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ゾッとする話まとめ「指輪を盗もうとする子供」「逮捕された男からの手紙」他

幽霊も人間も、どっちも怖い
2016/10/12 UPDATE
 
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電車内で堂々と指輪を盗もうとする子供

仕事の帰り、電車で座ってうとうとしてた時のこと。

誰かが私の手に触っている感じがした。痴漢?と思って薄目を開けたら小さな女の子が私の爪を触っていた。

爪にネイルアートがしてあったので、女の子だから興味があるんだな、と思って可愛らしいから、気づかないふりをしてあげた。

女の子は爪に触った後で次はブレスレット、最後に指輪に触り始めた。

その内に指輪をそーっと私の指から抜いて外そうとして、これにはさすがにビックリして、急に目が覚めたふりをして手を動かした。

女の子はまったく動じず無表情。何事もなかったように立っていて、横には携帯をいじってるお母さんらしき女性。

ドキドキしながらも平静をよそおって再び目を閉じ、今あったことを反芻していたら、その母親らしき人が小さい声でぼそっと「もう一回」って。

怖くて席を立ちました。

電車の網棚の上にスーツ姿のおっさんが横になっていた

夜の9時頃、電車に乗っていた時、寝こけていたらしく、ハッとして目が覚めた。

向かい側の網棚の上に、スーツ姿のおっさんが横になっていた。おいおい、酔っぱらいかよ…とあきれて周りをうかがったけど、誰も気にしていない。

よく見るとおっさんは白目をむいていた。酔っ払いにしてもヤバくね?と思ったら、近くにいた女が大音量でキャーッ!!!と叫んだ。

周りがざわついて女を見たけど、すぐに迷惑そうに皆目をそらして興味を失っていった。

自分も目をそらしたら、おっさんが視界に入った。おっさんの目が真っ赤になっていた。瞳じゃなくて、眼球全体が血みたいに真っ赤。

女がもう一度キャーッ!!!と叫んだ。今度こそ皆、女を完全に無視した。おっさんの存在と女の叫び声で、変に心臓がドキドキしていた。

次の駅に停まって、乗り込んで来た人が網棚に荷物を乱暴に置いた。あっと思った時には、もうおっさんはいなかったし、女は叫ばなくなった。

時々思い出して、夜の電車が嫌になる。

嘘つきの幽霊

そういえば5年くらい前に昼過ぎの空いた電車に乗っていたら、それまでカバンを抱えて座っていた40代後半くらいのおっさんが、停車駅でもないのに急に立ち上がった。

おっさんは額から頭頂部まで禿げ上がっていて身長はかなり高く、痩せ気味ではあるものの、骨格が太くいい体格だった。

おっさんは目を半眼のようにして、直立不動で何やら軍歌のようなものを大声で歌い始めた。歌い終わってから

「みなさん聞かれたことがあるかもしれませんが、今のはPL学園校歌です。私は在学時野球部で5番を打っていました。

惜しくも甲子園には行けませんでしたが…私は昨日付けで会社をクビになりました。なりましたが…しかしめげませんよ。野球部時代を思い出してこれからも頑張ります」

と言って座った。最後の方の声はややかすれがちだった。

まばらだった他の乗客はあっけにとられていたが、小さい声で「そうか、ガンバレよ」と言った人が一人いた。
それでこのおっさんの態度が印象に残ってたんで、会社の飲み会の2次会で居酒屋に行ったときに皆に話したんだよ。

そうしたらみなちょっとシュンとなって、この景気じゃ人ごとじゃないよな、みたいな雰囲気になった。

そしたら居酒屋のついたての向こうにいたタイガース帽のおやじが話を聞きつけて顔をのぞかせ

「それ、阪急宝塚線だろ」

と聞いてきた。

「そうだ」

と言うと、おやじは

「それ幽霊だぞ。しかも嘘つきの幽霊だ。会社を首になったのは何年も前だし、そのすぐ後に首を吊って死んでる。年に数回出るから、あの沿線じゃちょっと有名だよ」

と言うんで

「幽霊とは思えなかったな。生きた人にしか見えなかったよ。それで嘘つきってどういうことだい」

と聞くとおやじは

「最初に出たときはPLの8番バッターと言ってたんだよ。それがだんだん打順が上がってきた。人間死んでからまでも見栄をはりたいんかねえ。次は4番バッターになってるだろうよ」

と言った。

テレアポ[息が止まるまで何度も、何度も、刺す…はい…しぬまで…逃がさない]←えっ?

