スーパーマーケットの店内にゴキブリ10数匹をまき散らして業務を妨害したとして、兵庫県警垂水署は5日、威力業務妨害容疑で、神戸市西区学園西町、市立小学校事務員の女(56)を逮捕した。「ゴキブリを生かしておきたくて、逃すなら餌がたくさんあるスーパーだと思ったが、業務妨害をしようとは思っていない」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は6月26日午後11時20分ごろ、同市垂水区のスーパーの鮮魚コーナーの床にゴキブリ10数匹をまき散らし、店内の衛生状態を悪化させるなど業務を妨害したとしている。
同署によると、当時同店は営業中で、巡回していた店員が鮮魚コーナーの床にはうゴキブリ3匹と、近くにポリ袋1袋が捨てられているのを発見。閉店間際だったため客はまばらだったという。店内の防犯カメラの映像には、女がポリ袋を床に置き、立ち去る様子が映っていた。
今月4日午後8時ごろ、同店を訪れた女が防犯カメラに写った女に似ているとして、店員が同署に通報。署員が事情を聴いたところ、ゴキブリを店内に置いたことを認めたという。
同署によると、女は自宅で猫を約10匹飼っていた。「猫の餌に群がっていたゴキブリをポリ袋に入れて同店に持ち込んだ」と話しているといい、同署が詳しい動機を調べる。
威力を用いて人の業務を妨害すること。この場合の「威力」とは、直接的、有形的な方法であり、具体的な暴力その他よりも軽微と言える文書・インターネットなどによる犯罪予告も含まれる。また「業務」の範囲については、権力的公務は業務に含まれないとするのが一般的。刑法第234条が禁じており、違反した場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる。公訴時効期間は3年。
(2013-5-14)
いりょくぎょうむぼうがい【威力業務妨害】
他人の自由意思を制圧するに足りる勢力を用いてその人の遂行すべき業務を妨げること。
連載40周年を迎える超長寿漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。ギャグ漫画ならではのハチャメチャなエピソードから、世間のはやりを先取りした雑学系、さらには心温まるものなどさまざまなエピソードがあります。今回は、数え切れないほどあるエピソードの中から、ネット上でも画像がよく挙げられている面白いエピソードを抜粋して紹介します。
●『テスタオッサンドナイシテマンネン』(56巻「ニセ車販売業を探せ!の巻」)
数あるこち亀のエピソードの中でも、特に有名な「爆笑回」が「ニセ車販売業を探せ!の巻」でしょう。このエピソードでは、両さんがニセモノの「ポルシェ」を買わされた同僚と一緒に販売会社に文句を言いに行きます。しかしその販売会社は本物そっくりの車を微妙なネーミングで売る会社で……というもの。
微妙なネーミングの車の中でひときわ注目されたのが「フェラーリ テスタロッサ」そっくりの「フュラーリ テスタオッサンドナイシテマンネン」という車。センスあふれるネーミングに読者は引き付けられました。エンブレムまで名前どおりになっているというこだわりよう。他にも「絶妙」なネーミングの車がいくつも登場するのも面白いところです。ネット上でもたびたび画像が貼られていますね。
●『両津式桃太郎』(85巻「新説桃太郎!の巻」)
出勤してきた両さんが、部長が孫に渡す予定の「昔話の絵本」を発見。「桃太郎」や「シンデレラ」などおなじみの昔話に対して、「これは間違っている」と指摘します。例えば桃太郎が百歩譲って桃に入って流されてきたとしても、「切ったら包丁が直撃する」というのです。リアリティーがなさすぎると指摘する両さんは、自分でオリジナルの桃太郎の絵本を作ることになりますが……という話。
このエピソードの面白いところは、元傭兵だったボルボ西郷と鬼ヶ島攻略のシミュレーションをするパート。「手薄な島の裏側は地雷源になっている」「鷹に手榴弾を加えさせて襲撃し、ゴリラとドーベルマンで壊滅させる」「そのすきに宝を奪う砂の嵐作戦」など絵本に対するガチの攻略作戦が展開されます。また両さんが手掛けたオリジナルの桃太郎も、鬼と手を組んで都を襲撃するというすさまじいものでした。
●『憎しみパンチ!』(87巻「ボクシング無頼!?の巻」)
自分の動きに合わせて人形が動く最新ボクシングゲームを買ってきた両さん。まず寺井さんと試合をしますが弱すぎておしまい。そこで内蔵コンピューターを最強設定にして試合することにします。思わぬ苦戦を強いられる両さんですがこれに辛くも勝利。しかしそこへ部長が来て……というあらすじ。
このエピソードではやはり両さんと強力なコンピューターとの試合に注目。このとき「この方がやる気が出る」と、相手人形の顔に部長の顔を描いた紙を巻き付けて試合をします。しかし前述のように部長人形があまりに強く両さんは苦戦。部長への憎しみを込めた「憎しみパンチ!」を繰り出して勝利します。このパンチの威力は部長人形の首が取れるほどでした。もちろん部長が来たのはこのときです(笑)。他にも、ゲーマーから教えられたインチキ必勝法を繰り出す両さんも面白いポイントです。
●『永久脱毛でつるつるに」(55巻「髪は友だち!!!の巻」)
脱毛薬のセールスマンが、公園で昼寝をしていた両さんの腕の剛毛っぷりにガマンできず商品を試してしまいます。しかし手が滑って頭部に薬品が付着。両さんは髪も眉毛も全部抜けてしまいます。つるつるの両さんの頭を見た近所の子供が、今度はイタズラ描きをします。いたずらでパンダのような顔にされてしまった両さんは気付かず派出所に戻りますが……というお話。
とにかくつるつるになってしまった両さんの行動が面白いエピソード。派出所に戻った両さんは中川さんたちに驚かれます。しかしパンダみたいな顔になっているのに気付かない両さんは貫禄のある顔になってきたと勘違い。「この顔、高倉健に似てるだろ」「男は顔で勝負せねばいかん」とアピールします。このギャップが最高です。特に派出所に入るときの一コマは見ものです。こち亀には他にも両さんの髪の毛の受難エピソードが数多くありますが、どれも絶品ですよ。
●『ゴキブリのトモダチ』(80巻「野性へ帰れ!の巻」)
家事を完璧にこなす麻里愛(女性に見えるが男性)と寮で同居し、健康的で規則正しい生活を送っていた両さん。しかしもともと不健康な生活が体に合っていたのか、体調を崩してしまいます。そんな折、本物の女性と勘違いした本庁のお達しで麻里愛は女子寮に移ることになります。それから数日後、男子寮で「寮のゴキブリがある部屋に集まっている」といううわさが流れ始め……。
ご想像どおり、寮のゴキブリは麻里愛がいなくなり、元の汚い状態に戻った両さんの部屋に集結しています。両さんVSゴキブリの全面戦争が勃発し、ゴキブリも「バーカ」と人文字ならぬゴキ文字で挑発します。これに対して両さんは強力な殺虫剤で応戦。このときゴキブリたちはヤバいと思ったのか、瞬時に「トモダチ」とゴキ文字を作りました(笑)。ゴキブリだけでなく、両さんと動物や昆虫が戦うエピソードはどれも面白いものばかりです。
ネットでよく画像が貼られている『テスタオッサンドナイシテマンネン』『ゴキブリのトモダチ』など、有名かつ面白いエピソードをピックアップしてご紹介しました。全部で195巻(2015年8月27日現在)と膨大なエピソードがありますが、どれから読んでいいか分からない人は、まずこれらのエピソードから手を付けてみてはどうでしょうか?
(中田ボンベ@dcp)
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