元義の妹が不登校で学校に一度も行けずに2年生になった春
私は元嫁を通じて彼女と会うことになったんだ。
最初はかなり警戒されまくったのだが
私が同じく不登校であったこと、そして、同じ趣味であるイラストの話などをしている内に心を開いてくれ
徐々にだがある程度踏み込んだ話ができるようになっていった。
ある時、義妹は私に
『なぜ学校に行けと言わないの?』
と聞いてきた。
元義の妹が不登校で学校に一度も行けずに2年生になった春
私は元嫁を通じて彼女と会うことになったんだ。
最初はかなり警戒されまくったのだが
私が同じく不登校であったこと、そして、同じ趣味であるイラストの話などをしている内に心を開いてくれ
徐々にだがある程度踏み込んだ話ができるようになっていった。
ある時、義妹は私に
『なぜ学校に行けと言わないの?』
と聞いてきた。
私は無理に学校に行く必要はないと考えで
不登校になったこと自体はそこまで後悔していなかったのだ。
学校に行かなかったことよりも
不登校中、ずっと遊んでいたことを後悔していたくちだ。
私が学校へ行かず、家に篭って
遊んでいたことで失ったものは多かった。
・中学校で身につくはずの学力と、勉強の習慣
・学力が無いために失った進路の選択肢
・一番成長する時期に運動しなかった事で、伸びなかった身長と体力やスキル
・クラスメイト達と身に着ける事ができたであろう
コミュニケーション能力
・他の大多数の人間が当たり前に修める義務教育を、修められなかった事からの自信の喪失と劣等感
他にも失ったものは多かった。
中学校に行かないで遊んでいた私は、人生においてたくさんのものを失った。いや、失ったというよりは自ら捨たんだけどな。
特に、数学、英語といった積み重ねの重要な教科において基礎が出来ていないことに加え、中学で養われるテストに向けて計画的に勉強するという習慣が全く付かなかった事が非常に大きく、高校、大学と進学しても、ずっとその事が私の足を引っ張ることになった。
私はその事を義妹にゆっくりと説明し、学校に行かなくてもいいが、行かないのなら他のみんなが学校で学ぶことを、しっかりと身につけなければいけないと説いた。
ただ、何の目標もご褒美もなしに勉強しろと言われても、やる気も出ないだろうと考え、私が不登校だった時、テストだけでも保健室で受けないかと担任に打診されたことを思い出し、義妹の担任に相談した結果、中間・期末テストを放課後に空き教室で受けられる事になり、それを目標に勉強していくことになった。
ご褒美は、主要5教科の点数によってお小遣いを与えるというものとした。
平日は午前10時から12時までの2時間の間、集中して勉強する習慣を付けることと、家事の手伝いをする事を条件に、平均点より上なら1教科につき5000円、平均点より20点上なら、1教科につき1万円。
当然、勝手に親御さんに払わせる約束をするわけにも行かず、私が自腹を切ることになった。
他にも勉強とコミュニケーションの練習の一環として、私に勉強を教えてくれるように頼んだ。
中学生に教えてもらうのは恥ずかしかったが、人に勉強を教える事こそが勉強になると聞いたため恥を忍んだ。
また、歴史の要素を含むゲームを一緒にやったり、休日には半ば強引にスポーツに誘ったりもした。
元義妹は最初はテストだけでも学校にいくのは嫌だと言っていたが、お金に釣られたのか、危機感があったかは分からないが、テストごとに私から5万円を絞り取った。
金銭的負担は厳しかったが、将来彼女が苦しむことを考えると、1000万円でも安いものだと自分に言い聞かせた。
そして私は、義妹をとにかく褒めまくった。
先述の通り、不登校の人間というのは学校に行けないことで、自分の事を社会不適合者だと思ってしまう。
普通の人間が普通に通っている学校に行けない事で、常にマイナスの状態に自分があると思えてしまい、自信をどんどん失っていく。
持論になるが、自分に自信が持てないというのは、生きていく全ての事でマイナスの要素にしかならない。
なので、たとえ彼女が金につられて勉強しているだけだとしても、とにかく褒めることで自信をつけてもらおうとした。
元義妹は、毎日2時間とはいえ集中して勉強する習慣がついていたため、学力も平均以上を維持し、自分の日々の努力がお金という形で証明されることが良かったのか、どんどん自信も付けていった。
元義妹が3年になる前の春休み3年からは学校に行きたいが、同じクラスの人間にどう思われるかが気になると相談されたんだ。
私が中学3年の3学期にようやく復学した時の体験談を交えて話した。
あまり気にされない事を話したんだ。
テストのご褒美制度を継続することを条件にだが
彼女は1年以上休んでいた学校へ復学に成功した。
その後、不登校だったため内申点はそこまで良くなかったみたいだが
テストの点は良かったので中の上クラスの高校へ進学でき
私が褒めまくっていた趣味のイラストやデザインの仕事をしたいと美術系の大学へ入学、無事卒業。
中学生活の半分が不登校だったとは思えない
私が羨ましく思うほど順調な学校生活を送ったらしく
去年の春からはある程度希望通りの仕事に就き
毎日楽しそうに頑張っているとのことだ。
そしてこの年末。
私が実家に帰ると、今までのテストのご褒美と高校の合格祝いで渡した合わせて50万円を元義妹が用意していた。
彼女は頭を下げて言った
『私が自分で稼いだお金です。おかげで自分の目標の仕事に就くことが出来ました』
と言ってくれた。
出典: www.skaringa.com
私は一回り年の離れた義妹の前で、胸がいっぱいになり泣きじゃくってしまった。
長々と書かせて貰ったけど、ひとにきいてほしかっただけなんさ。
私みたいな頭も悪く、何ももってない人間にも
こんなすばらしいことがおこるなんて…。
元義妹は私に救われたと言ってくれたが、一番救われたのは私自身だったんだ。
別件ですが…。
私が妹にかまいすぎたのが原因なのか
元妻が浮気→離婚
となったんですw
仲の良かった元妻と元義妹は仲が悪くなり絶縁状態とか。
無事に人生復帰した義妹には悪いことしたなって思います。。
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