ちょっと前にテレアポのバイトをしていた時なんだけど。

小さな事務所で、インカム着けて通話しつつもお互いの内容がなんとなく聞こえるくらい。

そこでバイト仲間の一人が妙なことになったんだよね。

俺は壁際で、隣はA(学生、男)って真面目な奴しかいないんで、その会話を聞き流しつつ、めんどくせーとか思いながら俺もリストにしたがって順番にノルマやっつけようとしてた。

インカムでふさがれてない左耳に

「はい…7月の…18日ですね…渋谷。はい、確実に」

ってAの声が聞こえてきて、アポ順調だなー、いいなー、なんて思ってたんだけど、そのあと

「息が止まるまで何度も、何度も、刺す…はい…死ぬまで…逃がさない」って。

「えっ?」と思ったら、急にAが後ろ向きに、事務イスごとぶっ倒れたんだよね。反射的に見たら白目剥いて泡吹いてて、女子も多い事務所だからパニック状態になっちゃって。

すぐに社員が救急車呼んで、Aは近所の病院へ運ばれたらしいけど、その後出勤してくることはなし。

テレアポで営業かけてたのは某CSのチューナーだし、刺すだの死ぬだの物騒なキーワードが出てくるのは常識的にありえない。

Aはどんなお客さんとどんな会話してるんだよ、と。

通話記録(直前の会話分だけ録音してある)も残ってるはずだと思うんだけど、バイト先からは何の説明らしきものはなかった。

で、偶然Aを見かけたんだよね。おとといの飲みの帰り、始発電車の中で。

面白みもない感じの普通の学生って感じだったAが、ガラガラの車内の真ん中で突っ立ったまま、よだれを垂れ流しながら恍惚(こうこつ)の表情で笑ってて、見るにたえなかった。

電話一本で何があったんだろうって急に思いだして、雑文ごめん。

1通の手紙がきた。差出人の名前で検索すると奇妙なことがわかった

去年の暮れ、会社に1通の手紙がきた。

編集プロダクションに勤めている俺への、名指しの手紙だった。中を読むと自分のエッセイを読んで手直しして欲しい事、そして執筆指導をして欲しい事の2点が主な内容だった。

奥付(本の最後の出版社や発行者、編集者などの名前が載ってる部分)で名前でも見たんだろうかと思いながらも、初めての事態に少々不信感を抱きながら返信。

持ち込んでくれれば読むが、その後も個別に指導を続けるのは無理である事をしたためた。

その翌日、宅配便の担当者から宛先に該当する人がいないとの電話を受けた。その言い回しにじゃっかん違和感を覚え、詳しく聞いてみると、その宛先は北関東にある刑務所だった。

同封されていた返信用封筒にしるされていた住所をそのまま書いたのだが、意外な展開に戸惑い、差出人の名前で検索すると傷害事件で逮捕された男の名前だった。

収容された場所がそこであることは、ネットで調べた限り確かなようだったが、すでに出所している人物だったため、誰かの嫌がらせの線をまず疑った。

改めて封筒を見てみると、2つの事に気がついた。

・封筒に書かれていた差出人の住所と、返信用封筒に書かれていたそれが違う場所である事。

・封筒と便箋に使われていたペンが別物である事(筆跡は見た限りでは同一の様)。

2つ目の意図・意味は上手く推測できず、とりあえず誰かにからかわれたような気になり、よせばいいのに封筒の方の住所へ改めて返信をする事にした。

正直怒りの気持ちもあったが、恐怖もあったため、そういう気持ちは表さず、形式通りのビジネスレター的な書き方にした。

その4,5日後返信が届いた。封筒の裏を見ると前回と同じ住所。あの受刑者と同じ名前で届いた事に少々おびえつつ封を開き、次の文を見て血の気が引いた。
「〇〇〇は、もう3年も家に戻っておらず捜索願いを出しているのです。もし居場所をご存知なら、お願いですから教えていただけませんでしょうか。」

ネットで見た限りでは、言い渡された刑期と確定判決の出た時期から考えて、出所は去年の夏辺りのはずだった。特赦・恩赦・仮釈があったにしても3年前は早すぎる。

3年間服役していて家にいないのであれば、捜索願いを出すわけもないし、もし仮に親が知らないうちに息子が服役していたにしても、その捜索願いを受けた警察側で彼の現状は分かるはずだと思った。

同姓同名の別人なのか?それとも他の理由があるのか?

