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「あの‥生活保護の申請をしたいんですけど‥。」チラッと声のした方をみると、当時私が、いじめられていたA子だった!→

2018/05/31 UPDATE
 
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私の姉がバレエを習っていたので、

ついでだからと私も2歳からバレエスクールに入れられた
(姉は幼稚園卒園時に辞めた)

2歳から習ってるのであたりまえだが、

他の子より上手に踊れた

だけどそのバレエ団は、金持ち優遇主義

発表会に20万出せば主役・10万で準主役

ド下手くそでも親がお金を出せば

主役のお姫様の役になれる

貧乏ではないけれど私の親は

基本出演料しか出さないので、いつも脇役だった

そんな中、

実力主義のバレエ団の本部が、区内に移転してきた

(ここで改ページします)

快活なオーナー先生(女性)、

レッスンはスパルタ

オーナーへのお中元・お歳暮・心付けは禁止

発表会出演料は全員一律3万

一番上手な子は主役、下手くそは脇役

パチンコ屋の社長の娘でも

下手な子は脇役

それを知った母親は、

私をそのバレエ団に転入させた

誰にでも平等に接するオーナー先生が好きで

月~金まで週5で通った私は

すぐにオーナーに気に入られ

2歳からのキャリアがあるので、

発表会ですぐに主役の座を手に入れた

自然と始まる嫉妬と

女社会のジメジメとしたいじめ

運の悪いことに、

転入先のバレエ団には

同じ小学校に通うA子がいた



(ここで改ページします)


バレエのキャリアは

当然2歳から始めている私の方が上

しかし、

そこのバレエ団に関してはA子が半年先輩

だけどA子は半年前にバレエを始めたばかりなので、

当然幼少期から習っている私とは雲泥の差

このA子が曲者で、

学校で私の悪口をないことないこと言いふらした

「私子のお父さんは

泥棒で警察に何度も捕まっている」等々
(現代なら教育委員会や弁護士が介入するレベル)

私の父は前科など一切ない善良なサラリーマンだった

A子のせいで学校でもいじめにあったが、

スルーしていた

反論せずスルーしていたのがいけなかったのか、

結果的に私は数年間、

学校でも孤立ししまった。

(ここで改ページします)


当時のバレエスタジオは

着替えるロッカー室にも

個々のロッカーにも鍵はなかった

レッスンは時間差入れ替えの2部制で、

私が早い時間のレッスンを受ければ

イジメ一味は遅番なのに

早めに来て私のロッカーを漁り

私が遅番なら

早番のレッスンを受けた後にロッカー室に籠り

レッスン中の私のロッカーを漁った

財布から現金が抜かれた

着て帰る服は破られ、バッグは切り裂かれ、

下駄箱の靴には画鋲

画鋲は2度目以降気をつければ怪我はしないし

切り裂かれた服は針と糸を持ち歩いて

レッスン後に自分で毎日縫って着て帰った

皮肉にも裁縫が上達し、

家庭科の成績も上がった

(ここで改ページします)


ただ、服にマジックで

「バカ」とか「死ね」とか落書きされたのと

コンパスの針で

自転車を連日パンクさせられたのは参った

自転車で通えないので、

1時間近く歩いて通って

足腰が鍛えられて筋力が上がり、

結果的にバレエが上達した

雨の日は電車で帰っていたけど

一度ぶつかったふりをして背中を押されて

線路に突き落とされかけたので

それ以降はホームに電車が入ってくるまで、

列に並ばず背中をしっかり壁にくっつけていた

(ここで改ページします)


レッスンバッグは

次々買ってもらっても次々切り裂かれる為

デパートの紙袋にシューズなどの

道具を入れて通った

といっても家には

無限にデパートの紙袋があるわけではないので

最後はコンビニのビニール袋をレッスンバッグにして通った

バレエ団の方針で、

トゥシューズを自宅に持ち帰ることは禁じられていた

トゥシューズを履く許可を与えられたばかりの子達は

嬉しくて家でも履いてしまい

講師の目の届かない自宅で履いて

捻挫などの怪我をする子が多かった為

なのでレッスンが終わると

トゥシューズはスタジオに置いて帰るのだが

私のトゥシューズは毎日毎日紐などを切られた

(ここで改ページします)


紐だけ購入できるので、

私は毎日他の子よりも早くスタジオに行き

切られたトゥシューズの紐を

針と糸で縫いつけてからレッスンを受け

レッスン後はレッスン中に

切り裂かれた私服を縫って補修してから帰った

そしてトゥシューズに

「バカ」とか「ウンコ」と落書きされたけど

それは消すことはできなかったので、

私だけ落書きだらけの

汚いシューズで毎日レッスンを受けた

シューズは落書きだらけでボロボロ

バッグはコンビニのスーパーの袋、

私服もボロボロ

快活だと思っていた先生は

イジメられてる私を

シンデレラや小公女セーラにでも

見たてていたつもりだろうか

気付いているはずなのに、

「頑張りなさい」しか言わなかった

(ここで改ページします)


一連のイジメの犯人は

底意地の悪いA子とその取り巻き

宝塚などが

思い浮かばれるこの陰湿なイジメだが

驚くことに私をはじめとする

登場人物は全員小学校3~4年生

当時は現代でいうキチママなどもいなく、

発表会の当日以外は

親がスタジオに来ることもなく

どこかの母親が子供を焚きつけて

遠隔操作でイジメをしていたわけではない

小学校3~4年生達だけの

コミュニティで自発的に起きたイジメ

同級生の男の子達は

能天気に広場で野球をしていたのに

女社会って本当に怖いと、

生後たったの10年で悟った

(ここで改ページします)

小学校で孤立していたこともあり、

中学は

私立に行く方向で話がまとまったけど

近場の私立中学はハイレベルな学校しかなく

勉強が大変になったので、

6年生でバレエはアッサリ辞めた

その後、

私だけ私立中学に進み、

小学校の友達とは疎遠になり

大学卒業まで

一般的な学生生活をエンジョイできた

そして社会人になり、

お局から多少のイジメは受けたが

バレエ団で体験したイジメと比べたら屁でもなく

ストレスで病むこともなく健康に過ごした

そしてあのA子ほど底意地の悪い女には、

未だ会ったことがない

そんな私もアラフォーになった



(ここで改ページします)


昨日実家の母の住民票を代理で取りに行く為、

実家近くの区役所に行った

番号札を渡されてソファで待っていると、

総合受付カウンターから

「あの・・・生活保護の申請をしたいんですけど・・・」

という声が

チラっとその声の方を見てみると、

見紛うことなくあのA子だった



首元がダルダルのTシャツ、

染めもしない白髪だらけの頭髪

真っ黒になるまで履きこんだボロボロのクロックス

マンガに出てくるような「貧乏人」の姿だった

(ここで改ページします)


そしてA子も同時に私に気付き、

受付係員に案内された方向へ

ダッシュで走って逃げて行った

私の用事はすぐに終わったけれど、

私は区役所に一か所しかない出入口付近で待っていた

そしてA子がトボトボと歩いて来て出口に向かった

私はカツカツと早歩きでA子を抜かし、

一瞬振り返って

「お久しぶり!」とだけ声をかけた

そして区役所前に停めていた、

真っ赤なベンツに乗り込んで

颯爽とA子の前から去ってやった

あの時のA子の顔を忘れることはないだろう。

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