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【夏を目前に】お化けよりも人間の方が怖い!! 震えが止まらない実話厳選公開!!【PART9】

ある時はバス停、ある時は車の助手席、ある時は寝ている自分の上…。よく見るあなたは誰なの?
2016/07/20 UPDATE
 
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気づくとそこにいる。

誰なのかわからない。

知ってしまってはいけないような、何か。

…見たくありませんか?

昔住んでたボロアパートで体験

深夜に腹が痛くなって目覚めてトイレへと急いだ。

明かりを点けドアを開いた瞬間
俺は凍りついた

そこには髪がグシャグシャで
ボロっちい服をきた女がうつむいて立っていた

「んぉ!」

俺は急いでドアを閉めて
どうしたらいいのか分からず
アタフタしつつ布団に潜った

「何だったんだ今のは???」

独り言を言いながら腹痛を我慢していた

しかし腹が我慢の限界が近づいてきている

寝ぼけてたのか?

いや、でもホンモノかもしれねーし
行きたくねえ・・・どうする!?

もうダメああああああああああああああああああああああああ!!!!

俺は我慢しきれずトイレへ向かった。

もう漏れる寸前、
さっきの女の事は頭になく
勢い欲ドアを開け中に駆け込んだ・・・

「ふぅ~」

やっぱり寝ぼけてたのか、
ふざけんなよ!
と事を済ませ気持ちよくその夜は寝た。

次の夜、俺は仕事から帰ってきた

どうもトイレが気になる。

寝ぼけてた事にしてたが、
アレは本当にそうだったのか?

妙にリアルだった。

(ガチャ)

ドアをそーっと開けて
中の様子を伺ったが別に普通だ。

考えすぎか、
シャワーを浴びる事にした

「フフフン♪」

と鼻歌を歌いながら
頭と体を洗い最後にヒゲを剃ってる時だった

鏡に風呂場の外(風呂のドアは半透明)に
人影が動いてるのが見えた

俺は1人暮らしだし彼女もいない・・・

俺以外にこの部屋に入ってくるなんて・・・

ドロボウ?

いや昨夜の女なのか?

その人影は風呂場の外に立っている、
俺は鏡から目が離す事が出来ない

・・・・何分経っただろうか、
人影はピクリとも動かない

俺も鏡を見たまま動けない。

コイツはドロボウではないな、
やっぱり昨日見たのは
ホンモノだったんだと確信した

俺は決心し鏡から
徐々に後を向こうと首を動かした

そしてドアを見たら
ソイツは立っていなかった

もう1度鏡を見たがいない

だが今度は寝ぼけてるワケでもなく
ヤツは確実にこの部屋に居るんだと
怖くてたまらなかった

風呂場から恐る恐る出て
部屋の明かりを点けテレビも点けた

部屋中キョロキョロして落ち着かない

これは酒を飲んで寝るしかねーなと酒を煽って
部屋の明かりとテレビをつけっぱなにし寝ることにした。

寝てから何時間が経ったんだろう?

体が重い・・・

何か苦しいので目を開けてみた

「!」

俺の体に女が乗っかっていた!

なぜか寝る前に点けてた明かりとテレビが消えてる・・・

コイツが消したと言うのか?

どうなってんだ!

苦しい、体が動かんやばい!

「うぅっ、うぅぅ~」

女は何でか泣いてる?

そして女は俺の首を絞め始めた

苦しい助けてくれ~

俺は死にたくない、助けて、助けてええええ
と心の中で叫んだ。

だが女の手はきつくなる一方。

「うぅっ、・・・君・・・淋しいよぅ、りょう君」

りょう君???

こいつは人違いをしてるのか?