ここで終わらせたい気持ちと、真相を知りたい気持ちに揺れて、俺は、手紙に書かれていた電話番号にかけてみる事にした。

固定電話で市外局番を見る限り、送り元の住所と一致していたし、恐らく母親だと思われる書き手の文は、嘘には思えなかった。聞きたい事は大きく3つ。

・息子さんは過去に傷害事件(実際は併合罪(へいごうざい)であったが詳細ははぶく)で服役していたのか

・もしそうなら出所はいつだったか、また3年より前の足跡は把握しているのか

・彼は文筆活動をこころざしている人間だったのか

いきなりぶしつけな質問ぞろいだったが、こっちも片足突っ込んでるので知りたい気持ちが強かった。

予想通り年配の女性の声が聞こえ、そして質問をぶつけてみた。

〇〇〇は大人しい子で、そんな暴力沙汰なんて考えられません…。3年前と言いましたが…いなくなったのに気づいたのが3年前なんです。

ずっと家にこもりっきりの〇〇〇が、部屋の前に運んだ食事に手をつけなくなり、そういうことは…時々はあったのですが…それが続いて思い切って部屋を覗いてみたらいなくなってて…。

学生時代の連絡網を見て、全員に電話してみたんですけど、誰も知らないって…

頭のいい子ですから作文は好きでしたし、成績も良かったので小説は…部屋の中を見なかったので分かりませんが…いなくなって…

やっと〇〇〇のお友達から手紙が着たと思ってお返事しましたのに、暴力事件だなんてひどすぎます!

もちろん、こちらの経緯と、お聞きしにくい事ですがやむをえずと言う旨は伝えたのだが、徐々に声が上ずってきていた。

非礼を詫び、私も真相が知りたいのですと食い下がり、手紙が本人の物であるかどうか見てもらう話をつけた。
その住所は都内だったため、その週の土曜に俺はすぐにそこを訪れた。声のヒステリックさとはイメージの違う、意外と普通の40後半ぐらいの女性がドアを開けてくれた。

応接室に通され、そこで手紙を見せる。

「〇〇〇の文字です…。でも返信用封筒が刑務所の住所だなんて…私にも分かりません…。でもあの子はおとなしい子ですからその人とは違うんです…。」

その後続いた会話での彼女の弁を信じるのなら、〇〇〇とは高校卒業後引きこもるようになり、大人しく優しく、でも人を怖がって、彼女ですら部屋には入れたがらなかったという人らしかった。

20後半の年齢は、ネットで調べた受刑者のものと一致していたが、それには触れられなかった。

「マスコミの方なら〇〇〇の居場所を調べられるんじゃないんですか??お願いします。もう一度会わせて謝らせて下さい、お願いします。」

急に目をむいてそう言いはじめた彼女に、自分には一般人ができる事しかできない事を前置きした上で、分かった事があったら連絡いたしますと伝えた。

「〇〇〇さんの部屋、もしよろしければ見せていただけませんでしょうか?」

恐る恐る聞いてみた。彼のしるした別の文章があれば、自分で筆跡を照らし合わせる事もできるし、何かしらのヒントがあるかもしれないと思ったからだ。

一瞬ためらいの表情を浮かべはしたが、

「はい…そうですね…でも〇〇〇には内密にお願いします」

そういって彼女は2階へと俺をうながした。

確か3部屋あった2階は、どの部屋もドアが閉められていて、廊下は薄暗かった。一番奥の部屋へと通された。古いタンスと押入れがあるだけの部屋だった。

何もないじゃないか。引きこもりと聞いて想像していたPCや本で埋もれた部屋とはあまりに違い、思わずたずねた。

「ここが〇〇〇さんのお部屋なんですか?」

「いえ……………あの…こちらが……」

彼女が指差したのは押入れ。その時点で体が震え出したが、その後ふすまを開け声が出そうになった。

彼の部屋は押入れでもなかった。押入れの中には、宗派は分からないが恐らく仏教系のお札があちこちに貼ってあった。血の気が引く思いで彼女の一歩後ろからそれを眺めていると、彼女が言った。

