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【夏を目前に】お化けよりも人間の方が怖い!! 震えが止まらない実話厳選公開!!【PART11】

殺されかけた経験多数。
2016/07/28 UPDATE
 
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コンドハオマエノバンダヨ

そんな声が、どこからか聞こえる。

【リアルな恐怖】ネット上で住所を特定され拡散された※汚い内容注意

今から15年前以上前の俺の話をしようか。

某多摩地域の大学に通ってたんだけど、地方から出てきて、知り合いもいなくて、不本意ながら合格した大学だったから、数か月でつまらなくなって、ほとんど授業にも顔を出さなくなってた。

インターネットを始めたのもその頃からで、当時はまだまだISDNが普及していなくて、54kbpsのアナログモデムでゴリゴリ接続してた。Win95も不安定で何度も再セットアップしてたな。

サイト数も今よりかなり少なくて、大企業や官公庁の公式サイトはあったけど、個人で運営しているサイトなんかわずかだったし、コンテンツも貧弱なものが多かった。


そんな中、創作怪談の投稿サイトを見つけた。そこには掲示板やチャットルームがいくつもあり、何人もの常連達が毎晩のように集まって近況報告や次のオフ会の相談なんかしてた。

俺もオカルト系は嫌いじゃなかったし、何より一人暮らしの人恋しさから、いつしかそのサイトに入り浸るようになってた。

ただそこでは新参者に対する常連達の態度は至極排他的なだった。掲示板ではレスが付くことはほとんどなく、付いたとしても

「空気が読めない人が書き込みしてるんで、管理人さん削除よろしく」

みたいな、よそ者は認めないよという雰囲気を漂わせていた。

チャットルームに入室してもあいさつもそこそこに、常連でしか共有できない話題に終始し、ひどい時には新参者が入室したと同時に、そこにいた常連全員が別のチャットルームに移動なんてこともあった。

俺も正直彼らの態度が面白くなかった。けれど、いつかはその輪の中に入っている自分の姿を思い浮かべながら、相手にされていないと分かりつつも、そうですね~みたいに相槌を打ちながらチャットに参加し続けていた。

ある日の事、以前掲示板に書き込みした内容に、一人の女の常連がケチを付けてきた。彼女は物書きをやっているらしく自分に自信のあるタイプ。

チャットでもあまりいけ好かない女だったので俺はなるべく関わらないようにしていたが、チャットルームで偶然出くわしてしまった。

何人もの常連がいる前で女に嘲笑される俺。がまんできなくなり反論した。すると、他の常連達も女に加勢し、袋叩き状態にされてしまった。

誰かがICQあたりで連絡を取ったのだろう。そのサイトの管理人で今でも著名な創作怪談師がチャットルームに姿をあらわした。

俺の意見は彼に取り上げられる事もなく、問答無用でルームから追い出され、出入り禁止となった。その際の彼の一言が、こうだ。

「お前はウチの常連に暴言を吐き、サイトの治安を乱した」

「呪ってやる、お前の家の前にウ〇コをしてやる」

なんとまあ、大の大人の吐くようなセリフとは思えない内容だが、そこからが奴らの恐ろしいところだった。

当時俺は独自ドメインを登録しており、掲示板に書き込みしたメールアドレスはフリーアドレスではなく、独自ドメインのものだったのだ。

常連の一人がWhoisですかさず個人情報を調べ、一時間後には自身のサイトに俺の本名、住所(アパート名も記載)をアップし、掲示板へURLを投稿し拡散を始めた。

「あいつのアパートにみんなで押し掛けるオフ開催決定!」

「ピンポンダッシュは必須だよね?」

「呪符を玄関に貼りつける準備しなくちゃ」

掲示板では常連達が俺の事で盛り上がっていた。こちらとしてはたまったものではない。

個人情報をアップしていた奴に掲載を止めるようにメールを送り、止めないようなら法的手段も辞さないと一言付け加えてやった。

そもそもWhoisで検索できるような公開情報なのだから、突っぱねられればそれまでだったのだが、相手はあっさりと情報の削除に応じた。

しかし、時すでに遅し。常連達の雰囲気に押され、管理人が行動に打って出ようとしていた。

「あいつの家にウ〇コします、脱糞します」

怖い。しかしこんな下らないことで警察に相談するのも恥ずかしい。

取りあえず表札を外し、近所のホームセンターで真っ黒な斜光カーテンを購入して取り付け、テレビも照明も消した状態で布団に潜り込み、ガタガタと震えるうちに夜を迎えた。

住んでいたアパートの周辺は樹木が生い茂り、昼間でも薄暗く気味が悪い。アパート通路の照明も大家がケチな為にほとんどが切れかかっており、俺の部屋の前のものに限っては、完全に切れていた。

さらに救われないのが8部屋中、2部屋しか入居者がおらず、俺の他には生活保護を受けた老婆が一人。夜半に不審者が訪ねてきても目立たない最悪の環境であった。

23時。静寂を破る物音。何者かが玄関前に置いてある洗濯機に何かをしている。ゴトッ、バキッなどというプラスチックが割れるような音。

俺は恐怖し、そのまま布団をかぶり息をひそめ続けた。屋外の不審者はまだ洗濯機で何かをしている。しばらくすると物音が消えた。どうやら立ち去ったようだ。

俺は忍び足で玄関に近づくと、そっと扉を開けた。その瞬間、強烈な臭気が鼻を突いた。汚物臭である。

扉の傍らにある洗濯機、大きめの糞が目に飛び込んできた。猫の糞にしてはさすがに大きすぎる。誰がどう見ても便秘気味の人糞にしか見えない。

奴は洗濯機の上に乗り、そこで脱糞したのだ。蓋は無残にも修復不可能なヒビが入っており、割れかかっていた。

俺は怒りと悲しみと後悔の念で一杯になり、その場で涙した。

翌日親に電話で事実をありのまま語り、大家も不憫に思ったらしく、所有している近所の別のアパートに入居させてもらえた。

引越しも大家の息子が経営する内装屋の若い人達が手伝ってくれたので、金銭的にもかなり助かった(家賃はアップしたが)。

親にはかなり怒られ、ネット環境を取り上げられそうにもなったが、心を入れ替えてちゃんと大学に通い、四年間で卒業する事を条件に許してくれた。

俺はその後、約束通り留年することもなく無事に大学を卒業し、就職した。

そして約15年後、何気に2chのオカルト板を眺めていると、例の管理人のハンドルネームがあった。奴は未だに公の場で活動を続け、ネットラジオや書籍への投稿、イベントまで開催していた。

洗濯機の上に脱糞したのが奴かどうかは分からない。ただ、脱糞を宣言していたのは奴だけだから、もしや…。

ボーナスを満額使って興信所に調査依頼をした。そして今、俺の手元には奴に関する調査資料がある。

コンドハオマエノバンダヨ。

私は人をコロしたことがある

確か3歳の時だと思うんだけど、つい昨日までなんともなかったおじいちゃんの顔が黒いアザでビッシリ埋め尽くされたことがあった。

アザというか、ちょっと青みがかった黒い斑点という感じ。

すごくビックリしたのと、顔が怖いのとで大泣きした。「おじいちゃんの顔がヘン!」って訴えたけど、両親もおばあちゃんもおじいちゃん本人も、相手にしてくれなくて困ったようにあやされるだけだった。

その斑点が消えないまま、おじいちゃんは3日くらいして亡くなった。まだ60代だったし毎日畑に出てたのに。朝、おばあちゃんが起こしに行ったら死んでたらしい。

おじいちゃんは顔が黒くなる病気で死んだんだと思ってたけど、そんなこと口にできる空気じゃなかったから何も言えなかった。


数年後、小2の時、地区外から女の子が引っ越してきた。その女の子が意地悪な子で、隣の席になった私を机の下から蹴ってきたり、私の持ち物(消しゴムやキーホルダー)を盗んだりした。先生に言っても