俺は

「うぅううう(違う)」

と言葉にならない声で否定した

そこで意識が途絶え
気がついたら朝だった

夢ではないと分かったのは
布団の周りに髪の毛が散らばっていたからです

卒業アルバム

小学校からの友達でI君てのがいたのな

明るくてクラスの中心人物て感じ

そいつ中3の12月に
自転車で30分ほどのN川に釣りに行って、
足滑らせて川に落ちて死んだんだ

そいつが死んだのは日曜日なんやけど、
俺たまたまその日家族で外出して
夜11時くらいに学校の前を通ると
職員室に電気が点いてて、

それを見ながら親と
なんで日曜日のこんな時間に人がいるんやろう
と話したことをよく覚えてる

後から考えたら
ちょうど遺体が上がって
学校に連絡が行って
先生方が集まってた時間だったのな

で、3ヶ月後

卒業式の日を迎えて、
式が終わって教室で最後のときも
やっぱりみんなどことなく
素直にワイワイ言えない雰囲気なんよ

先生なんか特にね

涙ぐんでる

その涙は卒業の感動じゃないってことくらい
みんな分かってたんよ

1人死んでるわけだからね

でもね、その後教室で卒業アルバムを見て
恐怖と悲しみでクラス中泣くことになった

まず卒業アルバムのクラス写真は
1人1人の個人写真じゃなくて
クラスでの集合写真なんよね

みんな笑顔で正面向いて
目をつむったり、
正面見ずによそ見してる奴が1人や2人はいるもんで、
そうなると翌週に撮り直しになるんだ

やっぱり数クラスは撮り直ししてた

2回撮り直ししたクラスもあったね

で、そのアルバム用の写真撮影は9月に行われてて、
当然12月に亡くなったI君も参加してるわけ

出来上がったアルバムのクラス写真さ

I君、完全に下俯いてるの

それもなんとも言えないすごい寂しそうな顔でね

しかもクラスの最上段右端に写ってるんやけど
何故か少しみんなから離れて立ってるの

みんながだいたい
肩が触れるか触れないかの距離で固まってるのに、
1人だけ隣と50cmは離れてる

有り得ない写真

卒業後に全然事情を知らない奴2人にアルバム見せたら
2人とも

「こいつだけ合成?WW」

って言ったくらい

水恐怖症

俺は元水泳部だ。

だけど、今は水が怖くて
幼児用のプールにも入れない。

その原因となった話をしようと思う。

数年前の冬、
友人のS宅に呼び出されたのは
夜10時も回った時だ。

翌日は休みだったし予定も無かったから、
呼び出しに応じる。

女癖が悪くてイザコザに巻き込まれる事数回。

自己中だから友人も少ない。

今回も振り回されるのを覚悟だった。

部屋に着くなり、
Sが服を投げて寄越した。

夜釣りに行くのだと言う。

軽装だったから、
確かにこのままで行ったら寒い思いをするだろう。

コートだけで良いと言ったのだけれど、
汚れると言われて一式借りる事にした。

自己中なSにしては気が利く。

俺とSは体型がよく似ているから、
借りた服はピッタリだ。

Sの服を着て帽子まで被ると、
鏡に映る自分がSソックリで不思議な気分がした。

行き先は車で30分程の沼。

釣りは詳しくないから
ドコで何が釣れるという知識は全くない。

言われるままに餌をつけて糸を垂らした。

月明かりで、
水面に浮かぶ浮きが揺れるのを、
ぼうっと眺める。

釣りは誘われればする程度だし、
暗いし、会話もないし、暇だ。

それにしても、
こんな時間に俺を釣りに誘うなんて
Sも余程暇だったのだろう。

ふと思い出してSに訊ねた。

「そういえば、彼女は?」

翌日が休みともなれば、
大概は彼女と一緒に居たはずだ。

特に今付き合っている女は
ベッタリするのが好きだとノロケられていたし。

「あぁ、その事なんだけどさ。」

ふいに真面目な顔をしてSが俺を見た。

「幽霊、信じるか?」

俺の問いを無視した問いで返されたけど、
Sとの会話では良くある事だ。

ぶっちゃけ俺は
幽霊だの妖怪だの信じないタチだった。

そう答えるとSは笑った。

「だからお前を呼んだんだよ。」

そう言って、
Sは俺が嫌いな(苦手という意味ではない)類の話をしだした。

あの女な、自殺したんだよ。

一緒に海を見に行って、そこで喧嘩して。

ヒステリーおこしてさ。

俺、頭にきて女を置いて
一人で帰ってきたんだ。

家に着くなり警察から電話。

女が俺の連絡先を書いた遺書を残して
海に飛び込んだんだと。

近くにいた釣り人が見ていて、
すぐに連絡してきた。

・・・死んでた。

遺体は1週間前に上がったそうだよ。

10日くらいは水に漬かってたみたいだな。

それからだよ。

風呂にお湯張れば、風呂の中に女の顔。

川を見ればコッチを見てる。

しまいにゃ、
味噌汁や珈琲の中からも出てくる始末だ。

どうやら水が溜まってる所に出てくるみたいだ。

俺は大笑いした。

どうやら、自己中なこの男にも
罪の意識は人並みにあるらしい。

だって幽霊が本当にいるなら
死んだ直後から出るんじゃないか?

