このほど、兵庫県にある明石市立天文科学館の井上毅館長は、姫路市内から
反射望遠鏡で撮影し、模様や白っぽい南極をとらえた。
井上館長によると、5月末から火星に大規模な砂嵐が発生し、
その影響で模様の見え方が変化しているという。
「観測する貴重な機会なので、望遠鏡で模様が見えるかどうか挑戦してみて」と井上館長。
「望遠鏡がなくても、日に日に暗くなっていく様子を観察するのも面白い」と話す。
火星は太陽の周りを約687日かけて1周する。
その間に地球は太陽の周りを約2周するため、地球と火星は約2年2か月ごとに距離が近づく。
そして、地球の軌道は円に近い形をしているが、火星の軌道は少しつぶれた楕円形のため、
軌道上のどこで地球と接近するかによって距離が変化する。
明確な定義はないが、小接近のときは1億キロメートル、
大接近のときは6000万キロメートル弱まで近づく。
なので、火星の大接近は15年から17年に一度ほど起こることになるのです。
国立天文台によると、地球と火星の距離が5,759万キロメートルに最接近する。
最接近の日の火星は、やぎ座に位置している。東京では午後7時前に南東の空から昇り、
真夜中頃に真南の空に見える。
明るさはマイナス2・8等。9月上旬ごろまで火星はマイナス2等を超える明るさで輝き、
大きく見えるので観察しやすいという。
出典: pbs.twimg.com
今、未来の旅行先や移住先として火星が注目されているんです。
というのも、火星は、1日の長さが地球とほぼ同じ24時間37分、夏や冬といった季節があり、
地球の1,000分の6ながら、大気圧もある。
そんな火星に移住するための実験が、すでに始まっている。
火星到達を目指している日本のNPO法人が行った火星探査の実験映像。
大気中の水分が少ないなど、比較的地形が似ているアメリカの砂漠地帯で、
宇宙服を着て活動するなど本格的。
一方、アメリカの宇宙産業会社「スペースX」社は、ロケットでの火星旅行を計画している。
現在の技術で火星に行くとすれば、1人あたり、およそ1兆円もかかるということだが、
スペースXは、将来的には2,200万円程度での旅行を目指しているという。
近い将来、旅行ができるかもしれない火星をこの機会に一目見ておきたいものです。
大接近といえども望遠鏡がないとしっかりみることは厳しいかもしれませんが、
15年に1回のこの機会にぜひ、大切な人とゆっくり空を眺めてみるのもいいかもしれませんね。
平日で忙しいとか、週末しか会わないという方も安心してください。
最接近の日じゃなくても、約1カ月間は一晩中、赤く輝く火星を見ることができるようなので、時間ができたときでいいのでゆっくり空を見上げてみてください。
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