「〇〇ちゃんは転校生なんだから親切にしてあげなきゃダメだよ」

と逆にこっちがたしなめられた。すごく腹が立って、〇〇ちゃんなんていなくなればいい!とイジワルされるたびに思ってた。

ある日、登校したらその子の顔に黒い斑点が浮かんでいた。その時まですっかり忘れてたけど、おじいちゃんの顔を埋めつくしていた。アザのような斑点と同じ感じだった。

朝は額とほっぺたにしかなかったけど放課後には顔中に広がってた。でも周りは誰も反応しない。

その時、「これは私にしか見えないんだ」って自覚した。

誰にも言えないまま帰った。

次の日の朝、やけにあわてた様子の母親に起こされた。「〇〇ちゃんが交通事故にあった」という連絡網が回ってきたらしい。

私はギョッとした。事故の詳細は伝わっていなかったけど、〇〇ちゃんは死んだだろうと思った。

学校に行ったら全校集会が開かれた。〇〇ちゃんが、今朝、交通事故にあって亡くなりました、と知らされた。

あの斑点は、これから死ぬ人に浮かぶ印なんだと子供心ながらに確信した。怖かったけど、大嫌いな〇〇ちゃんが死んでスッとした気もした。

だけど小5になっておばあちゃんが亡くなる時には見えなかった。中学に上がって、母方のおばあちゃんが亡くなる時にも見えなかった。

もう見えなくなっちゃったのかな?と思ったけど、そんなことは誰かが亡くなった時以外はすっかり忘れて毎日過ごしてた。

そんな時、高校に豪人の外国語教師がやって来た。顔もスタイルも服のセンスもよくて最初は人気だったけど授業のやり方がひどくて、すぐに嫌われ者になった。

英語が得意な生徒を当ててしゃべらせる→ダメ出しの嵐という感じ。

最初は英語に対する指摘なんだけど、ヒートアップしていくうちにこれだから日本人は~とか、野蛮な民族~とか、反日発言になっていく。今だったら問題になりそうな話だけど当時は誰も逆らえなかった。

ペアになって教えてくれていた英語教師がやんわり止めようとしても、その人が若い女性だったからか舐めてかかっていて、今は僕がしゃべっているんだ!と大声を出して泣かせたりしていた。

私も英語の成績がよかったから標的にされて、かなり侮辱された。それまで楽しい高校生活だったのに一人の教師のせいで気が重くなった。

友達と「ほんと死んでほしい」「殺したい」なんて話してた。

グチの言い合いの時は冗談半分だったけど、試験で高得点をキープしているのに成績表の数字を下げられて受験に影響しそうになって、私の殺意はだんだん本物になっていった。

小学校の時に「〇〇ちゃんなんていなくなっちゃえ」と思ってたのよりかなり強い意思で「××先生、死ね」と毎日思ってた。自分の手で殺す想像もした。

そしたら、その先生の額にも斑点があらわれた。最初はホクロみたいに小さかったけど、1週間くらいかけてじわじわ顔中に広がっていった。

あー、こいつ死ぬわ、と思った。誰にも言わなかったけど、斑点が顔にビッシリ浮かんだ頃、案の定その先生は死んだ。

自殺だったらしいけど、生徒に知らされたのは「事故」だった。その先生が死んで気が付いた。それまでも、もしかしたら…って考えてたけど、この件で確信した。

これから死ぬ人に黒い斑点が浮かぶんじゃなくて私が憎いと思った相手に黒い斑点が浮かぶんだってこと。思えば、最初に斑点が浮かんだおじいちゃんも、よく私を叱ってた。

ちょっとしたことで怒鳴ったり、叩いたりしてきたから、私はおじいちゃんが嫌いだった。幼いながらに、「死ね」とは思わなくても、本能的に憎んでたはず。

だから、大好きなおばあちゃんが亡くなる時には斑点は浮かばなかった。

そのまま高校を卒業して、大学は何事もなく平和に過ごした。新卒で就職した会社でもよくしてもらったけど、コミュニケーションと称してセクハラをしてくる上司は殺してやった。

それから10年以上今では結婚して子供もいる。

よくある嫁姑問題なんかも一通り経験してるけど、いつでも殺せると思うと心に余裕ができて、表面上は仲良くしてる。

気がかりなのは新卒時代に上司を殺すのに念じてから死ぬまでに2週間以上かかったこと。年をとるにつれてこの変な力(?)が弱くなってるのかもしれない。

腹が立つことがあったら、まずは姑で試してみようと思う。

あまり怖くないかな。でも実話。

昔、父にコロされかけたことがある

俺が小学校に上がって少しした頃、親父と一緒に風呂に入った時に

「どっちが長く潜っていられるか競争するぞ」

と言われて、せーので潜ったんだけど、20秒もしないうちに親父が上がった気配があったから、やけに早いなと思いながら俺も上がろうとしたら、突然すごい力で頭を押さえ付けられて、グッと沈められたのね。

わけも分からないし、苦しかったから思いっきり暴れたんだけど、親父が力をゆるめる様子は全くなし。

子供心に「これはヤバいんじゃないのか!?」と思い始めた時、おふくろがタオルと着替えを持って脱衣所に入って来たみたいで、それに気付いたのか、親父の力が抜けたのね。


「今だ!」って思ったかどうかは定かじゃないけど、まだ頭の上にあった親父の手を払いのけて湯槽から飛び出さんばかりの勢いで上がり、荒く呼吸をしながら親父の顔を見たら無表情なの。

何の感情もこもってないような目で俺を見つめて、だけど声だけは明るく、おふくろと何か話してる。

俺は恐怖と混乱で、おふくろに助けを求めようにも声は出ないし、息をしてるはずなのに苦しさが増していくようで、体を動かすことも出来ずにいたんだけど、話が終わったのか(実際は二言三言だと思うが、俺には長く感じた)

おふくろが脱衣所を出て扉を閉めた瞬間、親父がいつもの顔に戻って

「そろそろ上がるか」

って笑顔で言った。

不思議なことに、その笑顔を見た瞬間に恐怖と混乱は嘘のように消え去り呼吸も落ち着いて、体も動くようになったんだけど、そのあと脱衣所で親父に頭を拭かれながら

「もうお父さんと風呂に入るのは卒業だな」

と思ったのを覚えてる。

感覚がズレている人間

自分がついこの前体験した、というか現在進行形で体験している話。

私は虫や爬虫類(はちゅうるい)が好きで、子供の頃からたくさんの生き物を飼ってきた。大人になってから金銭的にも余裕ができ、今うちで三種類の爬虫類を飼っている。

オマケにエサも飼育していて、人から不快害虫とも呼ばれている虫も二十匹近くいて、それに加えて趣味で節足(せっそく)動物も何匹か飼っている。

人からは理解されないけど、私にとっては自分の子のように可愛がっているペット達なので、かなり幸せな日々を送っていた。

そんな生活をして早何年となり、家族や近しい人たちは私の趣味を知っていても普通の関係を築いてくれてる。今思えばみんな優しくて私は恵まれていたんだと思う。


そこで二、三ヶ月前に、私と姉と妹と妹の恋人と出掛けた時のこと。妹の彼氏さんから

「お姉さんは虫ならどんな虫が好きなんですか?」

と聞かれ、なんの考えもなしに素直に

「虫ならつやっぽい見た目の種類が好き。どちらかというと節足動物が好きだから、本当の意味で虫好きじゃないかもね」

「気持ち悪い生き物が好きってこと?」

この時点でちょっと失礼な子だなと感じたけどスルーして「うんそうだね」で笑った。その時はそれで話は終わった。と、思ってた。

それからしばらくして、休日。まだ残暑厳しくて、ペット達の空調管理そうじもかねて外に出してたときのこと。お昼に知らない女性がうちに来た。

独り暮らしだし、極力関わりたくなかったから居留守使ってのんびりペット達と戯れていた。

そしてその日の夜、またうちに来てた。もしかしたら宗教団体の人かもしれないと思い、また居留守。今度はインターホンをならして声までかけてきた。

「タカシ(仮名)の姉ですがー、いらっしゃるなら出てくださーい」

と言ってきた。

タカシって知らないし、夜なのに非常識な人だなとイラだってインターホン越しで対応しようと受話器を取って画面を見た。数秒間固まった。

そこに写っていたのは子供と普通の女性だった。ただ、それだけなら私も硬直したりなんかしないと思う。

お母さんと思われる女性は、小学校低学年くらいガリガリの男の子を一人、前にかかえて立っていた。男の子は明らかにお察しくださいな感じの見た目だった。

画面越しに男の子の奇声と、お母さんの嫌そうな顔を見てすぐに受話器をおいて黙っていた。画面だけはつけたままにして見てたけど、気付いてないみたいで、それからしばらくしたら二人は帰った。