「この…天井裏が…〇〇〇が好きだった部屋なんです」

彼女は、懐中電灯で押入れの天井を照らすと天板の1枚を押し上げた。その板だけ、張り付いたお札が切れていた。

「どうぞ……」

覗く様にうながされる。俺は逃げ出したかった。でも、すでに理解不能な状態と、展開に頭がついていけてなく、今思うともうろうとしたような形で押入れに入り、その天井の穴に顔を入れた。

人が住んでいたのだから当然なのだろうが、天井裏のスペースにも小窓がついていることに驚いた。薄暗い。けど見える。

後ろで何かが動いた気配がした。あわてて振り返ったが、何もおらず彼女は押入れの外にいる。霊感などは全くない自分だから、恐怖から来る幻覚だったのだと思ったが、それでも震えは強くなった。

何かに押されるようにして完全に「部屋」に上がり、見渡してみた。

小学校の教科書、テディベア、外国製らしい女の子の人形、漫画が何シリーズか、その辺りが置かれていたのは覚えている。

机や椅子のたぐいはなく、収納家具もなく、ただ床に物が置かれているだけ。求めていた彼の直筆の物はないようだった。

急な頭痛と吐き気があった。

とにかくここは何かおかしい、彼女も普通ではない。正直、後ろから彼女が奇声をあげて襲ってくるのではないかと言う妄想すら頭をよぎったし、「部屋」にいることに限界を感じた。

お礼を言って、天板を戻す時に手がすべり、板が斜めにハマった。それまで気づかなかった板の上側が目に入った。

木目ではなかったと思う。爪?彫刻刀にしては浅く線も歪んだ彫り…引っかき傷のようなものが見えた。

少量の嘔吐物が口まで上ってきて、それを無理やり飲み込んだ。

「今日はありがとうございました。」

本来なら「何か分かりましたらお伝えします」と繋げるべきあいさつも、繋げる気がしなくなっていた。

1階も、今思えば応接間以外のドアは閉ざされていたし、その応接間も恐らく元々2部屋だったのものをリフォームで1部屋にしたような広さだったが、中央にアコーディオンカーテンが引かれていて半分は見えなかった。

その日はそのまま帰り、酒をあおって寝た。

何一つ解決していないし、気になる事もあの家にまだあるけど、もう行く気がしない。去年の12月にあったこの事が今でも怖い。

彼女からは1月に1通だけ手紙が着た。

年始のあいさつではなく、もう一度来て今後のお話をしませんかと言う内容と、〇〇〇さんが中3の頃にイジメにあい、それでも元旦に親戚で集まった時に皆と話して元気になって卒業、進学できた事から1月は好きな月なのです、というエピソードがそえられていた。

嘘ではあるが、転勤の可能性をほのめかして、今後あまり力になれない事をおわびする文面で返事を出し、それ以来は何もない。

訪問した際に渡した名刺が非常に悔やまれるし、その辺で歩く時も必要以上に周囲を気にしてしまう。

名前を出す仕事をしてる人は、本当に気をつけて下さい。真相がはっきりしないままの長文にお付き合いいただきありがとう。

ふと二階を見たらおじちゃんが窓からこっちを見てたんだ

小学生の時の話。

俺の家のすぐ近くに、同級生の男の子が住んでた。その子は生まれつき心臓に重い障害があって、学校にはたまにしか来なかった。

でも、その子のおじちゃんとおばちゃんはすっごい優しくて明るい人達で、下校中とかに会ったらいつも笑顔であいさつしてくれてた。

小学生3年のある日、その男の子が亡くなった。クラスのみんなで葬式に出たんだけど、おじちゃんとおばちゃんが嗚咽を漏らして泣いてた。

いつも笑顔のおじちゃん、おばちゃんがそんな感じになってたのを見て、初めてその同級生の死に実感が湧いた。
その次の日から、おじちゃんとおばちゃんは変わった。

おばちゃんは毎日、虚ろな目をしたまま軒先に座り込んでタバコを吸ってて(タバコ吸ってるとこなんて今まで見たことなかった)こっちのあいさつに見向きもしないようになった。

