今でこそ身体に障害がある方でも
差別を受けにくい世の中になってきていますが、
その昔、身体に特徴的な奇形を持つ人々は、
ひどく差別を受け、
腫物を触るように扱われていた時代もあります。
今回は、「テキサスの四本足少女」として
見世物小屋で働いていた一人の女性の
生涯をご紹介したいと思います。
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今でこそ身体に障害がある方でも
差別を受けにくい世の中になってきていますが、
その昔、身体に特徴的な奇形を持つ人々は、
ひどく差別を受け、
腫物を触るように扱われていた時代もあります。
今回は、「テキサスの四本足少女」として
見世物小屋で働いていた一人の女性の
生涯をご紹介したいと思います。
ジョゼフィン・マートル・コービンは、
1868年に誕生しました。
写真を見てわかる通り、
彼女には４本の足があります。
1組みはマートル自身の足、
もう1組は双子の妹になるはずだった
足であり、二殿体というまれな奇形症でした。
一見長いほうの足がマートルのもので、
内側が妹のもののように見えますが、
実は内側の足と外側の足でペアなんだそうです。
つまりマートルには
骨盤も２つ存在していたのです。
このことからマートルは
1890年の国勢調査により、
信じられないほど稀な奇形のケースとして
世間の注目を集めます！
自分の身体のことで騒がれてしまい、
きっとつらい思いもしたと思いますが、
マートルはそれを逆手に取り、
「テキサスの四本足少女」の呼び名で
見世物芸人として大活躍します！！
出典: hitomoti.com
マートルは自分の体の特徴を生かし、
わずか１３歳にして、
見世物小屋でお金を稼ぐ選択をしました。
マートルの肌は抜けるように白く、
眼は透き通った青に綺麗な巻毛で、
なおかつとても知的であることから、
瞬く間に人気者になります！
その人気はすごいもので、
休演の際には偽の代役が立てられる
ほどだったそうです！
彼女の人気は衰えることなく、
そのまま続くかと思われました。
しかし１９歳の時に電撃引退！
彼女にいったい何があったのでしょう？
出典: i.ytimg.com
１９歳で突如引退を決めた
マートルですが、その理由は
彼女に求愛者が現れたからだったのです！
その人物はジェームズ・クリントン・ビックネル
お医者さんで、マートルの妹である
ウィリーアンの結婚相手の兄弟でした。
初めはお金目当てでは？との憶測も流れたそうですが、
ジェームズが、彼女の引退を望んだことからも、
その愛情を疑う人はいなくなりました。
とても幸せな結婚をしたマートルですが、
彼女に対しての衝撃はこれだけではありませんでした。
それは彼女が子供を身ごもった時のことでした。
マートルは左腹に痛みをおぼえ、
発熱と頭痛、食欲の減退も感じました。
往診したお医者さんは
彼女が妊娠していると診断
そしてなんと！彼女に子宮が
２つあると告げたのです！！
妹は足や骨盤の骨格だけではなく、
その内側の子宮まで持ち合わせていたのですね。
性器も同様に２つ確認されたそうです！
残念ながら最初の妊娠では
マートルが危篤状態となってしまい、
堕胎するしか道はありませんでした。
その後、復活した彼女は、
4人の娘と1人の息子を授かります。
子どもたちは、3人は彼女の子宮から、
2人は妹の子宮から生まれたと噂されていましたが、
真相は分からないそうです。
その後、家計が悪化したため、
マートルは41歳で一時的に芸人に復帰しますが、
6年後には完全に引退します。
ようやく静かな老後を手にした彼女ですが、
感染症が原因で、惜しくも
60歳でその生涯を終えました。
彼女を知る人はみな、
「魅力的な顔だちで、身体は健康、
家庭の義務と子供の世話を立派にこなした上に、
非常に知的な女性だった」
と口をそろえて語ったそうです。
彼女は身体に人とは異なる特徴があり、
苦労もきっと多かったとは思いますが、
多くの人々にとても愛されていたようですね。
とても強く、容姿だけでなく、
内面的にも美しい女性だったのでしょう！
コンプレックスをバネにして成功を勝ち取る姿は
多くの人に勇気を与えてくれます。
どんな困難にも諦めず立ち向かう姿勢を
彼女は教えてくれているような気がします！
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