そう言うとSも笑った。

「じゃあ、お前怖くないよな。
実はそこに今も居るんだ。」

そこ、と指差したのは
Sから少し離れた水際だった。

もちろん俺は怖くない。

「ここか?」

立ち上がって、
その場所に立った。

Sも立ち上がって隠れるように
俺の背後に立った。

「なんだよ、怖いのかよ。」

普段からは考えられない脅えようが可笑しかった。

「あの女、目が悪かったんだ。
コンタクト無しじゃロクに見えないくらい。」

Sがボソボソと俺の耳元で呟く。

ドン、と背中を押されて
俺は沼に落ちた。

落ちたといっても、
岸と沼の高低差は30センチも無い。

くわえて、沼は浅くて
尻餅をついた俺の臍までしか水は無い。

「ふざけんなよっ!」

立ち上がって岸に上がろうとしたとき、
何かに足が絡まった。

藻かゴミかと振りほどこうとしたけれど、
足が上がらない。

Sは引き攣った笑いを顔に貼り付けていた。

「悪いな。」

足に絡まったモノは
脛を這い上がってきた。

目をやると、
ブクブクに膨れた手が月明かりに照らされて
異様にハッキリと見えた。

本当にテンパッた状態だと悲鳴も出ない。

手が伸びて腿を這い上がり、
腰に届いた時に水から頭が覗いた。

生前の彼女を見たことがあったけれど、
面影は何一つ残っていない。

腰に抱きついて
俺を水の中に引きずり込もうとする。

助けを求めようと岸を見ると、
Sの姿は無かった。

エンジンの音が遠ざかっていった。

女は完全に俺に覆いかぶさった。

死ぬ。殺される。

そう思ったとき、
ふいに身体が軽くなった。

耳元で声が聞こえた。

「また置いていくのね。」

息がかかるくらい近いけれど、
空気は動かない。

「つれてって」

生臭い匂いがした。

体中が氷漬けになったように冷たい。

沼から這い上がって、
どこをどう歩いたのか記憶にない。

気が付くと、
自宅の玄関で子供みたいに泣いていた。

沼の水を吸った衣類を脱ぎ捨てて
ゴミ袋に詰め、シャワーを浴びる。

どんなに熱いお湯をかけても、
背中が冷たい。

布団にくるまっても寒くて寒くて、
我慢できずに元凶のS宅へ車を飛ばした。

Sも普通の状態じゃなかったのだろう。

鍵が開いていた。

扉を開けた瞬間、
背中から何かが抜けたような気がした。

「おい!S!!」

ふらりと奥から出てきたSは、
俺を見るなり真っ青になって震えだした。

ぶん殴ってやろうと手を伸ばして、
Sの視線が俺の後ろにある事に気が付く。

「おまえ・・・水、ないのに・・・・・」

背後から生臭い匂いがした。

ここに1秒でも居たくない。

居てはいけない。

目を瞑ってSを突き飛ばし、
躓きながら部屋を飛び出した。

翌日、友人数人を誘ってS宅に向かった。

死んでいたら最後に会った俺が疑われるだろう。

妙に現実的な事を考えながら友人達に先を譲る。

やはり鍵は開いていた。

先に入ったやつが呼びかけているが返事は無いようだ。

