可奈子に連絡を入れて、
近くのコンビニで待ち合わせた
「車でファミレスでも行くか?」と訊いたが、
可奈子は「ここでいいです」と言った
そして可奈子は
「俺さんのことがずっと好きでした」と言った
俺は断るつもりだったのだが、
そのときにはすぐ言葉が出て来なかった
「ついに来たか」という思いで
いっぱいいっぱいになっていたんだと思う
可奈子は俺が無言だったことで何か察したのか
「返事はいつでもいいので帰りますね」と
ひとりで先に帰ってしまった
多分声が震えていたから泣いていたんだと思う
家に帰ってから俺は可奈子にメールを送った
「可奈子のことはいい子だと
思うけど付き合えない。 俺は自分から
好きになった子と付き合いたいから。ごめん」
みたいなことを送った
可奈子からはすぐに返信が来た
「わかりました、でもこれからも
後輩としてよろしくお願いしますね」
みたいな、明るい感じの内容だった
罪悪感もあったけど、可奈子とは
付き合えないと俺の中では
ゆるぎない信念があった。
それから可奈子は普段通りに俺に接してくれた
俺も可奈子がそんな調子だから、
俺に告白したのも冗談か何か
だったのかなとか思っていた。
でもそれから1ヶ月くらい過ぎた頃、
俺は可奈子が以前より少し痩せたことに気付いた
「何か痩せた?」と可奈子に訊いたら
「最近運動がマイブームなんですよw」
と言っていた。
でも矢田に可奈子が最近痩せた
気がすると話したら、
「可奈子、好きな人に振られたらしくて
ダイエット始めたんですよ」と教えてくれた
どうやら可奈子は俺に振られたことで
ダイエットに目覚めたらしい
まあ悪いことではないので
俺もとくに何も言わなかった。
可奈子はそこから少しずつだ
が確実に痩せていった。
冬が来て、春になって、
可奈子がうちに来てから1年過ぎた頃には
可奈子は別人になっていた
上手く痩せたようで、
メリハリがあって他はストンと落ちた感じ
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髪も前は黒だったのに少し明るい
茶色に染めて、パーマも緩い感じに
かけていて可愛くなっていた。
1年前の可奈子を知らない人が見たら
「あの子すごい可愛くないか?」
と思うくらい。
俺はそんな可奈子を見て、
段々好きになっていた。
俺のために痩せて可愛くなったのかと
思ったら可愛く見えて仕方なかった。
でも可奈子は俺に振られた日から
俺を好きだという素振りは
見せなくなっていた。
俺も俺で可奈子を振った負い目が
あったから、 今更可奈子に
「やっぱり付き合って」とは言えなかった
これは可奈子から
もう一度告白してもらうしかない、
そう思った俺は可奈子に
「最近彼女欲しくて仕方ないんだけど、
どっかにいい子いない?」とメールした。
これで可奈子は気付いてくれる、そう思った。
でもなぜか可奈子から返信は来なかった
翌日、可奈子の様子がおかしかった
いつも笑顔で明るい可奈子だが、
俺に対しては笑ってくれなかった
むしろ睨み付けるような、
そんな表情ばかり浮かべていた
声も「あーわかりました」みたいな、暗い感じで、
あんまりいい気はしなかった
そんな態度が1週間続いたくらいに、
夜矢田からメールが来た
「俺さん可奈子にそろそろ
謝った方がいいんじゃないですか?」
と来て俺は訳がわからなくなった
俺が何をしたんだ?
と思って矢田にそれを訊いたら
俺が送ったメールで
可奈子が怒っているということを教えてくれた
可奈子は俺のことを無神経と言っていたらしい
可奈子が俺のメールを
どう受け取ったのかよくわからなかったが
誤解を解いた方がいいと思って矢田に、
可奈子が振られた相手は俺だということ、
今は俺も可奈子を好きになったから付き合いたい
そんなことを説明した
矢田に協力してもらった方が
手っ取り早く付き合えると思ったからだ
でも矢田は
「自分で何で可奈子が怒ったのか考えてみてください」
と返信してきた
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矢田の協力は得られないようだし、
可奈子が怒る理由もよくわからなかったから
これは適当に謝っておいた方がいいと俺は判断した
いつまでも可奈子があんな調子だと
職場の雰囲気も悪くなるし、
女はよくわからないところで切れるということを
ここで建てられるスレや女のレスから
俺はよく知っていた
可奈子に「こないだはごめん」とメールしたが
返信は来なかった
次の日可奈子に会ったが、
やっぱり機嫌は直ってなかった
俺は一応謝ったわけだし、
これ以上可奈子の機嫌を取るのも
めんどくさかったから
俺は諦めることにした
そのうち時間が解決してくれて、
可奈子のほとぼりも冷めるだろうと思っていた
そう思っているうちに半年近く過ぎた
ここからは先週の話になる
先週、可奈子がやっと笑ってくれたんだよ
これは可奈子の怒りも冷めたんだなと思って
夜にメールを送ったんだ
最初は雑談してて、可奈子もちゃんと返信してくれて、
元通りになったんだなと俺は確信した
それで話が休日のことになった
以下、大体のメールの内容な
俺
「日曜日とか寝てばっかだなー」
可奈子
「どっか外出すればいいじゃないですか」
俺
「でも一緒に出掛ける人いないし」
可奈子
「誰か誘えばいいんじゃないですか?友達とか」
俺
「友達みんな彼女持ちだから駄目だって。
誰か一緒に出掛けてくれないかなー」
ここから可奈子の返信がなくなった
え、俺そんなにひどい奴なのか…?
俺の予想としては
「じゃあ私と一緒に行きますか?」
ってなるはずだった
でも可奈子は返信してくれなかった
追撃するのも俺が可奈子のこと
すごい好きだと思われそうで
嫌だったからしなかったんだ
そんなことを思っていたら可奈子から返信が来た
「私彼氏と出掛けるので無理です」
俺は女を信じられなくなった。
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可愛くなった途端に手のひら返し
無駄にプライド高い
可奈子が痩せるまでどれだけ努力したかわからんよねー。俺のために?違うわ自分のために痩せたんだよ、自惚れんな笑笑
女の容姿=男の年収だと思って考えて発言すれば大体上手くいく
つまり貧乏な時は友達からって言うのに、高収入になった途端寄ってくる女の性転換版が俺君
だから露骨に態度を変えないように頑張れば、元々好かれてた以上、高確率で付き合えた
戦略がアホ、せっかくかわいい子と彼女になれたのに勿体ない