その後結婚してから10年。
子供はいませんでしたが、
それでも十分すぎるほどの
幸せが夫婦の間にはありました。
裕福ではなかったものの、
二人が慎ましく生きるのには
不自由しない生活もありました。
幸せだと妻に直接言う機会は
あまりなかったけど、
いつも心の底から幸せを感じていました。
その後結婚してから10年。
子供はいませんでしたが、
それでも十分すぎるほどの
幸せが夫婦の間にはありました。
裕福ではなかったものの、
二人が慎ましく生きるのには
不自由しない生活もありました。
幸せだと妻に直接言う機会は
あまりなかったけど、
いつも心の底から幸せを感じていました。
父が経営を行う工場で働いて
いたのですが、2年前に父が急死し、
経営を継ぐ事になったのでした。
初めての経営は、とても難しいもの。
スタッフ全員で力を合わせて何とか
壁を乗り越えてきましたが、
いよいよ経営が立ち行かず、
資金繰りが苦しくなってしまったのでした。
出典: ares-news.com
破産したら、負債が残り、
社員を手放し、取引先もなくなる。
でも銀行も消費者金融も、
もうお金は貸してくれません。
死にたくなるほど
苦しい気持ちの中、
妻に月末で破産すると
いうことを打ち明けます。
しばらく、何も言わなかった妻。
しかし、沈黙を破った一言は、
何とも厳しい一言でした。
そう言って、席を立つ妻。
と気づいてしまった男性。
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頷き、うつむいたまま、
顔を上げることができませんでした。
妻が、テーブルへ戻ってきました。
顔を上げると妻が持っているのは、
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まるでこういう時の為に
用意されていたかの様に。
妻から、
と改めて聞かれ、男性は
と答えます。
と聞かれ、再びうつむき
頷くことしかできません。
そうすると、手に持っていた封筒を、
目の前に突き出されたのでした。
「離婚だ」
目の前にある現実から
逃げ出したくなります。
でも、逃げることなどできません。
目の前の封筒を手に取り、封をあけます。
出典: ares-news.com
封筒の中には、印鑑と銀行通帳が
入っていたのです。
離婚届だと思っていた男性は、
顔を上げて妻を見ます。
妻は一切表情を変えずに
と男性に伝えます。
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頭が真っ白になっている中
通帳を見ていると、そこにはコツコツと
積み立てられていた軌跡が綴られていました。
と妻にいう男性。
すると無表情の妻は、
と返します。
妻の言葉と行動に、
思わず涙が溢れる男性。
色んな感情が入り混じりました。
妻に申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、
何とか会社を乗り切れる。
何より、妻から離婚を突き出されると
思っていたのに、
これから先も妻と一緒にいれる。
思わずつぶやいてしまう男性。
その言葉を聞いた妻は、
ずっと無表情だった顔を
ニカっと笑わせて、
と言いました。
妻の「妻になる覚悟」が
込められている様に感じました。
こうして破産の危機を無事に
乗り越えることができた男性。
その後も紆余曲折あったものの、
何とか経営を立て直すことができ、
今では社員全員で社員旅行として
サイパンに行っているほど。
順風満帆と表現ができるほど
うまくいっているわけでも
ありませんが、毎日毎日、
笑顔で過ごせるくらい会社は
うまくいっているそうです。
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