上がるぞ、と声をかけて上がりこんでも
まだ俺は部屋の外にいた。

「S!おいS!?」

慌てた声に、やはり・・・と溜息が出た。

自業自得とはいえ、
最後まで面倒に巻き込まれてしまった。

「おい、なんだよコイツどうしちゃったんだよ。
おい、俺が分かるか?」

様子がおかしい。

どうも死体を見つけた雰囲気ではない。

覚悟を決めて部屋に入ると、
友人達に囲まれてヘラヘラと笑い続けるSがいた。

目の焦点があっていない。

頭からグッショリと水を被ったように濡れている。

「シッカリしろ、S!」

ヒヒヒ、と壊れたSは
笑い続けるばかりだった。

呆然と立ち尽くす俺の背後に、
また生臭い匂いの気配が立った。

「ありがとうねぇ」

俺は、この一件依頼、
海にも沼にもプールにも近づけなくなってしまった。

お面をかぶった女

心霊ではないのだが、
幼少の頃に父と父が勤務していた職場の社長から聞いた
薄気味悪い話を。

家の父は「レッカー屋」という職業をやっていて、
簡単に言うとクレーンを操縦して大工さんと一緒に
家を建てる仕事をやっている。

この仕事は一般的にレッカー屋さんで
何年か雇われ運転手として経験を積み
資金をためて独立するのだが、
家の父も何軒かのレッカー屋で経験を積んだ後に
40歳くらいで独立した。

父が雇われ運転手として
最後にお世話になったレッカー屋さんが
Kさんという方がやっている「K重機」というレッカー屋で、
Kさんの自宅兼事務所があるのは
神奈川県の茅ヶ崎で、
父は毎朝から横浜の自宅から車でKさんの家に行き、
そこからクレーンを運転して現場に向かっていた。

父がK重機でお世話になっていたのは
俺が幼稚園~小学校低学年くらいの時期で、
よく父に連れられKさんの家に連れていってもらっていたのだが、
今だに印象に残ってるのは
Kさんの奥さんが霊感が強いらしく、
俺が遊びに行くたびに怖い話を豪快に

「まったくやんなっちゃうわ、アハハハ」

と笑いながら話してくれた。

俺が遊びに行くたびに、
サービス精神を発揮して怖い話をしてくれるものだから
当時の俺はKさん家に遊びに行くのが嬉しい反面、
ちょっと怖い、ちょっとドキドキと言ったような感じで、
父と一緒に車でKさん家に向かう道が冒険、
怖いところへ続く道、みたいに思えて、
毎回Kさん家に向かう道中ワクワク、ドキドキしていた。

Kさん家へ行く途中に確か、バス停があり、
父は毎朝そこの前を必ず通る事になっているのだが
ある日、父と車に乗り、
そのバス停の前を通った際に父がふと思い出したかのように

父「そういえばな、毎朝5時半頃かな、
Kさんの家に行く時にここを通ると
バス停に必ず一人だけ女が立ってるんだよ。
ここら辺のバスが何時に始発が
出てるのか知らないけども、
俺がここ通る時は大体そのバス停にいんだよ。
最初は特に意識してなかったんだけども、
この道を通るようになってしばらくしてね。
気付いたんだよね」

