
日本では基亜種が定着し、印旛沼水系では繁殖が確認されている[4]。日本生態学会によって日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている[4]。印旛沼水系で定着し他地域でも発見例がある、大型で食性が幅広く在来種への影響が懸念される、捕まえた際に咬傷被害が想定されるなどの理由から、2005年に特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律施行に伴い特定外来生物に指定された[a 1]。印旛沼水系は、日本で唯一、繁殖と定着が確認されている場所とされ、2007年より千葉県が漁協に依頼して、漁師が定期的に駆除にあたっている[5]。その後の研究では繁殖地の拡大が指摘されており、静岡県の狩野川水系でも繁殖していることが判明しているほか、東京・上野の不忍池などでも目撃されている[6]。
ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されていた。日本では昭和初期には展示用、後にペット用として大量に輸入された[3]。ペット用に輸入されるようになったのは1960年代以降で、のちに野外に放されたものが繁殖していったとみられている[6]。
1989-1997年の本種(主に基亜種)のアメリカ合衆国からの輸出量は約100,000頭で、主に日本に輸入されたと考えられている[4]。主に基亜種が流通し、亜種チュウベイカミツキガメや亜種ナンベイカミツキガメは生息地で輸出が規制されているため流通が不定期、流通量も少数だった[3]。2000年に科単位で改正動物愛護法により特定動物に指定されたことにより[4]、流通量は減少した[1]。2005年に特定外来生物に指定されたため、輸入、飼育(施行前から飼育されていた個体は登録すれば飼育可能)、販売、譲渡、遺棄などが禁止され、違反した場合は外来種被害防止法違反となる[7]。
外来生物法に基づく捕獲は防除推進調査で生息率が高い場所で実施され、2007年度は千葉県佐倉市印旛沼の防除モデル事業では気温が高くカミツキガメの活動が活発な10月ごろまでの実施をめどにしている。エビカゴ(もんどりわな)を計50基仕掛ける計画で、捕獲した本種は、環境省にサンプルとして提供する甲羅の長さが20センチ以下の幼体を除きすべて冷凍処分される[8]。
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