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【さくさく読める】短いけれど怖い話〜厳選短編集まとめ〜 PART2

小さいことかもしれないけど…怖かった。
2016/08/16 UPDATE
 
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団地に響き渡る子供の泣き声。しばらくするとパトカーがきた

昔、家族で5階建ての団地に住んでました。住んでいた部屋は3階。その頃に体験した出来事を。

俺が中学2年の夏休み、その団地は古い市営住宅でリビングにエアコンがないので夏はいつも窓を全開にしていたんだが、外から子供の泣き声らしき声が聞こえたのね。時間は夜10時前。

ベランダに出ると上のほうから聞こえるから、同じ棟の上階からだと分かった。最初は「粗相をした子供をベランダにしめ出したんだな」って思った。そういうのは時々あったから。

夜10時ってのが少し夜更けすぎかなとは思ったけど。

子供の声は「お母さん!」「入れてよお~」とか言ってるようにも聞こえたけどすぐにやんだ。3分もなかったと思う。

で、それから15分くらいたって、うちの棟の下にパトカーが来た。夜にサイレン鳴らして来るもんだから住民はびっくりだよ。母は「事件だったらどうしよう…」とかいいながら野次馬に行った。

俺は次の日、部活の朝練だったから野次馬に行かず就寝。なのでここからは母から聞いた話。
110番したのは5階に住んでいる家族だった。あの声の発信源はそこのお隣り(角部屋)だったらしい。

奥さんが隣から子供の声がするのを聞いてベランダ越しに覗いたら、隣ベランダで裸の子供が泣いていたので通報したと。

で、その隣部屋ってのは空き部屋なのね。その子供、無人の真っ暗な部屋に向かって、おかぁさん!とか言いながら泣いていたそうだ。

警察が空き部屋を調べたけど、ドアもベランダも施錠されてて人の侵入した形跡はなかったらしい。

奥さんが通報した後に再度隣を覗いたら、子供はもういなかったそうで、結局発見されなかった。

うちの棟のうちより上階で幼い子供のいる家庭はなかったし、通報した家族にも高校生の兄弟だけだったので、消えた幼児は実はその家族の…ってのはないと思う。

当時は団地全体でちょっとした騒ぎになったよ。団地自治会でも問題としてあがったそうだし(母から聞いた)、話を聞きつけた若い連中が肝試しのつもりで夜中に団地にやってきて騒いだりとかあった。

まぁ騒ぎになって当然なんだけどね。

俺もふくめて何人もの住民がリアルタイムで泣きじゃくる声を聞いていたんだから。

【不思議な実話】あまりに偶然の一致が起こりすぎて怖くなった…

昨日タクシー乗ったら、走りだしてしばらくして運転手が

「あの…すみません、俺さんじゃないですか…?」

と聞いてきた。名前は間違ってないけど見覚えのない顔だったんで

「はい、俺ですけど。すみません、どこかでお会いしましたか?」

と答えた。

運転手「え?〇〇だけど覚えてない?高校の時バスケ部で一緒だった〇〇」


俺「いや、バスケ部でしたけど…すみません」

運転手「うわーひどいなー××とか△△とかとはまだ連絡取ってるんだよ。本当に覚えてない?」

俺「…××も△△も確かに一緒でしたけど、〇〇さんでしたか?すみません覚えてないです。」

運転手「ほら1番の〇〇、覚えてないかな―、俺くん3番で一緒にやってたのに」

俺「え?1番は□□でしたよ?確かに俺は3番でしたが…」

運転手「え?□□?知らないな…。」

俺「あの、95年卒のA校ですけど、合ってます?」

運転手「あ…すみません、93年のB高です。すみません。」

その後結構気まずかったが、ここまで名前やポジションがかぶってるとちょっと怖かった。俺だけパラレルワールドに紛れ込んだのかと思った。

ちなみにみんな佐藤とか鈴木とか言う名前ではなくて、結構珍しい名字なのでほんのり。

彼氏の声が急にお爺さんのようになり悪寒がして電話を切った

彼氏と遠距離恋愛中だった時、いつも夜に電話をもらっていた。

その日も夜11時過ぎに着信が来た。彼氏の名前が表示されてるのを確認してすぐ通話ボタンを押した。

その日は話題があったので早速しゃべり出したんだけど、彼氏は気乗りしない様子。つまらなそうに「はぁ」と返事するだけ。ちょっとムカついてしまい

「どうかした?何で不機嫌そうなの?」

と聞いてみた。そしたら

「どうかした。何で不機嫌そうなの」

と棒読みのおうむ返しが返って来た。何だそれ…と思いさらに

「私何かした?」

と聞いたら「何も」と一言、直後「ヴヴ!」とうめき声が。

驚いて携帯を耳から離して画面を見たら、まだ2~3分しか話してないはずが50分通話してる時間表示になっている。

おかしい!と思い画面を見てたら、50分が1分になったり30分になってみたり1秒毎に変わる。携帯を耳に当てると

「どうかした。どうかした」

と棒読みの声がする。彼氏じゃない…と思ったけど「〇君?」と呼びかけてみたら

「どこから かけてるか わかってるの 〇〇 〇〇(私の名前)」

急に声がお爺さんのようになり…ゆっくりはっきり区切りながら相手はそう言った。ざわっ!と悪寒がして電話を切った。切った瞬間メールが来てまたびっくり。彼氏からだった。