俺「何を?」

父「そいつ、お面被ってるんだよね」

俺「お面?どんなお面?」

父「お祭りに売ってるようなお面。
ドラゴンボールとかあぁいうやつ」

俺「顔をまったく見えないの?」

父「見えないなぁ、
いつもお面被ってるからなぁ」

出勤途中にお面を被って
バス停に立ってる薄気味悪い女がいるという話を
父から聞いてからと言うもの、
そのバス停の前を通るのが怖くてね。

昼間はまだいいけども、
Kさんの家に遅くまでお邪魔して
夕飯までご馳走になってしまう事が結構あったから
そうなると、Kさんの家を出る頃には辺りは真っ暗よ。

「もしかして、
帰り道にお面のバス停女がいたら怖いな」

なんて思いながらも
やっぱり見たいという気持ちがあり、
助手席のシートに隠れるようにして
窓からこっそりバス停を見てみたり、
後部座席に隠れてそこを通る際に父に

「いる?ねぇいるー?」

とびびりながらも
楽しんでいた記憶がある。

でそれからしばらくして、
これまたKさんの家に行った時に、
父が話し始めたのか俺が話し始めたのか忘れたが
「お面をかぶった女」の話になったのだが、
その時にKさんが

「あ?見た?
修ちゃん(父の名)も見たことある?あぁそう」

と。

どうやらKさん、
そしてKさんの娘の旦那さんも
何度か目撃した事があるらしく

「あいつ、ずーっといんだよ、あの時間に。
もうかなり前から。いつもお面かぶってんの。
俺は女房と違って霊感とか無いけども、
俺にも見えるってことは、あいつは幽霊じゃねぇわな。
人間だよ。
あいつは何かおかしいよ、
それは俺でもわかるわ。
よく考えてみなよ。
あんな薄気味悪いのが幽霊だったらまだ納得いくだろう、
幽霊とかって怖くて薄気味悪いもんなんだからさ。
幽霊じゃなくて人間が、
あんな時間にお面を被って一人ポツンと立ってる。
これ幽霊なんかより怖いでしょ?
それとね、あいつスカートとか穿いてるけども、
あれ女じゃねえぞ。
あれ男だ、男。俺ね、一度見てるんだよ、顔の一部を。
あいつがお面を少し上にずらして
缶コーヒーか何か飲んでるところを
たまたま見たことあんだけど
あれは女の顔じゃなかったよ。
あいつ何だろね?意味がわからないから
俺はあぁいうのが一番気持ちわりいや」

Kさん家の近所では結構有名な話らしいのですが、
一体何者なのかはわからんみたい。

確かに、幽霊だったらどんなに奇妙でも

「幽霊だからな」

とまぁ怖いながらも納得できるが
生きている人間が毎朝五時過ぎに女装して
バス停にお面を被って立ってるって幽霊より怖いかも。

声の主

夜中にコンビ二に買い物に行った。

東京とはいえ
東のはずれにある住宅地で、
人通りはまるで無かった。

大通りの角にあるコンビ二で用事を済ませ、
オレンジの街灯の下
自宅に向かって歩いていた時、
女の子の声で

「ふふふ」

と笑い声が聞こえた。

私はその瞬間こおりついた。

相変わらず回りに人の気配は無い。

ただそこで私は

「人がいないのに笑い声が聞こえた」

から怖がったのではなかった

声の主は頭上、
数メートル上のあたりにいるようなのだ

そこで上を見る勇気もなく、
私は足早に家に向かった

数メートル先を左折、
小さな坂を下り、数分後に右折して私の家

その五分をかからない時間が
おそろしく長く感じた

最後の右折、
ちょうど小学校の正門がある前で思った

上にいる(いた?)何かを確認しなければ。

ついてきたら困る

数秒間迷い、決意して、
足早に歩いて荒くなった息も整った頃
思い切って上を見上げた・・・が見えなかった

その瞬間「何か」に頭を押さえつけられた

同時に聞こえてきた女の子の声は言った

「お母さん見つけた」

・・・私は独身だし子供もいない

(やばい・・・やっかいな霊に呪われる、とりつかれる)

