上場観測が何度も流れたLINEが、いよいよ上場を果たす。6月10日、東京証券取引所が上場を承認したのだ。上場日は7月15日で、上場市場は東証1部もしくは東証2部を予定している。
同社は韓国NAVER Corporation社の子会社で、オンラインゲームのサービスを提供することを目的に、ハンゲームジャパンとして2000年9月に日本で設立。2003年8月にNHN Japanに、2013年4月にLINEに社名を変更している。
現在のメイン事業は、メッセージアプリ「LINE」の運営だ。同アプリは世界230カ国以上の国と地域で展開しており、2016年3月31日時点で2.1億人のアクティブユーザーがいる。うち1.5億人は、日本、台湾、タイ、インドネシアの上位4カ国が占めるという。ほかには、キュレーション・サービスの「NAVERまとめ」や、ニュースサイト「livedoorニュース」、ブログサービス「livedoor blog」なども展開している。
有価証券届出書提出時における想定発行価格2800円で算出すると、上場時の時価総額は約5880億円。今回の上場で国内の公募による調達額は364億円となる見込み。調達資金は、短期借入金および社債の返還資金、サービスの拡充やアクセス数の増加に対応する設備投資などに充当する計画だ。
■ 2015年12月期は75億円の純損失
新規上場にあたって公開された有価証券届出書によると、2015年12月期(国際会計基準)は売上高が1206億円(前期比39.7%増)、当期純損失が75億円(前期は純利益42億円)。
2015年12月期の純損失の理由は、「LINEの各種コンテンツの売上高や広告収入が好調に推移した一方で、スマートフォンデバイス上での課金による決済手数料やIP保有者に対するロイヤルティが増加し、また、事業規模拡大に伴う従業員数の増加および株式報酬費用により人件費が増加したほか、関係会社評価損等を認識したことによる」としている。
株主構成を見ると、親会社のNAVER社が潜在株数を含めた株式総数の87.27%を保有している。なお、同社は前日の7月14日(米国時間)に、米ニューヨーク証券取引所でも上場を予定している。
株式市場では、LINE関連株としてGMO TECK、アドウェイズ、ネットイヤーグループ、フリークアウト、ディー・エル・イー、ネオス、メディア工房、夢の街創造委員会、イマジニア、ラクーン、エムアップ、メディアドゥなどがLINEの上場観測のたびに動意を強めてきた。今回の上場承認を受け、週明けの株式市場での関連銘柄の動きに注目が集まる。
出典: www.google.co.jp
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