出典: dot.asahi.com
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みなさんは、自分の”大好物”をどのくらい連続で食べることができるだろうか?
「毎日でも食べたいほど好き」だから大好物なのであろうが、さすがに
来る日も来る日も同じであれば、いつかは飽きてしまうかもしれない。
事実、好物を毎日食べていたら飽きてしまい、むしろその食べ物が
嫌いになってしまったという人もいる。
しかし世界には、同じ食べ物を、それも”何年間も”食べ続けている人がいる。
たいへん奇怪な病気だが、これを「選択的摂食障害」という。
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チキンナゲットやポテトチップス、インスタント食品など、ごく限られた食品しか口に
できない病気を「選択的摂食障害」という。
特定の食べ物であることはもちろんだが、決まったブランド、決まった店の食べ物、
限定された調理法しか受け付けないのが特徴である。
それ以外の食品や食べ方を勧められただけで、背筋が凍る思いをするのだとか。
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イギリスに8年間ピザしか食べていないという女性がいる。
彼女は2歳の時からパスタとフライドポテト、そしてレモンジャムのサンドウィッチしか
食べなくなり、11歳以降からはピザしか食べなくなった。
しかも、様々な種類のピザを食べるのかと思いきや、
焼きたてて、チーズとトマトしかのっていないマルゲリータでなければ口にできないという。
同じくイギリスの18歳の女性は、8歳の時から10年間、
インスタントラーメンしか食べていないという。
この極端すぎる食の偏りによって、彼女の体年齢はなんと80歳になってしまったそうだ。
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なぜ、こんなに深刻な摂食障害が起きるのか。
その原因は多くの場合、幼少期の食事が影響していると言われている。
たとえば「白米」を食べて、味や匂いに吐き気を催したとする。
だが、親や周りの人間は単なる「好き嫌い」とみなして無理矢理食べさせようとする。
本人も努力しようとするが、どうしても身体が受け付けない。
やがてそれがトラウマとなり、特定のものしか口にできなくなるというのだ。
この状態に至っても、周りからは「偏食」や「わがまま」と勘違いされて、
長らく病気に気づかれないケースが多い。
この選択的摂食障害、ヒプノセラピー(催眠療法)で治すことができる。
イギリスの西サセックス州で、選択的摂食障害を持つ美容師の女性が、
催眠療法で病を克服することができたのだ。
ナターシャ・セメドという21歳の女性は20年間もの間、ピザ、
中華などのテイクアウト、そして麺類、チーズののったチップスの
4種類しか口にしていなかったという。
なぜそうなってしまったのか。
彼女は語る。
病気のために、朝から晩まで4種類の食べ物を繰り返し食べていたというナターシャ。
麺類は一番安心できる食べ物だと思っていたという。
外出する時でも、食べられるものを家から袋詰めにして持って行った。
同じ美容師の同僚たちに「またチップス食べてるの!?」と驚かれ、
次第に選択的摂食障害の自分が恥ずかしくなってきたという。
しかし彼女も、バーベキューやパーティなどで自分が口にできないたくさんの
食べ物を見るだけで恐怖を感じていた。
治療により、食生活が改善されたナターシャ。
それでも、チップスは大好きなので週一ペースで食べているという。
選択的摂食障害を治した催眠療法。
イギリスではとても人気のあるものなのだそうだ。
プライベート治療なので日本の実費以上の金額がかかるが、効果は大きいと聞く。
本人がどうすることもできない症状で苦しんでいる以上、もっと広まって
一般的な治療になってほしい。
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