ダッシュで帰宅、
両親を起して事情を話した

一晩中家族が起きててくれて、
朝までなんとか無事過ごした

それから一ヶ月間、
数時間ごとに笑い声が聞こえる

もちろんその瞬間は
上を向いても押さえつけられる

お払いも効かず体調を崩し、
ほとんど眠れない

そこで昨夜、
勇気を出してその声に向かって聞いた

「人違いだよ、子供もいないし。いい加減にして」

女の子の声はあきらかに怒っていた

「生まれる前に殺したくせに」

落書き

俺が体験した話。

中学三年の時、
墓場の近くで筆箱を拾った。

中にはよくある油性ペンが5.6本入っていて、
消しゴムとかそういうのはなかった。

紙に書いたらインクがまだ出たから、
友達数人に気前よくあげた。

普通の油性ペンより変な臭いがして、
俺は使わなかったけど。
でも俺が油性ペンをあげた友達は結構使ってたみたいで、

「よく使えるよな、変な臭いしねえ?」

って言ったら、

「普通の臭いじゃん」

って言われて、俺は首かしげた。

で、ある日の休み時間に
友達の一人が机で眠ってたから、
油性ペンあげた一人がふざけて、
あの油性ペンで眠ってる奴の顔に落書きした。

おでこに「肉」って書いて、
みんなで大笑いしてたら、
いきなり眠っていた奴が

「痛い痛い痛い!!!」

って大声で飛びおきて、
肉って書いてあるおでこを爪で引っかきはじめて、
呆然としてる俺達の前で
奴は爪で顔の皮をバリバリ掻き毟って、
すごい血がおでこから流れて、
肉の文字の書かれた皮膚がべりってめくれて、
中からピンク色の本物の肉が見えてた。