『電話おかしいよ?現在使われてませんってなる』

私からかけたらちゃんと繋がった。さっきの出来事を話したけど、混線で済まされてしまった。着歴を確認すると、一回目の着信は公衆電話からになっている。

かかってきた時は彼氏の名前だったはずなのに、何となくスクロールしていくと、ポツポツ公衆電話の着歴がある。覚えがない。何なんだ?

混線ってあるのかな。でもはっきり私の名前を呼んでた…その後はおかしな電話はいっさいかかってこない。

何だったのかな。

火事で燃えている家の屋根の上で人が踊っている

営業で住宅地を回る事が多いんだが、昼休みは適当な店に入って食事を取る。その日は、大きめな交差点の見える喫茶店でのんびりしていた。

ふっと交差点を見ると、黒い影が交差点を歩いていた。それに対になる人はいない、人影だけなんだけど、形は非常口の人影にそっくり。

何だろ……と見守っていたら、人影はくるっと方向を変えて猛スピードでいなくなった。霊……にしちゃ、変だなぁと思ってしばらくすると、消防車が大量に人影の向かった方に走って行った。

それから四回、人影に遭遇するたびに消防車や救急車が人影と同じ方角へ向かった。


ある時、電車に乗っていたが、窓の外を人影が並走していたのを同僚が気づいて教えてくれた。あ、と思った次の瞬間、人影は電車を追い抜いて行った。

驚いたのはその後だった。線路の側で燃え始めている家が見えた。その家の屋根の上で、人影が踊っていた。

黒かった姿は、炎をまとっているようで燃えているような、喜んでるような感じ。ずっと火事を追い掛けてたのか……と怖くなった。

それから、三回人影を見かけるけど、また火事。普通の火事もあるけど放火魔もいる地域で、こいつが原因じゃないといいなと本気で思っている。

【不思議な能力】人間って、タヒが近づくとタヒ臭がするね。

人間って、死が近づくと死臭がするね。

介護の仕事をしていた時、亡くなるお年寄りは3,4日前から死臭を漂わせていた。それも、その人の部屋の外まで臭うような、かなりハッキリとした臭い。

病気や衰弱がひどいわけじゃなく、突然ポックリ的な逝き方をする人でもそう。

自分では、データに出なくても細胞の一部が壊死?し始めていて、死臭に似た臭いを発するんだろうと、勝手にシロウト解釈してた。

仕事柄、湯灌(ゆかん)や死化粧なんかに馴れていたから、とくに気味悪いとも思わなかったし。


病院や電車内やデパートでもそういう臭いの人がたまにいたけど、ああ、深刻な症状が潜伏しているんだな、お気の毒に、程度にしか思わなかった。

でも先日、久しぶりに会った古い知人が強い死臭をまとってたの。

ゴルフが趣味の精悍(せいかん)な男性で、本人も「人間ドックでは優等生」と笑っていたので、自分の気のせいだろうと思ってたんだけど、その2日後に不慮の事故で亡くなってしまって、昨日お葬式に行って来たところ。

本当に事故だし、健康な人だから細胞が腐敗していたとは考えられない。どうにも腑に落ちず、第三者の冷静な分析がうかがいたくて書いてみました。

スレチだったらすみません。

気付いたら、車で一時間ほどかかる場所に移動していた

小さな頃、留守番をしていた。本当にちょっとだけの、五分くらいの留守番。

テレビを見ていると、棚に飾ってあった花嫁人形が動いた気がした。じっと観察してみると、赤い唇の隙間になにか描きこまれている。よく見ると、白い歯だった。

うわあ、人形なのに歯がある。そう思ったら、とたんに痛みを感じた。手首にじんわりとなにかの跡。ペットなど飼っていないし、なにより家には自分以外誰もいない。

痛い!


腕に、血がにじんだ。横幅一センチくらいの楕円形。花嫁人形を見た。唇が赤い。歯が赤い。

痛い!