私はパニックだったけどとにかく誰かに言わなきゃとか考えて、多分警察はダメだから姉貴に相談しようと電話して、すぐに出てくれたからことのあらましを話した。

「タカシってだれ?元カレ?」

「知らない、本当に知らない、怖いから来て欲しいんだけど」

「はぁ?お前の家キモいのいっぱいいるからやだ」

それでもなんだかんだ来てくれて、もう一回話をしていたらまたインターホンが鳴った。二人して固まって、息を殺して恐る恐るインターホンの画面を見てみる。何もない。

幽霊だと思った私は、コンチクショウとか言いながら半ば体当たりでドアを開けた。これが一番の間違いだったわけですよ。

昔から怖い映画とか見ると全ての扉を開けて、電気をつけて寝る人だったから、そこでも思わずやってしまったんですよ。要するに馬鹿なんです。

まぁそれはさておき。

開けてすぐ、さっきの子供が口にガッツリ拳を入れながら立ってた。それも背中になんか背負って、赤ちゃん背負ってた。子供増えてるの。

意味わからなくて、またしても固まる私に子供は抱きついて来てアバーとかウバーとか言ってくる。

もうその時点で泣きたいんだけど、ヨダレでベトベトの手を胸元辺りに伸ばして来たときに姉貴が「なにやってんの!?」って怒鳴りながら私を引き剥がした。そんですぐドア閉めて、ついでに私もビンタされた。

「おかしいってわかりきってんのに出るやつがあるか!」

とか

「なにやってんの!?馬鹿じゃないの!このあほたんけ!」

とかなんか色々言われながらも警察に電話することになった。

その間も子供と赤ん坊のなき声が外で聞こえて来るので、近所迷惑になるから中に入れた方が良いかと聞いたら、今度こそ本当に殺されるかと思うくらい怖い目で睨まれたので、心苦しいけど黙ってた。

それから三分もしないうちに警察が来た。そんでまたおかしなことが起きた。

パトカーが来るまでインターホンの画面をずっと見ていたんだけど、パトカーがうちのアパートの駐車場に止まった瞬間、どこからともなくさっきのお母さんが来て、子供かっさらっていった。本当、すんごい速くって。

うちのアパート住んでるの一階なんだけど、私のペット達の部屋は通路側にあって窓があるのよね。そんでカーテンはそのときたまたま閉めてなかったんだ。レースだけかけてたっていったらわかるかな?

そこをさ、ササササって人影が通って画面にお母さんが出てきて子供抱き上げて走っていったのよ。

おいまて!って警察の人が言ったのと同時に私も気が付いたら飛び出して走り出しちゃってて、一人の警察の人と私で子供抱えた女の人捕まえた。

だけどかなり暴れられて、予想どおり、差別だー、とかやめてー殺されるー、とか騒ぎ立てられてもう大変で、あとから女性警官が二人来て、女と子供抱えてどっかに行ったんだ。

私はその後警察官に厳重注意されてしまった。当然です、それは私も反省してる。

まぁなんとか女の人捕まえられたし、子供もケガはなかったようで本当安心したんだけど、問題はこの後だった。

女の人は何度もタカシの姉だって言ってて、私達は知らないと答える。そこで、うちの子が障害を抱えてるからって知らないふりをしてる!このヤロウ!

みたいな事を言っててわけがわからないけど、あまりにも情緒不安定で言ってることも支離滅裂。

何より子供を知らない人の家に置いてきぼりにしようとしたというので、捕まるまではいかないものの保護という形で連れていかれた。

子供は家族が迎えに来るそうだと聞いて、私達ももうヘトヘトでとりあえず後は警察に任して家に戻ることになった。一応念書みたいなのも書かされた。それでその日は終わり。

それから次の日、色々あっても会社に行ってた私のところに電話が来る。出たら妹だった。開口一番に

「タカシがお姉ちゃんに会いたいって、なんかやったの?」

ここでタカシが誰だか知った私。名前とかいつも彼氏君って呼んでたから忘れていたんだ。本気で。

そして一応昨日の件もあるし、仕事終わったら外で会うことにした。我が家だとさすがにあれだったので。

そんでタカシと妹と、なぜか姉貴二人も来てて、なにやら重たい雰囲気で来る。(関係ないけど、うちは四人姉妹)

そして一番上の姉貴にさらっと説明を受ける。いつの間にか次女が長女に連絡してて長女がなにやら色々と考えてタカシ君の名前を聞いた辺りからめどがついてたそうで。

まさに開いた口が塞がらないという内容だった。

タカシ君(仮名)は三人兄弟の末っ子なのだそうで。長女はすでに結婚し、子供も最近二人目が産まれたのだそうだ。そしてその人こそが前日うちに子供を置いていった女の人。

子供は長男が重度のアレで、前々からノイローゼ気味だったらしい。

そういった経緯からなのかは知らないが、旦那さんはどこぞの女と不倫して逃げてしまったらしく、お姉さんはどん底まで落ちて、ここ数ヶ月かなりおかしな状況だったらしい。

そして家に帰るたびに子供に怒鳴ったり、泣いたりと、忙しい疲れている姉にタカシ君は自分の恋人の姉の事を思い出し

「彼女のお姉さんがぜひ引き取りたい言ってたから、ちょっと話し合ってみなよ!」

みたいな事を言ったらしい。そしてごていねいに私の家まで何度か車で来ていて、あそこの家だよと教えてたらしい。

なんでタカシ君が私の家を知っているのかというと、私は何回か迎えに来てもらって皆でご飯食べたりとかしたから。

そんときはそんな子だとは思わなかった。今時の子だなって感じで、ちょっと話が噛み合わないけど良い子だと思ってた。

ここまで聞いてやっと声が出た私は「なんで私なの?」って泣きたいのか怒りたいのかわからない震えた声で聞いたような気がする。

「だってお姉さん、気持ち悪い生き物が好きだって言ってたから」

もうね、情けなさと悲しさと、あと彼があまりにも哀れで泣いてしまったよ。

彼は爬虫類とか両生類とかムカデとかヤスデとかゴキブリとか好きなんだからきっと自分の甥っ子も可愛いって言うはずだって本気で思ってたんだと。

彼はどうしてそんなに私が泣いてるのかわからないというような反応で、妹は妹で憤慨して彼氏に謝らせようとするし。

長女はどっかに電話してるし、次女は妹を押さえながら彼氏に罵声を浴びせるしでかなりカオスな雰囲気になった所でお開き。

時間にして十五分とかからなかったと思うけど、すごく長く感じた。

近隣の方に迷惑をかけてしまったので、その日は両隣の人と大屋さんにお菓子買わなきゃとか、謝らなきゃとか、使えない頭で考えて、すぐに家に帰らないでその辺うろうろしてた。

でも、しばらくするとあの日会ったお姉さんの事とか子供達のことを考えてやっぱり泣けてきてしまって、その日からちょっと落ち込んでしまって、しばらく眠れなくなった。

それからだいぶ日にちが経過して、後日タカシ君のお母様から謝礼とお菓子を頂いくことになった。姉達も同伴するって言ってたけど、なんか申し訳なくて一人で話してきた。

難しい話もされたけど、私はどうにも速く忘れたいのと、いたたまれないというので今後一切関係は持たない、今日限りで終わりにしたいと言ったらすんごい謝られた。

機会だったのでその後のお姉さんとタカシ君の事を聞いたら、タカシ君は妹にフラれたらしい。

お姉さんは一時的に入院していたみたいだけど、退院して家にこもりっきり。子供はお母様とお父様が面倒を見てるらしい。

最後に本当に本当に申し訳ありませんでしたって頭めっちゃ深く下げられて。また私も落ち込んでしまい。しばらくご飯を食べれなかった。

なんだかこうして話すと怖い話というか不安になってきた。怖いというか恐ろしく感じたんだよ、虫とか飼ってるとそう思われるのかとか。

虫とちょっとおかしな子供を、しかも自分の甥っ子を気持ち悪い生き物として一くくりにしている彼に。

そしてそれを引き取りたいって言われて、簡単に渡そうとしてくるお母さんがすごく怖かったんだ。

自分にはない感覚の人と出会うことは社会人になってからたくさん会ったけど、こんな風にどこかネジが外れてる人は初めてだったから。

でもとりあえず私の話は終わり。

長くて申し訳ない、一応現在進行形と書いたので話すとまだ姉と妹の方で色々とあったりする。色々とおかしな点もあるだろうけど許して欲しい。

あと蛇足だけど、人と違う面があるからってその人を短絡的に見てはいけない。どんな風に話そうともどんな物を好きでもであってもそれはその人の一面だけで全てじゃないっていうのを覚えておいて欲しい。

私は今回それを学んだよ、これを読んでくれた皆さんも気を付けて下さい!