ずっとそうしてたかは分からないけど、朝学校に行く時も、帰ってきた時も座り込んでタバコを吸ってて、吸いがらがそこら中に散乱してた。

おじちゃんもそんなおばちゃんに見向きもせずに、家に入ったり出たりをひたすら繰り返してて、子どもながらになんか怖さを感じた。

そのまま2週間くらいたって、俺が学校から帰ってきてた時のこと。その同級生の家の前を通る時にふと二階を見たら、おじちゃんが窓からこっちを見てたんだ。

一応会釈したんだけど、おじちゃんはずっとこっちを見たまま動かなかった。気味も悪かったし、そのまま通り過ぎた。

その次の日、また学校から帰ってきたら、同級生の家の前にパトカーと救急車が停まってた。

家に帰ってお母さんに聞いたら、おじちゃんが二階の部屋で首吊って死んだと言われた。

俺が昨日会釈したのは首吊ってたおじちゃんだったんだ。

【キ〇ガイ村】この間体験した恐怖話を書いていく

蒸し暑いし、この間体験した恐怖話を書いていく。

この間就活で山間の村に行ってきたんだが、そこはキチガイ村だったんだ。

まず、なぜわざわざそんな田舎に行ったかというと、条件のわりに応募者が0で余裕そうだったから。

事務、高卒の条件なんだが給与25万。土日祝日休み。賞与6か月分。寮費光熱費無料。かなり良い条件だと思った俺は電車に乗って面接に行った。

朝一で出発し半日後、その村についた。電車で3時間、そのあとバスを2時間待ってバスでさらに1時間の距離。携帯の電波が3Gすら途切れ途切れの受信だった。

正直不便だなぁ、と思いつつ面接の時間までまだ2時間あったので村を徘徊することにした。

歩いているだけで村人が声をかけてくるんだ。最初は気さくな人が多いんだなぁと微笑ましかった。しかしすぐにそれが間違いということに気が付く。

何人かの村人が後をつけてきているんだ。振り向くと数人が白々しく立ち話や草むしりをしている。

しばらく村を歩いていると個人商店があったから、そこに入ってやり過ごそうとしていたらババアが店に入ってきた。店主が「来てるよ」と囁いていたので怖くなって店から飛び出した。

そのあと高校生くらいの男数人がチャリで捜索しているのを見かけ身震いした。いたか?あっちで見たってよ!と大声で会話をしている。高確率で自分を探しているんだろう。

なぜか今日自分がそこの村に行くことが村中に知れ渡っているみたいだった。俺は怖くなって、少し時間は早いけど面接の場所に行くことにした。

施設についた俺は、受付の人にあいさつをすませ、少し早くついてしまったことを告げた。すると、予定を早めて面接してくれることになった。

融通がきいていいなぁ、などとのんきに考えていたがこの後もひどかった。村がおかしけりゃこの施設も相当おかしかった。

面接の内容はこんな感じ。
志望動機や、同じ業種の中からどうしてうちを選んだのか?この村のことは聞いたことがあるのか?永住するのか?

最初はある程度まともな事を質問してきたから用意しておいた回答を述べた。すると、受けが良かったのか、採用を前提にした話に切り替わった。ここからが本当にひどい。

まず、村のジジババの介護を村人と協力してやること。両親も村に引っ越させること。財産はどれくらいあるのか?彼女はいるのか?いるなら別れろ(当然いませんがw)

都会の友達とは縁を切れ。村人で共有できるものは進んで差し出せ。親戚や知り合いに医者はいるか?などなど。

一番ドン引きしたのが、〇〇さんって家の娘がいるからそいつと結婚しろ、後で会せてやる。子供はたくさん作れ。みんなで面倒見るから安心しろ。っての。

もう頭おかしいとしか言いようがない。

ちなみに娘さんの写真を見せられたんだが、イモトの眉毛を細くしたような女だった。もちろんノーセンキュー。

女のことは適当に保留して、とりあえず良い顔だけして面接を終えた。帰りに襲撃されたら困るからな。

バスを待っているときにババアとかが話しかけてきたんだが、もう面接の話を知っていて寒気がした。村の話を色々してくれて、根はいい人なんだろうがその時は恐怖でしかなかった。

家に帰ったのが23時過ぎ。疲れて昼過ぎまで寝てから辞退の電話を掛けたんだ。やっぱりというか、ことわったら発狂してね。

「こんないい村は他にない!」

「都会だからって馬鹿にしているのか!」

「結婚するって話の娘に失礼だ!」

「村に来てみんなに謝罪しろ!」

「安心して外を歩けると思うな!」

など一方的にののしられた。

他に仕事が決まったので、って断り方がまずかったのかな?

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