********
気付いたら、見覚えのある場所にいた。車で一時間ほどかかる、当時誰も住んでいなかった死んだ祖父(母方)の家の物置だった。

腕にはたくさんの横幅一センチくらいの楕円形の跡があった。怖くなって近所の知り合いのおばちゃんの家に駆け込むと、おばちゃんは電話をしていた。

「あれっ、〇〇ちゃん、ここにいるよ!」

どうやら電話は母からのものだったらしい。帰宅すると子どもが家に居ず、かと言って鍵も開いていなかったため、行方不明だ!と大騒ぎになっていた。

あれから二十年。結局たくさんあった跡は消えたが、唯一、血がにじんだ箇所は赤い斑点になって残っている。

引き出しを開けると、顔が見えるので空けたくないんです→偶然にしては時期とか当り過ぎててゾッとした。

自分が実際に見たわけではないけど、ぞっとした話。

今年の3月、会社で人事の入替があったんだけど、ベテランのSさんが地方に移動になり、私のフロアには新人のT子が入ってきた。

ところがそのT子があんまり要領のよくない子で、机の上をものすごい散らかしては、書類がないと言って騒いでいた。

見かねて、処理済の物からファイリングして引き出しに仕舞うように言ったんだけど、

「引き出しを開けると、顔が見えるので空けたくないんです」

って言う。


T子のデスクはもともとSさんが使っていた場所。年度末の忙しさもあって、くだらねえ、とあんまり話も聞かなかった。

直接の指導役ではなかったし、その後絡むこともなかった。

2週間くらい過ぎてから、T子に話しかけた。机の上にはファイルが山積み、相変わらず引き出しは使っていないようだ。

冗談で、見られちゃやばいものでもはいってるんじゃないのー?と引き出しを開けてみると、隣でものすごい叫び声がした。T子はマジで怖がってて、震えてた。

「腐ってきてる…」

T子はそう言って、あわてて引き出しを閉め、ガムテープで目張りまでしだした。でも何にも入ってないし、匂いもしないのに精神状態が悪いんじゃないだろうかと心配になった。

結局T子はすぐにやめてしまった。
その後、Sさんが亡くなっていたと連絡が入った。移動の後ほどなく、体調を崩し会社を休んでいたらしい。

数日は連絡が来てたんだけど、そのうち休む電話も来なくなって同僚が心配して何度か家に行ったらしいけど、反応無し。

上司が大家に言って、中に入って発見したのが4月の頭頃。その時点で死後2週間前後ほどたっていたそうで、中はひどい匂いだったそうだ。

Sさんは湯船の中で亡くなっていて、発見した上司がしばらく鬱っぽくなるほど凄まじい状態だったみたい。

T子が見たのはSさんだったのだろうか?T子はもういないし、確かめようがないのが残念。偶然にしては時期とか当り過ぎててゾッとした。

結局、増員の予定はなくなっちゃって机は倉庫に運ばれた。

自分が体験したわけではないので微妙かもしれないけど怖かった最近の話でした。以上、長文失礼しました。

雨の日にボーッと佇んでこっちを見てる不審者

短い話だし、害はなかったけど怖い話。

ウチでは犬を飼っていて、夜寝る前には庭に出しておしっこをさせてから寝るようにしてるんだ。

その日は結構な量の雨が降っていたが、寝ションベンされてもたまらんので、いつも通りおしっこさせに一緒に玄関から庭に出たら、ウチの犬がいきなり家の中にUターンしてきた。

滅多にないことだったので俺だけ外に出て何があったか確認してみたら、家の裏手の空き地を挟んだ向かいの道路に、スーツを着たおじさん?が異常な雰囲気で傘をさしてこっちをぼうっと見てたたずんでいた。


自然と、眼を離したらいけない+大声を上げてはいけない気がしたので、目線はおじさんに向けたまま手探りで玄関を開けて親を呼んだ。

親父に確認してもらったら、親父も「あれは不審者だ」と言って母親に110番させて、親父自身は玄関からそいつの監視、俺は家を出て裏手に回ってそいつに声をかける、ってことにした。

で裏手に回って声をかけようとしたらそいついないの。だもんで親父に電話して

「いなくなってるよ」

と言ったら

「瞬きしたらいなくなってた」

って言われた。

まぁ正直親父が適当に監視してたんだろ、と思ってたからここまではさほど怖くなかった。でも道路を見たらめちゃめちゃ怖くなった……

そいつが立ってた場所だけ、コンクリが円形状にほとんど濡れてなかったから。直前までそこにいたという事実と、いつからそこに立っていたのか?っていう疑問が家族を震え上がらせた。

この後自分が寝る前に、窓からふと家の裏手を見たら、また同じ場所にそいつが立ってて泣きたくなったね。

結局この時は目を離した一瞬で消えて、それから現れないし害もなかったけど、あのたたずんでるだけっていうのが余計に怖かった。

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