最近コーヒー豆変えた?

前の会社にいた時のこと。

後輩のA君が、同僚のBを好きだとわかった。調査してみたらBもA君が好きらしい。これは話が早いと思ったのだが、本気で好きになってしまうとあんなものなのだろうか。

ふたりともモジモジして一向に話が進展しない。仕方がないので、Bの同僚のC子と俺で世話を焼き、飲みに誘ったりして無事にくっつけた。

それから1年後のこと。その会社では半年に1度ぐらいのペースでパソコンを新しくする。貧乏会社なので4~5台程度購入し、現場レベルのトップに支給される。


で、そいつらが今まで使っていたパソコンは下のスタッフへ、下が使っていたパソコンは廃棄、という具合になるわけだ。ま、パソコンのお下がりだね。

貧乏会社でシステム部なんてご大層なものはないので、自分でデータをバックアップし、メーラーなどの設定を保存してから、データと設定を削除し、パソコンを次の人に引き渡す。

受け取った方は自分の設定をしてデータを入れる。アプリを入れるのが面倒なので、フォーマットはしないで済ませるのだ。

俺の直属の部下であり、お古のパソコンを受け取った新入りのD君が神妙な顔で相談に来た。

「あの、すみません〇〇さん(←俺の名前)、ちょっとこれを見ていただきたいんですが…」

と言ってお古のノートパソコンを差し出す。画面を見てみるとフォルダが開いていて、その真ん中に「日記」と書かれたテキストファイルがポツンと。

「何これ?君の日記を俺に見て欲しいの?」

「いや、パソコンに入っていたんですけど…」

そのファイルはシステムフォルダの奥の奥、普通なら絶対開けないな所に入っていた。D君がどうやってそれを見つけたのかは面倒なのではぶく(ファイル検索でたまたま見つけたらしい)。

「中身見たの?」

「さわりだけ…」

「わかった。じゃあこれはオレが何とかする。君は忘れるように」

ファイルをコピーした後、削除してからパソコンをD君に返した。

彼の前にこのパソコンを使っていたのはC子だ。つまり日記は彼女のもの。どうやら彼女は削除をし忘れてしまったらしい。どんな日記なのか興味があるではないか。

最初は実に他愛のない内容だった。仕事がうまくいっただの、取引先の誰々がむかつくといったもの、ランチがおいしい店を発見したとかね。だが、ある頃から内容が一変する。

『私の方がBよりもずっとずっとA君を好きなのに…』

はぁ?A君が好きぃ?ってお前、俺と一緒になってA君とBをくっ付けたじゃねえか。

『A君がBを好きだと知って、言うに言えなくなってしまった…』

切ない乙女心もつづってあった。ちょっと同情した。が、そのうち内容がかなりヤバイ方向に。

『BからA君と結ばれたことを聞かされた。あんなくそ女のくされ***に入った*****なんて、腐って落ちてしまえ。阿部定の呪いをこめて』(ほぼ原文ママ。伏字はしてありませんでした)

こぇぇぇぇぇ。しかし、C子もよく阿部定なんて知ってるな。そして最後の日記。

『A君もBも死んでしまえ。ふたりをくっ付けた〇〇(俺の名前)も、ふたりを祝福している会社の連中も死んでしまえ。みんなに呪いがかかるよう、会社のコーヒーメーカーにねずみの生き血を入れた。これからずっと続ける』

そういえば、この日記のころから、コーヒーにうるさい社長が

「コーヒー豆を変えたか?」

「入れ方を変えたか?」

「水を…」

と言い出したのを思い出した。ちなみに俺はコーヒーを飲まない(飲めない)。

どうやってねずみの生き血を手に入れたのかは知らないが、彼女はやる。きっとやる。

上司に相談するとか、匿名でC子に警告するとか、いろいろ考えたが、どれもすぐに俺だと分かるだろう。どうしようもないまま数日が過ぎた。

社長との会議中、また「コーヒーの味が…」と言い出したのでコーヒーメーカーを変え、置き場所を湿っぽい給湯室から総務の机の隣に変えることを提案。

あっさり了承したので、この問題は解決した。まさかみんながいる所で生き血を入れることはできないだろう。

一月もしないうち、俺はより条件のいい別の会社からオファーがあり、そこに移った。A君やBもほどなくしてやめたそうだ。

それからさらに1年後、会社をやめた連中で飲むことになった。

A君も来た。今ならC子がA君を好きだったこと、それを日記に残していたこと(もちろんコーヒーメーカーや阿部定のことは伏せて)を話してもまあいいだろう。

「よっA、久しぶり」

「〇〇さん久しぶりです」

「元気にしてる?」

「何とか。仕事が忙しいですけど」

「それはいいことじゃん。そうそう、あのさ、Aに言おうと思ってたことがあるんだけど…」

「何ですか?実は僕も報告することがあるんですよ」

「何?」

「実は俺、C子と結婚したんです」

「えっ、ま、マジで。それはおめでとう…」

もちろん日記のことなど言い出せず、なぜBと別れてC子と結婚することになったのも聞きだせず、ただ 女の執念は恐ろしいと思いました。

ふたりは今も幸せに暮らしているそうです。あまり怖くなかったでしょうか。
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【謎の行動】スーパーの出入り口でわけがわからないことが起こった

つい何日か前の話だけど。

仕事が終わって小腹もすいたし、なんか軽く食べられるものを買おうと思った。ちょっと歩けばコンビニもあるんだけど、面倒だから目の前のスーパーに入った。

パンと紙パックジュースを買って店を出る時、杖をついたお婆さん二人が店に入ろうとしてるのが見えた。

このスーパーのドアは自動ドアじゃなくて、手で押したり引いたりして開けるタイプのドアで結構重たい。

杖をつきながらこの重たいドアを開けるのは大変だな…と思い、私もちょうど店を出るところだったのでドアを自分側に引いて開き、お婆さん二人を先に店の中に通したんだ。


私がドアを開けているのに気がついた二人はヒョコヒョコと急ぎ足になったので、何だか逆に申し訳なくなった。

姉妹なのか友達なのかはわからないが、片方は日傘でもさしてお散歩してそうなお洒落なお婆さん。もう一人は畑にいそうな、いかにも田舎のばあちゃんって感じのお婆さん。

二人は店に入ると突然私の手を取り(右手をお洒落なお婆さんが、左手を田舎のばあちゃん風のお婆さんが)ありがとうありがとうと言って手を握ってきた。

最初は「どういたしましてw」って感じだったけど、手を握ってる時間がやたらと長い。お婆さん二人は私の手を握ってる間ずっと怖いくらいの笑顔で

「ありがとう、ありがとう、ありがとう…」

と同じ口調のまま繰り返していてなんだか気味が悪い。そしたら二人が急に会話をし始めた。

会話する時って普通はお互いの方を向いて話すと思うんだけど、この二人はじっと私の顔を見て会話してた。内容はうろ覚えだけどこんなだったと思う。

お=お洒落な方
田=田舎っぽい方

お「若い子にも優しい子がいるもんだね。」

田「若い連中みんなこの子みたいに優しかったらねぇ。」

お「みんな優しかったら私らもあんな思いしなかったのにね。」

田「あいつらの話はやめてくれって言ったしょや。」

お「そうだね。悪かったね。」

田「何回言ったらわかるのさ。あんたは昔から鳥頭だ。」

お「それよりほら見てよ、真っ白で柔らかくて良いわねぇ。」(私の腕を擦りながら)

