出典: kininal.me
出典: kininal.me
あなたは、『ペットボトルのお茶は危険!』という話を見たり、聞いたりした事はあるだろうか?
筆者は毎日コーヒーをカブのみする方だが、スーパーで安売りされている『ペットボトルのお茶』も必ずと言っていいほど冷蔵庫に入っている生活を送っている。
しかし、何故かここ最近このペット茶が危ない!というネット記事を目にする事が多くなった。
これが、炭酸飲料やコーラなどであれば『そりゃ、そーだ!』とスルーするところなのだが、こと、『お茶』に関しては全くと言っていいほど疑いを持たなかったので、少々気になりいくつかの記事を見てみた。
■ネットで氾濫している『ペット茶が危ない!』
いわゆるググる感じで、ネットで検索をかけると、出るわ!出るわ!で、これでもかというような記事タイトルが並んでいる。
中には、放射能を帯びて…というような国家天下を揺るがすようなものまであったのには、少々閉口したわけで・・・。
さて、今回はその危険極まりない“ペットボトルのお茶”という都市伝説化した話をトコトン掘り下げてみたい。
ネット上に“すっ転がっている”この手の情報、すべてを拾い集めるのも時間のかかる作業なので、出典先と表題を集めてみました。
■ペットボトルのお茶はお茶ではなかった!缶のお茶も危険・・・(衝撃事実発覚)
・ペットボトル茶は、お茶ではありません
・食品添加物の色付き液である!
・急須でお茶を淹れて飲む人減っている
・合成ビタミンCはがんの元
■ペットボトルのお茶が危険!?『防腐剤入り』どころか『放射能入り』まで販売されているとは!!
・ペットボトル茶の主成分は茶葉を摘み取った後、捨てるしかない茎を使っているのです。
・ゴミになった茎をタダ同然で買い取って、大量の泥・ゴミや針金などの混入物を中国から日本に運んで、日本で取り除くのです。
・お茶ではなく食品添加物の色付き液
・玉露という名前でも中国茶の茎を使用しているので100円台で販売出来る
・なんとお茶には、このような問題以外に、放射能まで含まれているのですから、ただ事ではありません!
出典: gigazine.net
とまぁ、言いたい放題なわけである。
この記事を全部読んでからペット茶を飲もうものなら、プラシーボ効果だけで病気になれそうな勢いである。
筆者は決して天の邪鬼ではないのだが、ペット茶を飲んで腹を壊した経験がないのは自分が一番よくわかっている。まして、貧血、下痢、成人病、がんなど、そのお年頃ではあるが、幸いにもこれらとはまだ無縁である。
果たして、ペット茶は何が危険極まりないのだろうか?
出典: ja.wikipedia.org
■危険な根拠:
・ペットボトル茶の主成分は茶葉を摘み取った後、捨てるしかない茎を使っているのです。
・ゴミになった茎をタダ同然で買い取って、大量の泥・ゴミや針金などの混入物を中国から日本に運んで、日本で取り除くのです。
このネタに関しての記事がありました。
出典: blog.goo.ne.jp
______________________
上記の他に、
『神奈川県は同県南足柄市で採取した「足柄茶」の生葉から、暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。同県産の農産物が暫定基準値を超えたのは初めて。』
『グルタミン酸ナトリウムなどを大量に摂ると、一過性のめまい・しびれ・頭痛が起きたりします。お茶のもう1つの問題は、残留農薬~中国からの輸入緑茶の危険性です。』
など、恐怖の単語を羅列しているサイトが目に付く。
この記事を普通の人が読めば、化学薬品てんこ盛りで、非常に危険な中国産の原料を使った、放射能も出てくるかもしれない”飲料という事になる。
おいおい。
これらの記事を垂れ流している奴らは、飲料を扱っている企業に何か恨みでもあるのだろうか?
もし本当にこんな、一口飲んだら泡を吹きそうなものをコンビニで売っていたら、それこそ大変な事になるだろう。
どうやら、危険だ、危険だ!と言ってもっともらしい単語を並べて、恐怖をあおりたてた元記事を、面白がってコピペした記事が氾濫しているというのが現実のようである。
本記事を編集する際に参考とさせてもたっら記事先のリンクを張っておくので、お時間のある方はぜひご覧ください。
確かに、わが国でも食品偽装や異物混入と言った“こまった事態”もしばしばニュースになるが、それはそれとて日本は世界トップクラスの食の安全大国である事は間違いない。
前出のサイトでも
“別に日本の食品の安全基準に頼り切って疑うなというわけではないけど、一定の合理性と専門性があって成り立っている世界で馬鹿がガセネタ流して警鐘を鳴らしたつもりになってるのはよろしくないと思いますね”
とつづっているように、普通の人の日常を脅かす過剰ともいえるガセネタをばらまいて、アクセスを取るというやり方は少々慎んでもらわなければならないという代表的な案件であろう。
出典: www.itoen.co.jp
結論としては、ペットボトルのお茶は、大丈夫じゃね?というところです。