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新型iPhoneに「日本専用機」が出現したワケ

新型iPhoneからは、「おサイフケータイ」が使えるようになる
2016/09/08 UPDATE
 
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米アップルは7日、サンフランシスコでスペシャルイベントを開催。iPhoneシリーズの最新機種となるiPhone 7を発表した。発表会の冒頭で任天堂の宮本茂氏が登壇してiOS向け新作ゲーム「スーパーマリオラン」を発表するなど盛りだくさんの内容だったが、こうした発表会の様子はネットでも配信され、すでに多くの記事が速報として伝えている。

本記事では10月に追加対応するというApple PayのFeliCaサポートについて速報をお届けしたい。

FeliCa機能が搭載されるのは?

iPhone 7および同日発表されたGPS内蔵の新機種Apple Watch series2には、日本市場への対応機能としてFeliCaの搭載が発表された。発表会では「新しいiOS 10のマップ機能は日本の公共交通機関の案内が可能になっている。そしてiPhone 7とApple Watch series2で支払いが可能だ」とだけ、アップル副社長のフィル・シラー氏が語ったのみだった。

その後、各製品のハンズオン会場で取材したところ、このFeliCa対応は日本市場に出荷されるiPhone 7とApple Watch series2のみに搭載されることがわかった。このため、対応バンドが同じ海外版iPhone 7を購入してもFeliCaを用いた決済には利用できない。

「スイカ」機能を搭載

なお、FeliCaではNFC Type Fという技術が決済に用いられる。日本向けのiPhone 7およびApple Watch series2には欧米で用いられているNFC Type A/Bも搭載されているが、内部でリージョンコード(使用地域番号)を切り替える必要があるとのこと。すなわち欧米でApple Payによる支払行うには、リージョンコードを日本以外に切り替えた上で、現地発行のクレジットカードを登録する必要がある。

アップルによると、あらたにApple Payに対応可能となった日本のサービスは、「プリペイド決済」のSuica(および互換性のある交通系支払システム)に対応するだけではない。「クレジットカード決済」のiD、QUICPayなどにも対応するようだ。

従来、米国などで展開されていたApple Payはクレジットカード決済専用だった。それに対しSuicaはプリペイド決済だ。そのため画面から支払い機能を呼び出す必要がない。そのままセンサー部を機械にかざすだけで通過できるように仕様変更が施されている(クレジットカード決済のiDやQUICPayではTouchIDなどでの認証が必要)。

おサイフケータイ愛用者には朗報

JR東日本の改札通過において、携帯電話搭載のFeliCa機能(おサイフケータイ)はかつて4割を越えたこともあったが、現在は2割以下まで利用率が下がってきていた。この低下を招いたのは、日本ではiPhoneが人気なためだ。その意味では「本当はiPhoneを使いたいのに、おサイフケータイのためにandroid端末を使っている」というユーザーには朗報といえる。

なお、従来の枠組みと同じおサイフケータイをアップルが採用しているわけではない。アップルがそれとは別の新しい枠組みを用意し、そこに各種サービスが対応して乗り入れる、という形となっているようだ。このため、おサイフケータイ向けサービスのすべてがiPhone 7にただちに対応するわけではない。しかし、iPhoneの影響力を考えれば、かなりスピーディに対応サービスが増加すると考えるのが自然だろう。

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