田「若い頃の私のほうがもっとすごかったしょ。」

田舎っぽい方のお婆さんはもう私の手を離してるんだけど、お洒落なほうは相変わらず私の手を握ったまま。

しかもだんだん目が虚ろになってきて、田舎っぽい方の話なんてほとんど聞いてなくて、どんどん話すことが訳のわからない内容になってきた。

お「良いわねぇ、若いって良いわねぇ…私も戻りたいわ、若かったらあんな思いしなかったのに…。」

田「だからあの話はやめてくれって言って…。」

お「あなた(多分私の事)若いって良いわねぇ、ほら…柔らかくて美味しそうね、男の人もきっと嬉しいわ。」

田「悪いねお姉ちゃん、ほら〇〇(多分お洒落な方の名前)いくよ。」

お「私が男の人なら※¥△@&(聞き取れなかった)良いわねぇ、良いわねぇ、羨ましいわ、私もあなたみたいに若かったら…。」

田「〇〇!いい加減離してやんな!ほら急ぐんだからいくよ!」

お「待って、待って今ね、すごく大事だから、すぐ済むから。」

田舎っぽい方がお洒落な方の肩をつかんで連れていこうとすると、お洒落な方は田舎っぽい方を突飛ばして突然私の腕に噛みついてきた。

あまりにも突然で、一瞬痛いかどうかはよくわからなかった。とにかく恐ろしくてありったけの声で何か叫んでたら、店員達がすぐに駆けつけてきてくれた。

それを見ると、お洒落な方はさっきまで杖をついてたのが嘘みたいに走って逃げ、私と尻餅ついたまま立ち上がれない田舎っぽい方のお婆さんが残されて、店員も何が起きたのかわからずぼうぜんとしていた。

噛まれた腕は所々(多分歯が抜けてない部分)血がにじんでいる。お婆さんは店員の手を借りて立ち上がると、ふらつきながら私の所に来て

「すまなかったね、アレがああなったのは私のせいなんだ、すまなかったね。」

と言って頭を下げると店から出ていってしまった。

血がにじんだ場所は女性の店員が手当てしてくれたけど、1日もあればカサブタになるくらいの浅い傷なのにまだ少しも治る気配がない。

長文&支離滅裂のひどい文章スマソでした。

まるで2時間サスペンスのような出来事が普通にある、それが病院だとはわかっているがあれは怖かった…

俺は病院に勤めているんだが、あまり心霊体験には遭遇したことはない。

だが、洒落にならない嫌な体験は何度かしてきた。死んだ人間より、生きてる人間のほうがよっぽど怖いってのはホントだなと心底思う。

二か月くらい前、ある患者さんが亡くなった。死因は窒息死で、どうやら家族が差し入れた食べ物をコッソリ食べていて、それが喉につまったらしい。

その人自身はわりとしっかりした人で退院間近だったし、家族も優しい人ばかりだったので、看護する側としてはすごく残念だった。

その家族も御遺体と対面したときは号泣していて、お孫さんから娘さん、おむこさんまで御遺体にすがりついていた。

その姿には人の死に慣れた俺たちもかなりグッときて、新人たちのなかにはもらい泣きするやつもいた。人の命って、こんなに重いものなんだ。と改めて思った瞬間だった。


だがその数分後、霊安室のドアが急にバタン!!!!!と開けられ、やけに化粧の濃いオバサンが入って来た。そして突然御遺体につかみ掛かり、

「このクソジジイ!!!!!!!!!!!」

と亡くなった患者さんに怒鳴りつけたのだ。御家族もその場にいた俺たちスタッフも唖然としていたが、一瞬で我に反りそのオバサンを止めに入った。

「なんですかあなた!!!!!!!」

「うるさい!!!!文句ならこのジジィに言いな!!!!!!!!!!」

オバサンはそう叫ぶと御遺体を床に叩き落とした。さすがに御家族も怒ってオバサンにつかみ掛かるが、そのオバサンが発した言葉に御家族は顔色を変えた。

そのオバサンは亡くなった患者さんの隠し子だと言うのだ。しかもオバサンは鼻息を荒くしながら、

「なんでも遺産は全部アケミとかいう女んトコにいくらしいじゃないの!!!ふざけんじゃないわよ!!!!」

と言った。

その言葉に、先ほどまで泣いていた娘さんの顔色がみるみるうちに変わり、娘さんは突然床に落とされた御遺体を蹴りあげた。

何をなさるんですか、落ち着いて、とスタッフが止めに入るが、娘さんはゲラゲラ笑いながら

「ふざけんじゃないわよこのジジィ!!!金も残さず死にやがって!!!!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!!」

と狂ったように御遺体を蹴飛ばし続けた。もらい泣きしていた新人スタッフは恐怖にまた泣き出すし、御家族のおむこさんはぼうぜんとしてる。

俺たち中堅スタッフは患者さんを蹴り続ける娘さんとオバサンを止めに入り、お孫さんは母親の急変ぶりに泣き叫ぶ。まさに地獄絵図だった。

その後院長たちが駆け付けて騒ぎは収まったが、俺の頭の中はあの娘さんの鬼のような形相と、蹴飛ばされ踏み付けられ、なじられた哀れな御遺体のことでいっぱいだった。

まるで二時間サスペンスのような出来事が普通にある、それが病院だとはわかっているが、あの出来事は怖かった。生きてる人間は、ほんとに怖いと思い知らされた。

その後、あの家族がどうなったかは知らない。

【恐い人】夜の山にベンツ→予想通りの結果に…

友達と山にドライブに行ったとき、深夜でしかも霧がかってたので、後続車もないしチンタラ走ってたんだ。

俺たちは頂上付近の展望台を目指していた。すると、かなりのスピードで俺たちに接近してくる後続車。後ろにいた友人が

「ベンツや!スモーク張ってるしやばそう!!」と。

運転手だった俺は、停車するにもこの勢いじゃ追突される…!と思い、アクセルを踏んだ。まだまだベッタリとケツに張り付いてくるベンツ。

霧などお構い無しに勘だけを頼りに車を走らせていると、ようやく展望台が見えてきた。俺は展望台の駐車スペースにスっと車を入れた。


「これで前に行かせられる…」とホッとしていられたのもつかの間。ベンツも同じように停車した。しかも出入り口付近に停車しているので、逃げる事も出来ない。

俺たちは恐怖のあまり車内で黙るほかなかった…。

そして、ベンツからいかにもな風貌の男が二人降りてきて、俺たちに近づいてきた。コンコン。と窓を叩く細身でメガネの男。パリっとしたスーツを着て、清潔感もあるが、やはり独特のオーラは消せていない。俺は窓を10センチほど開けた。

「こんな時間に何をしとるんや?」

と聞かれ、

「ここで夜景を見ようと思って…」

と俺が答えると、もう一人の体格の良いヤ〇ザ風の男が

「男ばっかりで夜景かいな?寂しいのぅ!」

と笑った。

「煽ってすまんかったな。兄ちゃんらもええ車乗っとるからこっちのモンか思ってのぅ。勘違いや」

俺たちは一気に安心した。どうやらこれ以上怖い思いはしなくてすみそうだな…と思った。

そのあと、自販機でジュースをおごってもらい、タバコを吸いながらしばらく談笑した。100%ヤ〇ザだとは思うが、普通のオジサンみたいな感じもした。

「ほな、ワシら用事があるから行くわ」

と細身の男。

俺たちは礼を行って二人が車に乗り込むのを見送った。細身の男が前、体格のいい方が後部のドアを開けてそれぞれ車に乗り込んだ。

男たちのベンツはエンジンをかけたまましばらく動かなかったので、その間俺たちも固まっていた。

3分後くらいにブオーン!と勢い良く登りの方へ消えていった。

展望台より上にいくとほとんど整備されていない獣道があるだけなのにな?と少し疑問に思ったが、みんな安心して「マジ怖かったー!」「洒落ならんわ!」とか安堵の表情で言っていた。

でもその中で、友人のAだけまだ暗い表情をしている。

「どうしたん?大丈夫か?」

とAに尋ねた。

Aが「俺、見てもうた気がする…」

「ゴツイ方が後ろのドア開けた時に、手ぬぐいみたいなんで口塞がれてる人が見えた…」

俺たちは考えたくはなかったが、「山で893イコール埋める」という嫌なセオリーを頭に浮かべた。

「はよ言えや!!」と他の友人が恐怖に満ちた表情で叫んだ。俺たちは車に乗り込んで一目散に下山した。

終わり

【気味が悪い】調べてみたらやはり学校にきていたのは別人で、

私が中学生のころの話です。

私が住んでいた田舎の町には、ある新興宗教団体の本部があります。御殿のような金ピカの趣味の悪い本部施設には、幹部格の信者とその家族が何十人か住んでいました。

信者たちは地元からはかなり浮いた存在でした。信者の子どもたちは地元の小中学校に通っていました。私は中学校に入学して、信者の子であるAちゃんという女の子と同じクラスになりました。

