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60歳になる男性には、43歳になる妻と20歳の娘が1人います。
奥さんが7年前に脳卒中で倒れてからは、一命を取り留めたもののまともな会話もしておらず、それではいけないと思った男性。
翌日、仕事を終えて真っ直すぐ家へ帰り、テレビをぼーっと見つめる奥さんに対し思いを告げる事に。
『ただいま』
と言う男性に対し奥さんは
『・・・・・・』
もちろん無言。
しかし脳卒中になってしまったので仕方がありません。
男性は、そのままでいいから話を聞いてほしいと言い話し始めました。
2人は結婚する前に、奥さんが農家の娘と言うことで男性の両親に反対されにていたそう。
しかし何を言われても奥さんは黙って我慢していたといいます。
そんな昔話を加えながら男性が
『俺は○○ちゃんのこと愛してるよ。これからもずっと。結婚してくれてありがとう』
しかし奥さんは
『・・・・・・』
男性『愛しとるよ、○○』
奥さん『・・・・・・』
20秒ほど待っても反応が無く、やはり話す事は無理かと思いかけた時でした。
テレビを見ているままだった奥さんの目から涙が出てきて、ゆっくり男性の方に首が向きました。
男性が慌てて『驚かせてごめん』と言うと、なんと奥さんの口から『好きよ』と言う言葉が飛び出したのです。
あまりの急な出来事に驚いて声が出ない男性に対し、続けて...
『お父さん・・・ごめんなさい、好きよ』と一言。
男性はその場で号泣し、看護師が来るまで泣き続けていたそうです。
この間奥さんはずっと頭を撫でてくれていたと言います。
奥さんが脳卒中で倒れてから悪化の一途を辿ってきた中、おおよそ4年ぶりに交わした会話。
娘も成人してからは家を出て、情けなくも介護に勝手な限界を感じ始めていたと言う男性。
しかし今回の件で、一番苦しんでるのは奥さんだと気づくことが出来たそうです。
今後奥さんの容体が、このまま順調に良くなることを願うばかりですね。
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