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ノネコ・野良猫の駆除に反対する5万人。大規模な署名にもかかわらず、引き取りの申し出があったのはなんと……

2018/04/20 UPDATE
 
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奄美大島で問題となっている野生化した猫「ノネコ」

奄美大島には外来の野良猫が非常に多いです。彼らはノネコと呼ばれています。

その多さは生態系を脅かすほどになっています。

国の特別天然記念物アマミノクロウサギなどの希少な在来生物が被害を受けているのです。

そこで、奄美大島ねこ対策協議会ではノネコの管理計画案をまとめました。

2018年夏に見込まれる奄美大島の世界自然遺産登録に向け、国の特別天然記念物アマミノクロウサギを捕食するノネコ(野生化した猫)の一時収容施設が今年9月、奄美市内に設置される。市が24日発表した総額317億6400万円の17年度一般会計当初予算案に設置負担金など2900万円を盛り込んだ。開会中の3月定例市議会に提案した。
出典: mainichi.jp

環境省が介入して2900万円を投入するということは、

かなり本格的に取り組まれているようです。

また世界遺産への登録も控えていて、

そのためにもアマミノクロウサギやヤンバルクイナの保護をしなければなりません。

2018年4月から10年間、ノネコの増加を防ぐために捕獲、保護して、

新しい飼い主を探します。

見つからない場合は、1週間を目途に「安楽死」の処分を行います。

おおよそ森林部に生息している数は600~1200匹。

1年あたりに300匹の捕獲を目標に計画を勧められています。

数が増えすぎたため、不妊治療などで対策できる状況でもありません。

しかしこれに対して、5万人の反対署名が提出されました

『世界遺産を口実に、奄美や沖縄の猫を安易に殺処分しないでください!』

をモットーに殺処分反対署名が提出されたのです。

その数5万人。

Twitterでも大きな宣伝の元、署名活動が行われました。

動物愛護を信条とする人たちが集まり、署名活動が盛んにおこなわれました。

・保護区を設ければいい

・すぐ近くの徳之島で猫を殺さずアマミノクロウサギを増やした「成功例」がある

・9世紀から奄美には猫がいた。生態系になじんだ彼らを殺すのはおかしい

・安易な殺処分は世界遺産登録を行うユネスコの意義に反する

などといった意見の元、一度考え直してほしいそうです。

5万人の署名。反対意見に対して、実際に引き取りに来た人の数は……

なんと、署名だけをして実際に猫を引き取った人は1人もいなかったそうです。

メディアを利用したにも関わらず、何も声が届かず……ほとんどが口だけの人だったんですね。

みんなの反応

「動物を保護した気分になっている私」に浸りたいだけの

責任を取らない参加者たち……正直見てられないって感じはありますね。

結局それをなんとかするのは自分だけなんですね……

5万人の署名をした人々がそれぞれ1匹ずつ引き取れば済む話なんですが……

猫の殺処分の現状は?

現状、犬と猫を合わせて全国で年5万頭以上が殺処分されています。

この処理をしているのはドリームボックスと呼ばれる箱です。

この中で二酸化炭素を注入し、窒息死させます。

これを行っているのは獣医の方々。

動物を助けたいと思ってこの仕事に就いたにも関わらず、動物を殺しているのですから、

あまりにも辛い仕事でしょう。

年々、数は減少しているのですが、まだまだ殺処分ゼロまでは遠いでしょう。

誰も猫を殺処分したくはない

「もちろん、殺処分しないで欲しいというご意見はいただきますし、私たちもできるならそうしたいんです。『殺処分ゼロ』はもちろん理想ですよ。でも、その一方で、無責任な飼い主などから『処分してくれ』と、猫が日々持ち込まれているのが現実なんです」

無邪気な動物たちをかわいいかわいいと愛でて、SNSにアップロードしている人がいる反面、

去勢手術も避妊対策も行わずに結果として子猫が生まれてしまい、その責任も取れない親がいます。

殺処分場に努めている人たちは別に目の前の命を奪いたいわけではありません。

「にゃー」「にゃー」と鳴いて、目の前で奪われていく命を一つでも救いたいと思っています。

しかし、センターに子猫を持ち込んで処分してくれと言ってくる人は絶えないのです。

とある日には27匹もの子猫が持ち込まれます。

センターに持ち込まれたその日に、殺処分が決定してしまいます。

あとはドリームボックスに子猫たちを入れ、ボタンを押すと

炭酸ガスが箱の中にいきわたり、呼吸困難になってそのまま命を落とします。

しかし子猫は呼吸が浅く、炭酸ガスが出た後も命が残っていることもあります。

そういう時はもう一度ボタンを押して、確実に命を奪わなければならないのです。

わたしたちはこの事実と向き合わなければならない

こうして私たちが毎日を生きている間にも、子猫の命が奪われています。

「殺処分ゼロ」というのは夢のまた夢です。

1人1人が心がけたところで、結局はセンターに罪を知らない子猫が持ち込まれます。

それならばできることは、その「あまりにも過酷な真実」に向き合うことが大事なのでしょう。

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