最初はちょっと近寄りがたいような気がしていましたが、話してみるとおっとりした普通の子でした。信者の子ということで、ほかの同級生からは避けられていたので、友達は少なかったみたいですけど。

Aちゃんは夏休み明けから学校に来なくなりました。私は少し心配していたのですが、担任いわく、信者の子にはありがちなことだそうです。教団の学習施設みたいなところに通っている、という話も聞きました。

2年生に上がっても、Aちゃんは一度も学校に来ず、不登校状態のまま一年以上がたちました。

3年生になって突然、Aちゃんが再び登校しはじめました。1年半ぶりに見るAちゃんは、1年生のころのとろーんとした雰囲気が消えて、背筋がしゃきっとしていて、真面目っぽい雰囲気が漂っていました。

ずいぶん変わったなぁと思い驚きましたが、学校に来ない間も元気に過ごしていたようで良かった、とそのときは思ったのです。でもだんだんAちゃんに違和感をもつようになりました。

太縁メガネをかけているところは同じなのですが、よく見ると顔形が私の記憶と違います。3年生のAちゃんの方がどうみても美人です。

それからAちゃんの成績が極端に悪い、ということを知りました。1年のころもテストの点の見せ合いなどしていたのですが、そのときは中の上くらいだったはずです。

ところが3年ではテストはほぼ白紙、軒並み10点前後で、優等生然とした雰囲気とは裏腹に、学年最下位レベルになっていました。

「学校に行っていなかったから…」と彼女は言ったのですが、それにしてもここまで悪くなってしまうものなのかと思いました。

決定的だったのが、Aちゃんの話すことがパターン化していたことです。とにかく同じ話を何回もします。「就職の就っていう漢字を書くのが苦手なの」とか。

「その話は前に聞いたよ」と言うと、「そうだったかなぁ?覚えてないよぉ」と返すのもいつもまったく同じで、気味が悪かったです。

思い切って担任にそれとなく話してみました。どうも今のAちゃんは前のAちゃんと違うような気がすると。

てっきり笑い飛ばされると思ったのですが担任は「〇〇さんはそう思うんだねー」などととぼけたようなことを言っていました。

その後すぐにAちゃんは転校しました。突然転校するのも信者の子にはよくあることだそうで、しかもクラスでは存在感のない子だったので話題にもなりませんでした。

私が担任に話したからではないかと思って怖くなったのですが、どうやらその通りだったようです。担任が私にだけ話してくれました。

・調べてみたらやはり、学校にきていたのはAちゃんではなく、違う人だった。

・以前の(1年生のころの)Aちゃんは本部施設にいて、無事保護されたが、もうこの学校には来ない。

違う人、とはいったい誰なのか、以前のAちゃんは本部施設でどのように暮らしていたのか、2人のAちゃんはどこへ行ったのか、そもそもなぜ別人がAちゃんの名をかたり登校していたのかなど、先生を質問攻めにしましたが一切答えてくれませんでした。

大学生になった今でもAちゃん(たち)のことをよく思い出します。たぶん二人とも、今幸せに暮らしてはいないと思います。

校舎を見上げると2人が顔を出していた

俺の小学校には、授業の3時間目ぐらいに、校門に現れる通称「あきちん」という黒い帽子にジャージを来た謎のおっさんがいて、ソイツは必ずその時間になると校門で踊っているんだ。

しかも毎回同じ踊りで、毎回同じ場所。手を上下に振りながら首をめちゃくちゃ振ってる。

先生達も知っていたが最初小学校に入ったときはみんなで楽しんで見ていたんだがそのうち慣れて、みんなも気にしなくなってきた頃、俺はみんなとなわとびで遊んでいた。

当時はリズムなわとびと言って、ラジオでなわとびを飛んで、さらに上級を目指すというのが流行っていたんだ。

そんで肝心のなわとびを学校に忘れた。土日だったので先生は一人しかおらず、先生と教室に入ってなわとびを取る際、外をみたら、なぜか校庭にあきちんがいた。いつもの校門ではなく。