「痛い痛い痛い痛いぃぃぃぃぃぃ!!」

って奴は叫びつづけて、
駆けつけた先生がなんとか取り押さえて、
救急車で運ばれていった。

それから奴は学校に来なくなった。

噂では、今でも肉って文字がどうやっても消えなくて、
手術しても、すぐ皮膚に浮かび上がってくるらしい。

みんな怖がって、
あの油性ペンを学校の裏に捨てたんだけど、
三日ぐらいして見にいったら全部無くなってた。

ちなみにあの油性ペン、
人間の油で作られたって噂もある。

彼女を作らない理由

俺の親戚の兄ちゃん(つっても30代だけど)から聞いた話。

兄ちゃんには昔彼女がいたが、
白血病になった。

兄ちゃんは頻繁にお見舞いに行ったり
美味しいもの買ってきたりして、彼女を慰めた。

彼女も喜んでいたが
悲しい事に、亡くなってしまった。

しばらく抜け殻のように兄ちゃんはなっていたが、
49日あたりの時、彼女が現れた。

1人で酒飲んでて、
トイレから戻ってきたら生前の姿で
ベッドに腰掛けていたという。

兄ちゃんは涙をボロボロ流して、
会いにきてくれたか~そうかぁ~的な事を叫んだ。

彼女もニッコリと笑いながら、
何かつぶやいていた。

兄ちゃんが泣きながら
ベッドの彼女の横に座ると、
彼女は本当に天使の様にニッコリ笑いながら

「死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ死ねッ」

と呪文の様につぶやいているのが聞こえたという。

笑顔だけに心底ゾッとしたと言う。

百年の恋も冷め、
翌日すぐに懇意のお寺に行った。

「これはいけませんなぁ」

と住職。

お払いしてもらったら出なくなったという。

「別に浮気してたわけでもなし…
もう誰も信じられなくなったなぁ」

兄ちゃんはそれ以来、女遊びはするが、
彼女を作る事はしなくなったという。

低い子供の声

車で運転中に俺にとっては怖いことが起きたんだ。

赤信号で停車してると

「ほら、そこの車よく見てて」

不意に低い子供の声が聞こえたんだ。

ラジオは消してるし
窓は閉めてるから周りの車の子供ではない。

「赤信号で止まってるでしょ?」

俺はなんのことか分からず
ハンドルを握って硬直してた。

「そろそろ向こうから車が走ってくるよ」

俺は正面の道路を見た。

すると猛スピードで走ってくる車が。

これは赤信号では止まれない。

「3、2、1、どーん」

そういうと子供が言っていた車は衝突した。

「交通事故には気をつけてね」

そういうとなんと言うか、
後部座席にあった子供の気配が消えた。

俺は後部座席を見た。

「僕みたいになるから、ね」

そこには血まみれの子供が
俺を見てほほ笑んでいた。

古い日記

俺の友達から聞いた話

友達は先輩から聞いた話だそうだ

某県某市のある高速道路の海岸がある屋敷で
一家心中事件があったそうな

その先輩等ABCは遊び半分で肝試しに行ったそうな

その屋敷は物の見事に廃墟になってて、
二階建てなんだが二階に続く階段が無い

Aは座敷にBは風呂場に
Cは周辺を携帯のカメラで撮っていた

Aは座敷を探したが
何も見つからないBは足場も悪く暗くて探索が困難なようだ

Cは相変わらずふざけてパシャパシャ撮っていた

そうしてるうちに日が暮れた

この屋敷は周辺が海に近いが
森に囲まれてて日中も暗い

地元の人たちはよりつかないそうだ

Aは畳の下に何かを見つけた

古い日記なようだ

Aは日記を目で読んだ

~以下日記の文章~


○月●日

今日お父さんがいつもよりきげんがわるい

いつもよりおさけのんで
母さんをたたいたり、なぐっている

かいこだとかふしんだとかいってた

なんかこわい


〇月◇日

父さんがあばれた、
ぼくたちはこわくてそれそぞれのへやににげた

なにもきこえない父さんいなくなったのかな


〇月◆日

わなだった。

父さんは僕らをおふろばのとなりのへやにとじこめた

お兄ちゃんお姉ちゃんお母さんぼく

みんなとじこめた

これから何が起こるか分からないこわくてしょうがなかった


●月◇日

今日の夜かぎをあけて父さんがお母さんを呼んだ

お母さんはふるえながら行った

となりのへやみたい

なにかいいあってるみたいけんかしてる

とたんにごって音が聞こえた

ばきっぐしゃぼきっ…

かあさんのすすりなきがきこえた

さいごにおおきいおとがしてかなにもきこえなくなった

その後ぎー・・・こぎー・・・こ

ぶきみなおとが聞こえた。

ぼくはこわくなった


●月□日

母さんが帰ってこない

母さんが帰ってこない

母さんが帰ってこない

なんだかこわい


~~~~~~~~~~

今日の夜はお兄ちゃんが呼ばれた

きのうみたいにくちげんかしてるみたい

ばきっぐしゃっばきっぐしゃ…

お兄ちゃんとお父さんがたたかってるみたい

でもきのうのおおきいおとがして
なにもきこえなくなった

ぎー・・・こ、ぎー・・・こ

またきこえた

こわくてねむれなかった

お姉ちゃんにだかれてねむった

~~~~~~~~~~~

Cは飽きてきたのかBの方に行った。

Bは何か見つけたらしい。

Cは携帯のライトで照らした。

…鋸だった。


●月△日

きょうはだれ?おなかすいた

お姉ちゃんもぼくもこわくてふるえた

よるがくるのがこわかった

お父さんはお姉ちゃんを呼んだ。

くちけんかは聞こえなかった。

ただなきごえだけ・・・。

今日は大きいおととあのぶきみなおとだけした

こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい

こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいζξξζε∽§§

日記はその後のページはなく、
そこまでで終わっていた。

Aは嫌な予感がして、Bの方に行った。

Bは風呂場を出た。

隣の部屋に手を伸ばした。

真っ暗だった。

Cに携帯を借り、照らしてみた。

狂おしいほど真っ赤な部屋だった。

ABCは怖くなり屋敷から出た。

全速で走った。

Aは走る合間に何かの視線を感じた

後ろを振り向くと
下半身が無い子供が手を振っていた。
古い日記
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