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姑『早く逃げなさい!』私『お義母さんは?』姑『後で逃げるから!いいから早く!』この後、涙腺崩壊の結果に…。

姑『早く逃げなさい!』私『お義母さんは?』姑『後で逃げるから!いいから早く!』この後、涙腺崩壊の結果に…。
2018/01/16 UPDATE
 
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姑『早く逃げなさい!』私『お義母さんは?』姑『後で逃げるから!いいから早く!』

結婚当初、姑と上手く噛み合わなくて、

会うと気疲れしていた。




意地悪されたりはしなかったけど、

気さくで良く大声で笑う実母に比べ、

足を悪くするまでずっと看護士として働いていた姑は、

喜怒哀楽を直接表現をあまりしなく、何を考えてるか分らなく、

シャキシャキ・パキパキ黙々って感じで、苦手だった。



何となく


「私、あまり好かれてないな」


思う時もあったが、嫁姑なんてこんなものかなと思いながら

当たり障りない付き合いをしていた。


その年は、私が秋に二人目を出産した事もあり、

正月の混雑を避けて、一月中旬に旦那の実家に帰省した。



そして早朝に今まで感じたことの無い

揺れと衝撃を感じた・・。

阪神淡路大震災だった。



その時私と姑は、朝釣りに行くという夫達の為にお弁当と朝食を作っていたが、

あまりの揺れに立っている事すらできず、

その場に座り込んでしまった。



そして、食器棚が空いて、次々と

皿やグラスが降ってきた。

危ない!と思わず目を閉じてしばらくすると、

名前を呼ばれた気がした。

恐る恐る目を開けてみると、目の前には

姑が私に覆い被さっていた。


落ちてきた食器から守ってくれていたようで、

私を抱きしめる、腕や肩、頭もからも血が出ていた。

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しばらくすると、夫と舅が子供達を抱いて

台所に飛び込んできて、

私達を廊下に連れだしてくれた。



そして、歪んでなかなか開かない

玄関ドアを開けると、

街の景色は一変していた。



義実家はマンションの高層階だったが、

エレベーターは止まり、階段には

ヒビが入っていた。




呆然とする間にも、

大きな余震が襲ってきた。

廊下の壁にも大きな亀裂が入り、

揺れが襲う度に何かガラガラと

大きな物が落ちていく音がした。

早く逃げなければここも危ないと言わなくても分かった。




すると姑が


「あなた達は早く逃げなさい!」


と部屋に戻り皆の上着やマフラーを持ってきた。


そんな事出来るわけがない。





私は、泣きながら


「あなた達って・・・お義母さんは?」


と聞くと


「後で逃げるから、良いから早く!」


と恐い顔で言われた。

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さっきも言ったが、姑は足が悪い。

足が悪くて階段では逃げられない自分は、

足手まといになると

思っているんだと分かった。



夫が

「母親を見捨てて逃げたら、俺はもう子供達に顔向けできない」

と姑を背負おうとする。

すると突然、姑が夫を引っ叩いた。

そしてすごい剣幕で、夫にこう言った



「あんたの守るのは子供と嫁!

産後で完全じゃない嫁を幼子二人を

守ることだけ考えなさい!」



そしてちだらけの手で、

私の髪を撫でて


「ごめんね。帰省させなきゃ良かったね。ゴメンね」


と笑った。

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結局舅が姑を連れて、後から必ず逃げるから、

先に逃げるようにと説得され、

私達夫婦は子供二人と先に階段を下りました。



その後、避難所で無事に再会出来たときは、

安堵のあまり「おうおうおう」と

言葉にならない声で抱きついて泣いた。



マンションは数日後に全壊した。

避難所で再会して気が付いたが、

姑は家族の上着を持って来てくれたが

自分はセーターにエプロンという服装だった。



初めから、皆だけ逃がすつもり

だったんだと思ったら、また泣いた。



その後も、私の母乳が出なくなったり、

出ても詰まったり色が変だったりで

痛くて脂汗を流しながら、

マッサージをしていると、

産婦人科にいた事もある姑が



「熱を持ってるね。痛いね。

でも出さないともっと痛いから。

代わってあげられなくてゴメンね」



と泣きながらマッサージを手伝ってくれた。



あの時、赤ん坊だった下の子は

もう高校生で、舅は既に他界した。



福島の震災をみていると、

どうしても阪神地震を思い出してしまう。



同居の姑は、今も喜怒哀楽を

あまり出さないけど、今では何を

考えているかちゃんと分かる。





ありがとう、おかあさん。





あの時の血だらけの貴方を忘れません。

まとめ

今年で阪神大震災から23年が経ちましたが、

あの大災害の中で色々なドラマがあったんだと思い知らされるエピソードでしたね。

姑さんの行動に涙ですね…。

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