そしたら、あきちんと目があってしまった。初めて顔を見た瞬間身震いした。なぜなら、顔が真横になっているからである。

その瞬間あきちんが思いっきり走って俺達がいる校舎に向かって来た。考えてみると、先生が俺を校舎に入れたとき、校舎の玄関の鍵は空けた状態だった。

小学生だったため、腰を抜かした俺は先生にすがりついた。

先生もびっくりしたらしく、すぐさま近くにあったデカイ先生用の1m定規を持って廊下を出て、階段を下りた。すると、バタバタと階段を上ってくる足音が聞こえた。

「隠れていろ…」

と言われたので、壁際に急いで隠れた。あきちんを待つ先生の姿はヒーローそのものだった。

「〇〇!俺が良いっていうまで、そこから動くんじゃねぇぞ!」

と、言われ、先生の神々しさにドキドキしていた。

足音もバタバタしなくなって数分たったが何も気配がない。階段を覗くと先生も、バタバタする足音もなかった。と、その瞬間

「〇〇、もう出てきて良いぞ」

と聞こえた。しかし先生の声ではない。急に期待から一気に恐怖に変わった。

数分間その場で恐怖で震えていたが、今すぐここを出たいという気持ちと、あの声の恐怖が入り混じった。

ついに決心した俺は階段まで一気に走った。すると、廊下からバタバタ足音が追いかけてきた。もう怖くて怖くてとにかく走った。もう無我夢中で。

玄関を出てすぐ校門まで走ると、もう足音はうしろから聞こえてこなかった。ぐしょぐしょに泣きながら校舎を見ると、俺の覗いた教室から先生とあきちんが顔を出していた。

後日、その先生は職員室にいた。

それ以来もう先生と話すことも出来ず、顔も会わせるのが嫌だった。先生はその事件以来、一週間で教師をやめてどこかへ行ってしまった。あきちんもそれ以来見ていない。

もうあの事を思い出したくない。色々謎が多すぎる。またあのあきちんの顔を思い出すと背筋が凍る。こっちに来るような気がして…

以上です。

ちなみにその小学校はまだあると思うが良く分からない。あきちんを知っている人もいると思う。

眼の不自由な女性を手助けしたときに恐いことがあった。あれは何だったのでしょうか…

洒落にならないかどうかはわかんないけど一応私は怖かったので。

就職して田舎から出てきて一人暮らし始めたばかりのとき、会社の新人歓迎の会で、深夜2:00過ぎ頃帰宅中の話。

その当時住んでいたマンションは住宅地の中にあり深夜だとかなり暗く、また人通りもほとんどなく私はビクビクしながら一人帰宅していた。

やっと自分のマンションが見えホッとしたところ、向こう側から女の人が歩いてきました。

その女の人が、なんというかフラフラっという感じで、とても不自然な出てきかた?のように感じたのを覚えています。

女の人だったので気にもとめずマンションに入ろうとするとその女性がマンションの入口近くに路駐してあったワゴンにぶつかって、ドタっと倒れました。


よく見るとその女性は、サングラスに白い杖を持っていました。わたしがあわてて駆け寄って

「大丈夫ですか?」

と助け起こすとその女性は、全くもってハッキリしないくぐもった小さな声で「大丈夫」ということをボソボソいっていた。

まだ20代の女性でやっぱり眼が不自由と思われ、こんな深夜に大変だろうと

「どちらへいかれるんですか?」

とたずねた。するとその女性は、

「この近くの友人のマンションをたずねるつもりだったが、迷ってしまった」

みたいなことをまたボソボソと言った。それから、

「今自分がどこにいるのか分からなくなってしまった。この近くなのでよかったら連れて行ってほしい」

と頼まれました。私は眼の不自由な人の手助けをするのは、当たり前だと思い

「いいですよ。」

といいました。

「じゃあ、腕を組んで連れて行って下さい」

と急に元気になったその女性と歩き出しました。

私達は腕を組んで歩き始めました。「どんなものが見えるか」としきりにたずね「では左へ」「その次を右へ」と深夜の住宅地を腕を組まれ歩いていました。

その時、車が正面より通り過ぎていってライトがあたった瞬間、明らかに私の表情をうかがっている様子でこちらを見ているような眼が、サングラスの中に見えました。

こうなると疑わしいのと自分が置かれている状況に(その女性に右手を両腕で組まれている。左手にはハンドバック)はじめて恐怖がやってきました。(遅

ですが、本当に眼の不自由な人だったらという良心の呵責もあり、2人でたっぷり15分は歩きました。またその道中、その女性は話す内容は

「今からたずねるのは私と同じ障害者です」

「その子はまだ小学生で、両腕がなくなってしまいました」

「ずっと落ち込んでいるのでセーターを編んであげたのだが腕の部分をどういう風にしたらいいか迷った」

など、クリーチャーな話題満載で、私は人生で初めての恐怖に、もう泣きそうになって必死で相槌をうってました。

連れて行かれるところはドンドンひと気のない暗い方向です。いよいよ格闘のことまで考え無口になっていると、急にその女性は

「ここらへんのはずです。マンションの名前を言ってください。」

と言い、私が〇〇〇マンションです。というと

「ここでいいです。どうもありがとう」

とあっさり解放してくれました。

しまった!!やっぱり私の勘違いだった。と恥ずかしく思いましたが、冷静になるにつれてどうしても変だと思い(目が見えないのに自分が道を間違っているとなぜ分かる?等)

どうしても気になり、そのマンションが見える角路地で、隠れて入口を見ていました。

すると、ものの1分もしないうちにさっきの女性が降りてきます。しかも階段をスタスタ軽やかに!やぱっりイタズラだったのかと、文句を言いに出て行こうとしたとき、もう一人誰か階段から降りてきました。

その男性は20代後半くらいでものすごく太っていて、なんと両腕がない人でした。その2人は誰かを待っているようにキョロキョロして、何かボソボソ話しているようですが聞こえません。

するとその女性が急に男性のトレーナーを引きちぎるように脱がせ始めました!両腕のない男性は抵抗しているようでしたが、あっさり脱がされました。

遠目でもわかるその人の腕のない肩の断面や、あまりの突然のすさまじい光景にわたしは涙をボロボロこぼしながら、でも必死で声を出さずに見ていました。

逃げ出したかったのですが、脚がすくんでいるのと、見つかって追いかけてきたら、という恐怖で動けません。

男のひとは上半身裸で地面を転がりながら何か叫んでいます。すると女性はバックから魔法瓶(?のようなものを取り出し、男性になにか液体をジャボジャボかけ始めました。

湯気が見えたので、そうとう熱かったのは分かりました。もうすごい絶叫なのですが、近所からはだれも出てきません。

私はもう恐怖に耐えられなくなり走って逃げ出しました。さいわい追ってこられてはなく、夢中で自分のマンションに逃げ込み、一晩中半泣きで過ごしました。

あれは何だったのでしょうか…

長文ですみません。だれか同じような人に出会った人いますか?もう6年前の話です。


627:619:02/01/11 16:10
後日談ですが、そのことがあってから2年くらい経過して、わたしもすっかり恐怖を忘れたころ、あるデパートでエスカレーターに乗っていました。

最上階に向かっていたとき、途中の階のフロアになぜか目に飛び込んでくる人物がありました。

歩きながら本当に一瞬、その人影を見るとあの女性です。全く同じ服装でサングラス。間違いなかったです。

白い杖は持っていなかったのですが、今度は女性の片腕がありませんでした。そう見えました。女性は私の方に気づいている様子もなく、自分の足元を見ていました。

その先にはベビーカーがあり、その中の赤ちゃんにもう1つの腕で何かしようとしている。そばのお母さんは商品棚の方を向いていて全く気づいていない。

その光景が写真のように眼に焼きついていて、意識するより体がエスカレーターを駆け上っていました。

エレベーターで降りダッシュで自宅へ帰り、またもや半泣きでした。もう、あのような人とはどんな形でも関わりたくなく。

赤ちゃんの事が心配でしたが、誰にも話しませんでした。

いつかまたどこかで会いそうな気がして鬱です。聞いていただいてありがとうございます。

父は何をしようとしていたのか…

幽霊のたぐいじゃないんだが、今思い返せば、文字通り「死ぬ程」怖かった話。

俺の親父は、良い人とは言えないけど悪い人ってわけでもない。クラスに一人はいるだろ?お調子者で自分勝手で、頭も良くないけどなぜか友達は多い奴。

親父は正にそのタイプで、勉強はそこそこ出来るけど、対人スキル0の俺とは正反対。正直言って、親子じゃなかったら絶対接点なんてなかっただろうな。

でも決して仲が悪いわけではなくて、キャンプなんかにもよく連れてってもらってたし、週末なんかほぼ毎週家族で出かけてたから、多分良い父親なんだと思う。

まあ、遊園地のお化け屋敷で泣いた俺(当時3歳)に、「もう連れて来んぞ!」ってマジギレした、なんて話もあるんだがw


それで、これは俺が小学校4年生くらいの時の話。

その頃俺はもう一人で寝られるようになってたんだが、休みの日はいつも通り起きて、その後両親の布団に潜って二度寝する、なんてことをやってたんだ。

で、その日も一度起きて母親の布団に潜り込んで、俺・母・父の順で並んで寝てた。

それから二度寝して、どのくらいたったか分からないけど、急にふっと目が醒めた。目が醒めたって言っても、急に意識が戻った感じで、目は開けてなかった。けど感覚で、鼻をつままれてることに気がついたんだ。

俺は親父がふざけてるんだと思って払い除けようとしたんだけど、違和感がそれだけじゃないことに気がついた。掌で口も塞がれてた。

なぜか苦しいとか怖いとかは感じなかったな。それより、起きてることがバレたらマズい、と思って目を閉じたままじっとしてた。多分30秒くらいはそのままだったんじゃないかな。あの頃は肺活量凄かったしw

でもまあさすがに苦しくなって、出来るだけ自然に、寝返りをうつ感じで顔を背けた。そしたら親父が小声で

「起きたか・・・?」って。

「起きたか?w」なんて軽い感じじゃなくてさ。

寝返りうってからこっそり目を開けて、今のはなんだったんだろう、って考えてた。

そのうちに母親も起きて、俺もタイミング見計らって起きた振りしたんだけど。その他に変わったことはなかったし、今も親子仲は悪くない。

まー、この件で一番怖かったのは、妙に冷静に空気読んでる俺自身なんだけどなwww

【絶対に許さない】私をいじめていた主犯格の女子が全員不幸になった話

怖くないかもしれないけど、私が呪ったと言われてる体験を書きます。

小学校高学年から中学校卒業までの5年間、苗字も名前も珍しいという理由で、「名前が汚い」「菌がうつる」といじめを受けて来ました。

悪口だけではなく、私が日直の日は黒板の当番を書く場所に「バイキン」と書かれていたり、物を隠される、壊される等の被害にもあいました。

幸い暴力はありませんでしたが、鳥の死骸を机に入れられ、女子が口裏を合わせて

「〇〇さんが殺してました」

と嘘をつき、先生が親を呼び出すなどのことも。毎日がつらかったのですが、親に相談しても

「高校に行くまでがまんしろ、いじめられるほうが悪い」

と言われ、取り合ってもらえませんでした。


中学校は私の通っていた小学校からは全員、他の小学校からの生徒が少し入る学区で、いじめは市内のほぼすべての学校に知られていたと思います。

塾で他校の生徒から「バイキンが来た」と言われたり、自転車で通りかかった後ろから「気持悪いんだよ!」と罵られたりしました。学校のない日曜も外に出れば罵声を浴びる日々でした。

いつしか私は、事の発端となった女子グループを強く憎んでいました。ただ死ぬだけでは足りない、生きているのが辛いのに自殺すら出来ないほどの状況に陥ればいいと、毎日のように考えるようになりました。

それはだんだんと具体的になり、Aは不治の病で苦しむこと、Bは事故にあうこと、Cは家族に災厄が振りかかること、Dは犯罪者になること…

私をいじめていた主犯格の女子は4人いて、中学校を卒業するまで3年間、1日も休まず4人の不幸を願いました。

高校へ進学すると、いじめていた女子と離れたこともあり、いじめられることはなくなりました。

そのまま何事もなく大学へ進み、社会人となり、結婚して普通に暮らしていた時、SNS経由で当時私をいじめていたうちのひとり(主犯格ではない)から同窓会の連絡がありました。

