私達人間は、身勝手で貪欲な目先の利益を追い求めた結果、地球環境や生態系に、大きな爪痕を残すことになりました。
キタシロサイ(NorthernWhite Rhinoceros)も、そんな事情から悲劇的な終焉を迎えた生態系の一つでした。
その生態系とは。
キタシロサイ「スーダン」は、最後の雄だったのですが、高齢の為亡くなりました。
密猟者の手の届かない、ケニアの保護地区で、世話係りのジョセフとジェームスに見守られながら、45年の生涯を閉じました。
私達人間は、身勝手で貪欲な目先の利益を追い求めた結果、地球環境や生態系に、大きな爪痕を残すことになりました。
キタシロサイ(NorthernWhite Rhinoceros)も、そんな事情から悲劇的な終焉を迎えた生態系の一つでした。
その生態系とは。
キタシロサイ「スーダン」は、最後の雄だったのですが、高齢の為亡くなりました。
密猟者の手の届かない、ケニアの保護地区で、世話係りのジョセフとジェームスに見守られながら、45年の生涯を閉じました。
「もし、スーダンの死が、世界を少しでも変えることが出来たのなら、未だ、望みは失われていないのかも知れません。
スーダンの死は、人類への警鐘なのです。
総人口が70億を超えた今、私たちはこの地球の一部だと言う事を再認識しなければなりません。
人間の運命は、動物たちの運命と密接に関わっています。
ジュセフ・ワチョさんは、この地球で最後のオスのキタシロサイが、2018年3月19日に息を引き取るまでずっと見守ってくれました」
キタシロサイは、人間の犠牲となってしまったのですが、今も別のサイが、密猟の犠牲となり、WWF(世界自然保護基金)によると、2017年だけでも南アフリカで1028頭ものサイが、その貴重な角を求める密猟者によって殺されているのです。
サイの角は、一本およそ6万ドル(日本円で650万円)で取引をされており、ガンに対する治療薬としても、効果があると信じられ、その迷信がサイにとって仇となってしまったのです。
「さようならスーダン。僕が君をどれだけ大切に思っていたか、今更言葉にする必要はないだろう。
それは僕たちが交わした会話や、共に過ごした時間の中で、しっかりと君に伝わっているはずだから・・
君と過ごした最後の数年が僕を変えた。
君のおかげで僕は君の住む環境と自然について、より多くの人に認識してもらおうと、日々努力するようになった。
君の声になると約束したから。
与えられた役目をしっかり果たせたかどうか、自信はないけれど、やれることは精一杯したつもりさ。
君のお世話をするようになってからの数年を思い返すと、君を失った悲しさよりも、君に僕が出来る限りの全てを与えられた事に、満足感を覚える。
スーダン、だから僕に後悔はないよ。
心の底から僕は君にできることは全てやり遂げた。
そうキッパリ言えるから。
ただ、一つだけ残念な事がある。
それは人類が君(サイ)という種の存在に気づいてしまった事。
できるだけ多くの人々に僕らが一緒に過ごした日々の生活について、知らせる努力をした。
どれだけの人が心から聞いてくれたか分からないけれど、それでも君は、多くの人の考えを変える力のある存在だった。
もし、この世界を変えられるとしたら、「スーダンの追悼の日」を設けたい。
その日に世界中の親は、子供に自然を守ることがいかに大切なのか教えるのさ。
そしてスーダンの写真が世界中の学校の教室に掲げられ、子供たちがスーダンの絵を描くことで(多くの種の)絶滅について、もう一度良く考えを与えられる。
そんな世界になれたらいいのに」
現在この地球上には、残り2頭のキタシロサイが残るのみで、その2頭は、スーダンの娘と孫にあたります。
人間の身勝手な欲と、非道な行動から、絶滅が避けられなくなったキタシロサイ。
キタシロサイばかりではなく、別種のサイや他の貴重な動物たちを密猟する人たちの行動は、長い歴史の先には、人類の歴史にも影響を与えかねないとも言います。
人類にとってのスーダンの死を再考するとともに、人と同じ神から与えられた動物たちの大切な命を、ジェームス・ウエンダさんの何分の一かでも、出来るだけの力を尽くし守りたいものです。
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