気乗りはしませんでしたが、昔のことをいつまでも引きずることもしたくなかったので出席することにしました。主犯格の4人への憎しみもいつの間にか忘れていたのです。

同窓会の当日、会場の雰囲気が少し変でした。あの4人と、4人が所属していた部活動の顧問がきていなかったのです。みんなが私を見て、驚いた顔をしていました。私が

「彼女たちはどうしたの」

と聞くと、知らないの?とさらに驚かれました。

私を「バイキン」「ビョーキ」と罵ったAは、数万人にひとりの難病を3つかかえ、自力で動くことができなくなっていました。

「この世で一番のブス」と毎日私へ罵倒を繰り返していたBは、交通事故で脚が不自由になったあと火災にあい、逃げ遅れて顔を火傷で失いました。

私の妹を「バイキンの血筋」と言ったCは、弟の家庭内暴力で家族が離散し、母親の彼氏に暴行をうけ、そのまま引きこもりになりました。

私の名前を「犯罪者になればすぐ覚えられる」と言ったDは、詐欺罪で全国紙に名前が載りました。

そして顧問ですが、当時私への罵倒を横で聞いて笑っていた人です。赴任先で不良に刺され、下半身不随になり、奥さんに逃げられひとりで病院にいるそうです。

同窓会に来ていた人たちはみんな当時のいじめを知っていたので、私が呪ったと噂になっていたそうです。私は高校卒業後すぐに地元を出たので、そんな噂は全く知りませんでした。そしてみんな口々に

「あの時は止めずにすまなかった、どうか呪わないで欲しい」

と言っていました。

すっかり忘れていたのに、その口先の謝罪で、当時この人からはこんなことを、あの人からはあんなことを、と思い出し、またあの頃の憎しみが湧き上がるのがはっきりと分かりました。

呪ったつもりはないけど、私があの時感じていた苦痛は、死ぬに死ねない生地獄だった。彼女たちの境遇を聞いても何とも思わない。

親も教師も、あの時から私の中では救いの相手ではなくなっていた。許すかといわれたら、私は全員を一生許さない。

この先また、憎しみが湧いたらきっと私は同じように不幸を願い続けるだろう。唯一お互い穏やかに過ごす方法は、あなたたちがこんりんざい私に関わらないこと。

顔を見たら、声を聞いたら思い出して憎くなってしまうから。そう伝えて私は同窓会をあとにしました。

後日、SNSでAのアカウントを見つけました。

身体が動かなくなる難病、血液が正常に造られなくなる難病、心臓の難病。彼女は寝たきりで、かろうじて動く指先で日々の小さな喜びをつづっていました。私は彼女に、1通のメッセージを送りました。

「あなたに5年間バイキンと呼ばれた私は、今は結婚して仕事もうまくいき、毎日とても幸せです。毎月旅行もしています。Aさんは今、本当に幸せですか?」

彼女からの返信はありませんでしたが、そのメッセージを送ってからの日記は次第に陰鬱になり、ついに更新が途絶えました。

最後の日記には、私をいじめていたことへのざんげと、何かに救いを求める言葉が並んでいました。

私はおそらく、少し病んでいるのだと思います。Aの日記が陰鬱になるのを見て、おかしくておかしくてたまりませんでした。

もっと不幸になれ、もっと苦しめ、毎日そう願いながら更新を楽しみにしていました。Aは昨年、亡くなったそうです。

止まらないタクシー

友人から聞いた話。

M子さんは新宿から私鉄で一時間ほどのところに住んでいる。

その日は連続していた残業が終わり、土曜日の休日出勤という事もあって同僚と深夜まで飲んで終電で帰る事になった。

M子さんの通っている駅前には普段からタクシーが少なく、深夜近くなるとタクシー待ちの列が出来ている事が多い。

いつも利用してるバスの最終は早く、この一週間ほどは帰宅時間が遅くて毎晩タクシーを利用していた。覚悟して駅前に行くと、珍しくタクシー待ちの列がない。


中年の女性が一人立っているだけだ。(そうか。今日は土曜日だっけ)ホッとしてタクシー乗り場へ向かおうとすると、階段を駆け降りてくる足音が聞こえ、M子さんを追い越してサラリーマン風の男が中年女性の後ろに並んだ。

あっけにとられると同時に少しムッとしたが、まあ二人だけだしそんなに待たずにすぐにタクシーに乗れるだろう。M子さんは男の後ろに並んだ。

程なく一台のタクシーがやって来て中年女性を運んで行った。(よし。あと二台だ)一台目が去って15分も待った頃、後ろで駅の階段のシャッターが大きな音を立てて閉った。

振り向くと駅員が点検しながら事務所へ入って行く。(私がタクシー待ちしてる間に電気が消えたりするのだろうか?駅員さんとかいなくなるのだろうか?)

携帯で自宅に連絡したM子さんがそんな事を考えているとタクシーのヘッドライトが見えた。やって来たタクシーにサラリーマンが乗り込む。

駅前から遠ざかるタクシーを見送りながら、M子さんはふと思った。(このタクシーが来るのに20分。普段より待ち時間が長いな)

いつもはもう少しタクシーの回転数は早くなかっただろうか。最初のタクシーが黒で今のタクシーも黒。いつもは白いタクシーもいなかったかな?

休日なのでまさか一台のタクシーで使い回し?20分程たつとタクシーがやって来た。黒のタクシーだった。やはり一台きりで営業していたのだろう。

M子さんはタクシーに乗り、行先を告げた。

「〇〇町まで」

「××重機へお願いします」

M子さんの自宅に近づいたので、目印になる某有名メーカーの建設機械置き場を運転手に告げた。M子さんの自宅は、建設機械置き場に隣接した小さな用水路を渡った農道沿いにあり、車は入れない。

『お仕事、大変ですなぁ。夜勤か何かで?』

運転手が話し掛けてきたが、M子さんは疲れていたし面倒なので

「ええ、まあ」

などとあいまいに答えた。建設機械置き場に近づいたので、財布からタクシー代を出そうとしていると運転手が言った。

『お客さん、××重機の人?』

お節介な運転手だな、いったい何が言いたいのだろうか?

「いいえ。違いますよ」

と強く言うと、何とタクシーは建設機械置き場を通過して行く。ビックリしてM子さんは

「ああ、ここです、ここで…運転手さん、ここで良いですよ!」

ムッとしたM子さんが言うと、運転手は走りながら

『お客さん、火曜日にも乗ったでしょ?』

と言った。

そういう間にどんどん走って行く。確かに今週はタクシーを毎晩使ったが、それがどうしたんだろうか?わけが分からず固まってしまったM子さん。

2~3分たっただろうか、国道を走るとコンビニの灯りが見えてタクシーは駐車場へ入った。タクシーを止めると、後ろを振り向いて運転手が言った。

『ごめんなさい、お客さん。でもちょっとあれはねェ…』

運転手は名刺を取り出し、会社の電話番号はここにあるので、苦情があれば私の名前を言って電話して構わないから、と前置きして言った。

火曜日にM子さんを乗せたのは、このタクシーだった。初めは気が付かなかったのだが、例の××重機という名前で思い出したのだそうだ。

『実は、お客さんの前に男を乗せたんだけどね』

M子さんを追い越して行ったサラリーマンだ。

『その男がね、××重機で降りたんだよ』

タクシーの中で、男は携帯で電話していた。(もうすぐ付くから)とか(何分後だ)とか話していたのだという。

そう言えば、運転手はしきりに夜勤がどうの、××重機がどうのと言っていたのを思い出したが、なぜここまで通り過ぎたのかが分からない。M子さんがたずねると

『お客さんは、××重機の人じゃなさそうだし、火曜日もここまで来たでしょ。まあ良いか、とは思ったんだけどね』

××重機の事務所は電気点いてないし、あの男もここの社員じゃないんだろうなぁとボンヤリ考えていたら、道の反対側にワンボックスが一台停まっていたのに気が付いたのだそうだ。

『4人くらい乗ってたかなぁ。それがライトが当たるとね、サッと隠れたんだよ。あやしいだろう。しかも運転席にいたのは間違いなくあの男だったからねェ、何かあっても俺も怖いし』

M子さんは携帯で母親に話したのを思いだしてゾッとした。

(うん…今駅。タクシーに乗るから…××重機まで…)

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